注文住宅

上がり框(あがりかまち)とは:おしゃれな個性のある玄関

上がり框

上がり框と(あがりかまち)いう言葉は、よく聞く名前ではありますが、聞かれてストレートに答えることができない方々が多いのではないでしょうか。

家作りに向きあう方々は特に、様々な建築の用語をしっかり把握しておくことをおすすめします。

上がり框は、家の玄関の顔になるので、これから家づくりを考えている方は、上がり框について少し勉強しておきましょう。

そこでこのページでは、上がり框がどのようなものかをお伝えします。メリットやポイントなどもお伝えするので、上がり框を検討している方は参考にしてみてください。

上がり框(あがりかまち)とは?

上がり框とは

出典:無垢フローリングのお役立ち情報

上がり框(あがりかまち)とは、玄関の土間と床の段差に作られる、化粧材の横木のことです。上がり框は、日本の住宅にとってとても大事な意味を持っています。

上がり框は、玄関の顔という部分を演出してくれる場所です。 毎日間違いなく利用している玄関だからこそ、見た目の良さももっと追求したいですし、使いやすさも両立して考えるようにしてください。

日本は玄関で、靴を脱ぐ習慣を持っています。そのため上がり框自体を、家の顔と評価する方々が大勢います。日本人は、昔から家に上がる行為に対して、上がり框のこの段差部分に、意識を重く置いていたからです。

玄関がいい作りだと、毎朝気持ちよく出掛けて行くことができ、お客様を迎え入れることができます。

上がり框は、玄関をおしゃれにしてくれる存在であり、玄関の快適性を高めてくれるものです。そのため、これから家を建てる方は、上がり框をおしゃれで使いやすいものにしましょう。

上がり框の素材

上がり框の素材は、木材と石、タイルなどが使用されることが多く見られます。木材の場合の多くは、ヒノキ、ケヤキなど固くて木目の美しいものが選ばれています。

そして、木の材料以外では、人造大理石や御影石、タイルなども使用されることがあります。

それぞれ特徴が異なり、外観も違ってくるのであなたにあった材料で上がり框の材料を選ぶようにしてください。

木材

上がり框木材

出典:中古購入してフルリノベーション

上がり框は、家の顔です。だからいろいろな素材について考えてみてはいかがでしょうか。

昔から多くの方々が、高級感のある自然素材を使い、家の魅力をしっかりアピールして来ました。

その中でもヒノキやケヤキは人気の木材です。木目の美しさがあり、耐朽性や弾力性も期待することができます。風情ある旅館などでも、ヒノキやケヤキを利用した上がり框が作られています。

独特の光沢を演出したいというのなら、おすすめはカエデです。靭性にも優れています。

更に、肌触り感覚のいいカバザクラ、ニレというのも選択肢の一つです。ヒノキは高級感とともに特有の芳香があり、日本人に昔から愛されている素材です。

石材

上がり框石材

出典:ADVAN

上がり框に石材を選択して、優雅さをアピールするというのもいいのではないでしょうか。

華やかな模様を楽しむことができる大理石や、御影石で色合いを楽しんでいる方々も多くいます。天然の石材が持つ美しい色や光沢、柄のバリエーションなどが、美観の面でも広く好まれています。

天然石を建築材料として使う歴史は古くからあり、石材の高い耐久性から永遠の居心地の良さが玄関にもたらされています。

タイル

上がり框タイル

出典:リノベる

上がり框にタイルの選択肢も問題ありません。タイルのバリエーションよって、個性的な家作りをすることができます。

モザイクタイルなどを使ってみるのもいいのではないでしょうか。

色合いが乏しくなりがちの木材、石材と比較して、タイルなら華やかなバリエーションも演出することができます。若い人たちにも、高齢者の方々にもマッチした玄関を実現できるでしょう。

