参照：住友不動産の注文住宅
住友不動産は住友グループの一員で、マンションやオフィスビルの他、都会的な注文住宅を供給している総合ディベロッパーです。
同社は、年間売上が１兆円を超える大企業で、高品質・高性能な注文住宅を供給しており、一方では「新築そっくりさん」で有名なリフォームも行っています。
大手不動産会社の注文住宅と聞くと、高いと言うイメージがあるかもしれませんね。しかし、他の大手ハウスメーカーと比べると、意外なほど安くお得と感じる価格設定なのです。
同じ住友グループには住友林業があります。価格的には、住友林業＞住友不動産となり、価格帯でテリトリーを分けているのかもしれません。
本記事では、住友不動産の注文住宅を取り上げ、商品紹介と共に参考坪単価を紹介していきます。新築を検討されている方は参考にしてください。
なお、同社にはシティ・ハウス・スタイルと言う企画型の住宅シリーズもありますが、注文住宅ではないため、本記事では除外します。
シリーズ商品の紹介と坪単価
住友不動産の注文住宅には4シリーズあり、いずれのシリーズも都会的なセンスを感じさせるデザインで、グッドデザイン賞を数多く受賞しています。
プレミアム・ジェイ
プレミアム・ジェイ：80〜90万円／坪
住友不動産の注文住宅の最上位の商品で、グッドデザイン賞を受賞した大胆な造形美と堂々たる外観が特徴です。同社のHPでは7タイプが紹介されています。
都市の中でも自然を楽しめるように、中庭やルーフテラスなどを採用しており、同商品の参考坪単価は、80〜90万円／坪となっています。
ジェイ・アーバン
ジェイ・アーバン：60〜80万円／坪
住友不動産の注文住宅の主力商品で、価格は60〜80万円／坪となっています。日本の都市型住宅の新しい形をテーマに開発された商品で、9タイプのライフスタイルに合わせたコンセプト商品を提案しており、内5商品がグッドデザイン賞を受賞しています。
ジェイ・レジデンス
ジェイ・レジデンス：60〜80万円／坪
日本の新しいスタンダードをテーマに開発された商品で、深い軒と自然木の採用が落ち着いた印象を与える商品です。価格は、60〜80万円／坪となっています。
住友不動産の総合ディベロッパーという強みを生かして、マンションで採用しているハイグレードな内装を取り入れた商品です。
邸宅型住宅シリーズ
邸宅型住宅：60〜80万円／坪
邸宅型住宅シリーズは、世界各国の伝統的な住宅スタイルをモチーフにした個性あふれる外観が特徴で、9商品が提案されています。
日本の街並にも溶け込み、様々な暮らしに対応できる豊富なバリエーションは、いつまでも快適な居住性を実現し、日本の暮らしに新しい楽しさを提案しています。
ガラスマリオン
住友不動産の注文住宅では、多様な窓の形状、そして大きなガラス窓が共通の特徴となっています。また、オプションになっていますが、緑色がかった「ガラスマリオン」が住友不動産の家、とわからせてくれます。
ガラスマリオンは外装用強化ガラスで、ユーザーの中には、このガラスマリオンを採用したくて住友不動産を選ぶ人がいるほどです。
工法紹介：4種類から選べる
住友不動産の注文住宅には4種類の工法があり、ユーザーが選べるようになっています。つまり、上で紹介したシリーズ商品をどの工法で建てるかも選べるわけです。
もちろん、シリーズや商品によってはある程度の工法制限があると思われますが、予算やニーズによって選ぶことができるのは親切な対応だと思います。
ウッドパネル工法
在来軸組工法の柱や梁の接合部に専用の接合金物を採用したもので、一般的には金物工法と呼ばれているものです。
また、軸組工法の筋交いをウッドパネル（面材耐力壁）に替え、ツーバイフォーの良さを取り入れた耐震構造としています。さらに、地震などの揺れを約50％に抑える制震システムが標準装備となっていますので、構造の長寿命化や内外装の損傷を抑えることができます。
なお、住友不動産の注文住宅では、4工法共に長期優良住宅が標準仕様となっています。
ウッドパネルセンチュリー
軸組工法にウッドパネルを張るやり方は上のウッドパネル工法に同じですが、柱（構造用集成材））と土台に、国産ヒノキを採用して強度と耐久性を向上させています。
また、基礎の立上り幅は、一般的な12〜15cmよりも大きい18cmとすると共に、高強度のコンクリートを採用し、100年先を考える仕様としています。
ウッドパネル工法と共通ですが、ウッドパネルをパワーパネル（高倍率の耐力壁）に変えると、大開口の窓や2台駐車のビルトインガレージ（開口幅5.6）も可能です。
断熱関係では、壁の外側にフェノールフォーム45mm、壁内にグラスウール105mmを採用した内外ダブル断熱とし、標準の高断熱トリプルガラス・サッシの採用で、快適性と省エネ効果を飛躍的に向上させています。
