住宅の基礎知識

家を建てる流れ、注文住宅の始め方や手続きの方法【家づくりの16つの手順】

家づくり流れ

これから家を建てる際、どのような流れになるのか気になる方は多くいらっしゃるのではないでしょうか。

家を建てるには、最初の段階から住み始めるまでに1年以上時間がかかります。

どのような手順なのか気になるものですよね。スムーズに家づくりを行うためには、どのような流れや手順なのかを把握しておきましょう。

本記事では、家づくりにおいてイメージを決める段階から住み始めるまでの流れを手順通りお伝えしていきます。手順を把握し、スムーズな家づくりを行いましょう。

手順1.建てる家のイメージを決める

家を建てるイメージを決める

まずは、どのような家にするのかイメージを決めましょう。注文住宅は、好きな仕様で家を建てることができるため、どのような仕様にするのかを決める必要があります。

たとえば、「キッチンにこだわりたい」「2階建ての洋風住宅にしたい」「和風モダンな平屋にしたい」など、一言に家といってもさまざまな仕様があります。そのため、どのような家にしたいのかを考えるようにしてください。

そしてこのとき、家族の意見なども取り入れるようにしましょう。

家は、家族が今後生活する場所です。そのため、家族がどのような家にしたいのかを聞くことでより良い家づくりをすることができます。

手順2.資金計画を立てて予算を決める

予算を決める

家や土地の価格の予算を決定するために、資金計画を立てましょう。しっかりとした資金プランを考えることで、無理のない返済計画を考えることができます。

住宅の購入価格は、年収の6~7倍が1つの目安です。

借り入れられる金額や月々の返済を考えると6~7倍の金額が限度です。実際に購入している方は、これくらいの倍率が多く見られます。

年収別の予算

以下は年収別の予算や月々の返済プランになります。年収によってどの程度の予算や毎月の返済額になるのかを参考にしてください。

年収300万円の1,800万円の返済プラン

  毎月の返済額 総額
変動金利0.5% 46,725円 19,624,438円
固定金利1.5% 55,113円 23,147,302円

年収400万円の2,400万円返済プラン

  毎月の返済額 総額
変動金利0.5% 62,300円 26,165,994円
固定金利1.5% 73,484円 30,863,159円

年収500万円の3,000万円返済プラン

  毎月の返済額 総額
変動金利0.5% 77,875円 32,707,560円
固定金利1.5% 91,855円 38,579,007円

年収600万円の3,600万円返済プラン

  毎月の返済額 総額
変動金利0.5% 93,450円 39,249,098円
固定金利1.5% 110,226円 46,294,873円

年収700万円の4,200万円返済プラン

  毎月の返済額 総額
変動金利0.5% 109,025円 45,790,661円
固定金利1.5% 128,597円 54,010,721円

年収800万円の4,800万円返済プラン

  毎月の返済額 総額
変動金利0.5% 124,600円 52,332,225円
固定金利1.5% 146,968円 61,726,586円

無理のない返済計画を立てて家の予算を決定しましょう。また、家を建てる予算は、土地がある場合とない場合で変わってきます。

土地がない場合、土地購入費用がかかるからです。そのため、土地を買う方は土地代と家の建設費を考慮した上で、予算を考えましょう。

手順3.住みたいエリアや土地探し

土地探し

住みたいエリアや土地探しを行いましょう。家を建てるということは、一生住み続ける場所を決めるということです。

勤め先などを考慮した上で、理想の地域の土地を購入しましょう。

また、土地は場所によって費用が異なります。都市部と地方では同じ大きさでも1,000万円の値段が変わってきます。家を建てたい場所と予算とのバランスを考慮して理想の土地を探すようにしてください。