上がり框にするメリット

上がり框が家にあることで様々なメリットがもたらされます。

何よりも上がり框で、新しい形のコミュニケーションをもたらすことができます。この項では、上がり框にするメリットをご紹介します。

コミュニケーションが取れる

上がり框は、内と外の空間を分けるという意味合いでも有効的意味を持ちます。しかし、それだけでなくコミュニケーションを作り出す場所としても評価されて来ました。

来訪者がいらっしゃり、わざわざ家にあげるまでもないというときも多くあります。

そのようなシーンにおいて、すぐに帰ってもらうでもなく、上がり框に座っていただくことで、別のコミュニケーションを生むことができます。

たとえば、「サザエさん」のお家はまさに上がり框ですよね。サザエさんのストーリーにおいても、上がり框ならではの様々なコミュニケーションが生まれています。

上がり框に座っていただければ、同じ目線で語り合うことができます。近所の人たちなどとのいいコミュニケーションは上がり框から作り出されるのではないでしょうか。

玄関上がり框サザエさん

コミュニケーションがある、コミュニケーションがないの間に、上がり框があれば、気軽な新しいコミュニケーションを生むことができます。

おしゃれなデザイン性

上がり框は玄関にあわせて、いろいろなタイプの選択をすることができます。 カーブタイプのものなどがあれば、斜めになっているものまでさまざまです。

斜めになっているカーブタイプでは、土間などをワイドに見せることができ、狭いスペース空間を広々演出させることができるでしょう。

カーブ状の上がり框

上がり框カーブ

出典:Be-selfbuilders

ほかには、斜めになっているストレートタイプの上がり框があります。

上がり框斜めストレート

出典:リノベる

このように普通のストレートのタイプではなく、カーブ状や斜め状のものにするとおしゃれな玄関になります。また、個性のある玄関になります。

家は、玄関の顔です。これから注文住宅を建てる方は、このような上がり框にしてみるのもおすすめです。

せっかく家を建てるのであれば、おしゃれな玄関にしたいですよね。

毎日利用するので家に帰るのが楽しみになる

玄関は毎日利用するため、上がり框がおしゃれだと嬉しいですよね。

たとえば、先ほどご紹介した玄関のように、おしゃれなデザインであれば、毎日変えるのが楽しみになるのではないでしょうか。

毎日利用する場所だからこそ、こだわった玄関にしましょう。

上がり框のポイントや注意点

上がり框を有効活用するために、意識するポイントがいくつかあります。

  • 高さに注意する
  • 介護が必要な家族がいる場合は控える
  • 上がり框の適切な高さ

上がり框には、このようなポイントがあります。家を建てる方は、これらのポイントに注意するようにしてください。

高さに注意する

上がり框の高さには注意しましょう。上がり框は高すぎても低すぎても使いにくいからです。

住宅金融支援機構監修の基準では、18㎝以下の高さに設置するように記載があります。

もしも、それ以上の高さになってしまう場合には、式台を作ったりして、段差を解消する必要があるでしょう。

また、高齢者の方々が住むための家としては、出来るだけ段差を解消した造りにしましょう。

介護が必要な家族がいる場合は控える

介護が必要な場合、上がり框を高くするのは控えるようにしてください。段差があると不便だからです。バリアフリーな玄関にするのであれば、上がり框は低くするようにしましょう。

注文住宅など建てられる方々は、上がり框の高さで失敗するケースがあるので注意しましょう。

上がり框を設ける場合は、自分たち家族のライフスタイルに合う高さが何かということをもっとよく考えてみましょう。

上がり框の適切な高さ

個性的な玄関を実現したいという方々の場合、上がり框の高さが、10㎜程度ということもあります。

ただし、概ね大手ハウスメーカーでは、上がり框の高さは150㎜~180㎜を基準としているようです。

ポイントは後悔しない高さにすることです。介護しなければならない方々が一緒に同居という場合には、上がり框の高さを低く設定する必要があります。

車椅子生活をしている方々にとって高い上がり框がある玄関は住みにくいだけだからです。

そのような方々が一緒に生活をされるのなら、ほぼ断差がない10㎜や20㎜あたりを目指してみましょう。

ほぼ断差がない「10㎜や20㎜で上がり框なのか?」という意見も出てきそうですが、介護者がいる場合は、段差のないフラットタイプがおすすめです。

ただし、高齢者がいるという理由だけで、上がり框を排除してしまおうという意識は正しくないのかもしれません。

なぜなら、高齢者の方々が、より上がり框に腰掛けて靴を脱いだりするケースが多くなってきてるからです。上がり框が低いと、逆に住みにくい家になってしまう方もいらっしゃいます。

それでも、上がり框をどうしても低くしなければならない理由があれば、高齢者の方々のために、腰掛け用のベンチなど用意してあげる配慮をしてあげてください。

まとめ

上がり框を意識すれば、こんなにも楽しい家作りが実現します。こんな小さなパーツなのに玄関の顔と言われる由縁が理解出来たのではないでしょうか。

玄関は家の顔です。また、毎日使用するので重要な場所です。おしゃれな上がり框もいいですが、必ず実際に住むことを想定して高さや材料を選ぶようにしてください。

おしゃれでも、段差がありすぎて住みにくいのでは困りますよね。

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