参考までに、断熱性能を表す同工法のUA値（0.31W/㎡K）は、省エネルギー基準の北海道（1地域）の基準値（0.46W/㎡K）をもしのぐほどです。
2×4工法
木造枠組壁工法で、枠組材に2インチ×4インチ（38mm×89mm）を採用しているため、一般的にはツーバイフォー工法と呼ばれています。
枠組材に構造用面材を張ることで、床・壁・屋根（天井）が一体の6面体構造となり、地震などの外力を分散させ、非常に耐震性の高い構造として知られています。なお、オプションで制震システムを装備することも可能です。
その他でオプションになりますが、建物の4隅にコラム（柱）を配置することで、耐震性能を30％程度向上させるパワーコラムやニューパワーコラム、そしてスーパーパワーウォールがあります。
2×6工法
2×4の枠組壁工法の外壁部分に2×6材（38mm×140mm）を採用したもので、2×4とのハイブリッド構造となっています。これにより、耐震性の向上と共に、外壁の断熱材が2×4工法よりも1.57倍も厚くなり、断熱性能も向上しています。
なお、断熱材を厚くすることによる冷暖房費のコストは、2×4との比較で5.7％の削減になるとのことです。（住友不動産比較）
住友不動産の坪単価は意外と安いがガラスマリオンに注意！
上で各シリーズ商品の参考坪単価を記述しましたが、意外と安いと思われたのではないでしょうか。もちろん住宅メーカー全体の中ではミドルクラスからハイクラスになりますが、外観デザインや住宅性能、そして何よりもブランド力を考慮すると納得の価格と言えるでしょう。
シリーズ商品の価格は、最上位のプレミアム・ジェイを除いて、ほぼ横並びの60〜80万円／坪となっています。
気になるのは、工法による価格差です。同社のモデルハウスややプレス発表資料では、同じモデルで数種類の工法を併記していますが、同じ価格になるとは思えません。
同社の工法紹介から受ける印象では、ウッドパネルセンチュリー＞2×6工法＝ウッドパネル工法＞2×4工法ぐらいになるでしょう。
ですから、建築相談時などで、工法による価格差を確認しておくことをお勧めします。
なお、住友不動産の注文住宅では、同社のオリジナル部材のガラスマリオンの存在が大きく、これなしでは住友不動産特有の都会的なスタイリッシュな外観を演出することができません。
ところが、ガラスマリオンは1枚が10数万円もするもので、5枚も使えば100万円ほどになってしまいます。ですから、ガラスマリオンを目当てに住友不動産を選ぶ場合は、外壁オプションとして少なくとも100万円ほどを予定しておくようにしましょう。
住友不動産と競合する住宅メーカー
住友不動産の木造軸組工法や枠組壁工法で価格的に競合する住宅メーカーには、一条工務店、三菱地所ホームがあります。また、枠組壁工法ではありませんが、同様の構造をパネル化しているミサワホームも競合相手になります。
住友不動産の注文住宅は都会的なスタイリッシュな外観が魅力ですが、各社それぞれに固有の魅力を持っています。
たとえば、モデルハウス仕様が標準仕様の一条工務店、ワンオーダーとクウォリティの三菱地所ホーム、そして優れたデザインと工場生産のミサワホームのようにです。
ですから、新築に際しては1社にこだわらず比較検討した上で、最も満足のいくマイホームづくりを目指してください。
そのための資料や情報の収集には、ネットで一括資料請求できるサービスがあります。無料ですから気軽に活用するようにしましょう。
まとめ
年間売上が1兆円を超える住友不動産が創る注文住宅は、同社のポリシーである「信用と創造」を表したものです。
その企業イメージや事業規模に対して、住宅価格は意外に安く最上位のプレミアム・ジェイで80〜90万円／坪、主力商品のジェイ・アーバンでは60〜80万円／坪です。
決して、安い価格ではありませんが、そのデザイン性や住宅の性能・品質、そして住宅に現れるブランド力は、十二分に価格に見合うものです。
大手ハウスメーカーの中には100万円台／坪がある中ではリーズナブルな価格設定と言えるでしょう。ただし、住友不動産はオプションが高いという口コミもありますので、事前に確認しておくようにしてください。
住宅は一生に一度の高価な買い物です。数千万円単位になるため、できれば値段を安くしたいものです。
実は値段の高い注文住宅ですが、建売よりも安く家を建てられる方法があるってご存知ですか？
建売でもいいですが、せっかくであれば自由に仕様や間取りを選べる注文住宅がいいですよね。
ただ、注文住宅は失敗してしまう方がほとんどです。夢のマイホームで後悔したくないですよね。
※お断り自由・完全無料