また、土地代は1,000万円以上の金額になります。この費用を抑えることができれば、家の購入費用を大幅に抑えることが可能です。

そのため、少し郊外のエリアにするなど、妥協できる範囲を決めるのがおすすめです。許せる範囲内で土地を探せば、安くて条件の良い土地を探せるのではないでしょうか。

手順4.住宅会社の情報収集を行う

住宅会社の情報収集

建てたい家を決定するためには、まずは住宅会社の情報収集をしましょう。施工会社ごと、コンセプトが異なります。

安さを重視しているところもあれば、工法にこだわっている会社もあります。また、外観のイメージも変わってくるのではないでしょうか。

輸入住宅のような外観にしたいのであれば、輸入住宅を得意とする施工会社に依頼しなければいけません。

とはいえ、数多くあるハウスメーカーや工務店の中からどの会社がどのような注文住宅を建てられるのかわからないのではないでしょうか。その場合、まずはカタログなどの資料請求を行いましょう。

住宅展示場に行くのも良いですが、資料請求してから訪問するのがおすすめです。

住宅展示場に行くと、1つの会社ごと営業マンからセールスを受けるため、1~2時間程度かかってしまいます。

これでは、1日中回ったとしても数件分のカタログしか手に入りませんよね。そこで、まずは資料請求を行い、ある程度候補を絞ってから直接話を聞きに行くようにしてください。

手順5.業者に見積もりを依頼する

見積もりを依頼

ある程度候補を絞ったのであれば、気になる会社に見積もりを作成してもらいましょう。このときの見積もりは、「ラフプラン(概算見積もり)」になります。

つまり、簡単な見積もりのことです。

また、必要に応じて土地の形状などの「敷地調査」を行います。土地の規模や形によって建てられる家の大きさが決定するからです。

建築基準法などの法律もかかわってくるため、敷地調査は見積もりを依頼する際にとても重要になります。

また、見積もりは必ず複数社に依頼しましょう。1社だけでは価格や提案などを比較することができません。注文住宅は定価がないため、同じ条件でも住宅会社によって価格が変わってきます。

適正価格で優良業者に家を建築してもらうためには、複数社に見積もりを依頼するようにしてください。

手順6.設計を依頼する

設計を依頼する

概算見積もりを行ったのであれば、本格的な設計を依頼しましょう。設計を依頼すると費用がかかる場合があるため、あらかじめ把握しておいてください。

おおよそ10万円以上の費用がかかります。設計事務所などに依頼すると100万円を超えるケースもあるため、設計を依頼するところにいくらかかるのか確かめておいてください。

また、設計を比べたい場合費用はかかりますが、複数社に設計を依頼するのも1つの方法です。この段階では、本契約にならないため業者を選ぶことができます。

ただ、その分設計料がかかるため、予算オーバーにならないように注意してください。

手順7.土地購入・契約

土地の契約

家を建てる土地が決定したのであれば、土地購入の契約を行いましょう。土地を契約してからでないと、家の最終的な見積もりを出すことができないからです。

不動産会社などからも、購入する土地について詳しい説明を聞いておきましょう。家を建てるということは、そこに一生住む覚悟があるということです。土地購入の契約になるため、後悔のない選択をするように心がけてください。

土地の諸費用

一般的に、土地の手付金は10%ほどのところが多く見られます。また、土地購入時には諸費用がかかります。そのため、以下の費用がかかることを想定しておきましょう。

項目 金額 内容
土地の仲介手数料 約700,000円(土地代が2,000万円の場合) 土地代の3%+60,000円+消費税
土地購入の印紙代 20,000円 金額によって増えるが、一般的な住宅地であれば20,000円
固定資産税 場合による 固定資産税は、土地を受け渡した残り期間に応じて決定する
金融機関手数料 31,500円 ローンを組む際に必要な手数料(金融機関によって異なる)
ローン保証料 約500,000円 金融機関によって異なる。一括で支払うほうが安く、月々で支払うと金利分高くなる
ローンの印紙代 21,000円 住宅ローンの契約書に貼る印紙。金額によって異なる
土地所有権移転登記 約200,000円 土地の所有権を変えるための手続きにかかる費用
抵当権設定費用 約150,000円 銀行に土地を担保にするための費用

諸費用は住宅ローンとは別に用意する必要があるため、あらかじめ準備しておいてください。土地購入は後悔のないよう、納得した上で契約してください。

手順8.地盤調査を行う

地盤調査家の詳細な見積もりを作成する場合、土地の地盤調査を行わなければいけません。地盤によって基礎の種類や杭、地盤改良が必要かどうかを判断するからです。

地盤が軟弱地盤の場合、耐震性を高めるために杭を地中深くに打ったり、地盤改良によって頑丈な土地にしたりしなければいけません。

当然、これらの地盤改良費がかかるため、地盤調査の結果に応じて家を建てる見積もりの価格は変わってきます。最終的な注文住宅の見積もりを作成するには、地盤調査が必要になるからです。

なお、地盤改良費の相場は、100万円以上になります。地盤が頑丈な土地であれば、この費用はかかりません。しかし、軟弱地盤の場合、地盤改良費が必要になるのです。

軟弱地盤

土地が頑丈かだけの違いで100万円以上の費用がかかるため、できれば強固な場所に家を建てるようにしてください。

地盤調査を行う際に土地を判断する方法としては、購入予定の近隣の家が地盤改良をしたかどうかを訪ねてみましょう。欲しい土地の隣が地盤改良した場合、軟弱地盤である可能性があります。

また、周辺の基礎にひび割れがある場合や川の近くなどの土地も地盤が軟弱な可能性がるため、確かめてください。

手順9.詳細なプランの打ち合わせ

注文住宅打ち合わせ流れ家のプランを詳細に打ち合わせします。具体的にキッチンやお風呂の種類、間取りの形や部屋の数など細かく打ち合わせするようにしてください。

どのような家にしたいのかをはっきり伝えて、理想の注文住宅を手に入れましょう。

ただ、おしゃれにこだわりすぎて住みにくい家にならないように注意してください。たとえば、吹き抜けにしたら冷暖房が効きにくくなったり、天窓を付けたら夏場は暑くてサウナ状態になったりする恐れがあるからです。

デザイン性も重要ですが、実際に生活することを最優先にしてプランを考えるようにしてください。

手順10.最終的な見積もりの比較

注文住宅見積もり詳細なプランを考えたらいよいよ見積もりの最終段階です。複数社に依頼している場合、値引き交渉などを行い最終的な判断をしましょう。

住宅会社としても「何としてでも契約したい」と考えているはずです。そこを逆手に取り、オプションを無料で付けて貰ったり、最終的な値引きをしてもらったりして良い条件で契約するようにしてください。

このようなプランになります。契約してください
値引きしてくれたら契約します
契約が欲しいので値引きします

このように最後の最後で値引きしてくれたら契約すると言えば、営業マンとしても契約が取りたいので値引きしてくれる可能性があります。

手順11.【請負契約】本契約をする

注文住宅契約

見積書の内容や価格に納得がいったのであれば、本契約をするようにしてください。ただ、契約してしまうと後戻りはできないため、今一度必要事項を確かめてください。

契約内容や保証など、後でトラブルにならないように注意しましょう。よく契約内容と確かめてから本契約をするようにしてください。

面倒かもしれませんが、重要なことなので必ずすべての項目に目を通しておきましょう。

注文住宅などは本契約のことを請負契約とも呼びます。これは、注文住宅はこれから家を建設するため、家を建てる契約を請け負うからです。

手順12.建築確認申請の申し込み

建築確認書類住宅を建てる際、「建築確認申請」の申し込みをします。設計図通りに家を建てても良いかを検査機関に届け、許可が下りれば家を建てることができます。

このとき、「確認済証」を交付してもらいます。また、検査にはおおよそ2~3週間程度かかるため、あらかじめ把握しておきましょう。

手順13.住宅ローンの申し込み

住宅ローン

住宅ローンの申し込みを行います。ハウスメーカーや工務店が提携している金融機関を利用しても良いですし、自分自身で借入先を探しても良いでしょう。

住宅の見積もり同様、住宅ローンも条件の良いところを借り入れするためには比較することが重要です。

住宅ローンの費用は数千万円単位になるため、金利がたとえ1%でも変わってくると数百万円の金利差になります。

借入先を選ぶだけで100万円以上の差があるのならば、お得にローンを組みたいものですよね。

手順14.着工後、地鎮祭と上棟式を行う

地鎮祭注文住宅の工事の着工になります。着工とは、家の工事に取り掛かるということです。

このとき、地鎮祭(じちんさい)や上棟式(じょうとうしき:建前)を行います。地鎮祭とは、工事を始める前に家が無事建設できるように祈るための祭りのことです。

一方、上棟式は建前とも呼び、家の柱や梁などの骨組みが完成した場合に無事工事が終わることを祈って行うお祭りのことになります。

近年では地鎮祭や上棟式を行うケースも多くなってきているため、必要に応じて行うようにしてください。

手順15.完成

完成家が完成するまで約6カ月程度かかります。各住宅会社、施工方法や工法が異なるからです。これは、ハウスメーカーや工務店ごと工期は異なるため、あくまでも目安にしましょう。

ハウスメーカーなどのように、ある程度規格化されている場合は、工務店などよりも早く完成する傾向があります。

家が完成したら最終チェックです。業者を疑うわけではありませんが、現状であれば手直しできるため、傷などがないか確かめておきましょう。

特に屋根裏や押し入れ、クローゼットの中など目立たない部分に注意して、確かめるようにしてください。

手順16.引き渡し

引き渡し最後に、引き渡しです。この時点で初めて家の所有権があなたのものとなります。また、工事中に「つなぎ融資」を行っている場合、住宅ローンによってそれを清算しましょう。

つなぎ融資とは、金融機関からの融資の支払いは担保である住宅が完成してからになります。

ただし、家を建設するには着工金や中間金などのお金を支払う必要があります。これらの費用は1,000万円にも及ぶため、この費用を住宅ローン以外で用意しなければいけません。

しかし、このような費用を用意できる方はそう多くはありません。そこで、家が完成するまでの期間、注文住宅に必要なお金を融資するのがつなぎ融資になるのです。

家が完成して引き渡しを行い、住宅ローンの融資が行われたのであれば、つなぎ融資を清算しましょう。

まとめ

注文住宅を建てるまでの手順を1からお伝えしてきました。これから家を建てることを検討している方は、参考にしてください。

注文住宅の難しいところは、高額な上に定価がなく、時間がかかることです。また、業者によって値段や品質は大きく変わってきてしまうため、よく吟味して住宅会社を選定しましょう。

それでは、今一度どのような手順なのかをおさらいします。

  1. 建てる家のイメージを決める
  2. 資金計画を立てて予算を決める
  3. 住みたいエリアや土地探し
  4. 住宅会社の情報収集を行う
  5. 業者に見積もりを依頼する
  6. 設計を依頼する
  7. 土地購入・契約
  8. 地盤調査を行う
  9. 詳細なプランの打ち合わせ
  10. 最終的な見積もりの比較
  11. 【請負契約】本契約をする
  12. 建築確認申請の申し込み
  13. 住宅ローンの申し込み
  14. 着工後、地鎮祭と上棟式を行う
  15. 完成
  16. 引き渡し

ここでお伝えした手順を参考にして、注文住宅をスムーズに購入して住み始めるようにしてください。

注文住宅を700万円も安くして失敗・後悔しないコツ

住宅は一生に一度の高価な買い物です。数千万円単位になるため、できれば値段を安くしたいものです。

実は、値段の高い注文住宅ですが、建売よりも安く家を建てられる方法があるってご存知ですか?

建売でもいいですが、せっかくであれば自由に仕様や間取りを選べる注文住宅がいいですよね。

ただ、注文住宅は失敗してしまう方がほとんどです。夢のマイホームで後悔したくないですよね。

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