工務店で家を建てる際、まず見積もりを依頼します。このとき、工務店の「見積もりがどのようなものか」「どのような部分に気を付ければいいのか」わからないという相談は多く受けます。
一生に一度の買い物だからこそ、後悔のない納得のいく家を建てたいものですよね。
そこでこのページでは、工務店で見積もりを取る方のために、見積書の見方や価格が高かった際の対処法をご紹介します。
工務店の見積もりの内容を理解し、適正価格で優良業者に工事を依頼しましょう。
工務店の見積もり
工務店の見積もりをご紹介します。実際の見積書を参考にし、あなたが家を建てる際に役立ててください。
総額24,250,000円の注文住宅
出典:田中工務店
総額24,250,000円の注文住宅の見積書です。
注文住宅は、本体工事費(建物自体にかかる費用)と付帯工事費(建物以外にかかる費用)によって値段が決まります。それぞれの価格は以下の通りです。
- 本体工事費:18,070,873円
- 付帯工事費:6,179,126円
それでは、それぞれの見積もりの内訳を解説していきます。
本体工事費の見積もりの内訳
出典:田中工務店
本体工事とは、建物の価格のことです。本体工事の見積書には、家の建設にかかわる施工内容が記載されています。
しかしながら、工務店によっては、専門用語ばかりでわかりにくいケースがあります。
また、価格の内容について納得がいかない場合もあるのではないでしょうか。その場合、必ず工務店の担当者などに話を聞いて、理想の注文住宅を建てるようにしてください。
付帯工事費の見積もりの内訳
出典:田中工務店
付帯工事費用とは、建物以外の工事にかかる費用のことです。
たとえば、外構工事(エクステリア工事)や地盤改良費などの建物以外の費用になります。これらは建てものとは別になるため、このように付帯工事費用の見積書に記載されます。
ただし、付帯工事は必ず工務店に依頼しなければいけないわけではありません。外構工事やエアコンの設置などは、工務店でなくても直接専門業者に工事を依頼することができるからです。
工務店に頼む場合に比べて、直接専門業者に依頼するほうが価格を抑えられる可能性があります。
自分自身で業者を探すことが手間でなければ、専門業者に直接依頼してみましょう。
また、工務店によっては、これらの費用が見積もりに入っていないケースがあります。工務店ごと見積書の作成方法や項目の内容が変わってくるからです。
相見積もり(複数の工務店に見積もりを依頼すること)などを行った場合、工務店ごと見積書の内容が変わるため、複数の工務店に見積もりを依頼した場合は、内容と価格をよく確かめるようにしてください。
工務店の見積もりが高い場合の対処法
工務店に見積もりを依頼した際、「見積もり価格が高い」という相談は多く受けます。注文住宅は、仕様などにこだわると値段が高くなってしまいます。
また、概算見積もりは安かったとしても、最終的な見積もりは想像よりも高くなってしまうケースはよくあります。
見積もりが高い場合、効率よく値段を抑えることで、理想の家を建てましょう。
コストダウンをする
工務店の見積もりが高い場合、コストダウンしなくてはなりません。キッチンのグレードを下げたり、外観をシンプルにしたりすることで家の価格を抑えることができます。
また、お金をかける部分とそうではない箇所にメリハリをつけるのがおすすめです。
たとえば、外観などをシンプルにしてコストを落とし、キッチンやお風呂などの設備機器はお金をかけるのがおすすめです。
おしゃれな外観に憧れるのはわかりますが、実際に生活に影響があるのは毎日使うキッチンやお風呂ではないでしょうか。
外観やデザインよりも、毎日使うキッチンやお風呂などを使いやすくしたほうがいいですよね。
外観は費用を抑え、キッチンなどにお金をかけることで、コストダウンを行いつつも住みやすい家づくりになります。
お金をかける部分とそうではない部分を明確にして、無駄を省き住みやすい家づくりをするようにしてください。
工務店の見積もりは複数社に依頼する
工務店の見積もりを取る場合、必ず複数社に依頼するようにしてください。
複数社の見積もりを取ることで、価格を比較できます。そのため、適正価格で工務店を選ぶことができるのです。
相見積もりで適正価格の工務店を選ぶことができる
相見積もりを取ると適正価格で家を建てられます。工務店ごと、見積もりの価格は異なるからです。
同じ仕様の注文住宅であったとしても、価格が高いところもあれば安いところもあります。そのため、工務店1社だけの見積もりでは、適正価格なのか判断することは不可能なのです。
たとえば、仮に以下のように1社に見積もりを依頼したとします。
- 工務店A社:2,500万円
この場合、判断基準がないため、高いのか安いのかわかりません。この工務店の価格が、適正価格なのかを判断することは難しいのではないでしょうか。
それでは、以下のように複数社に見積もりを依頼したのであればいかがでしょうか。
- 工務店A社:2,500万円
- 工務店B社:1,800万円
- 工務店C社:1,700万円
先ほどの工務店A社の見積もり価格が高いことがわかります。工務店B社とC社のどちらかサービスや提案力がいいところを選べば、適正価格で工事を依頼できるのではないでしょうか。
注文住宅は「定価」がないため、相見積もりを取り理想の工務店を選びましょう。
工務店に相見積もりをする際の注意点
相見積もりを行う際、以下の注意点があります。
- 同条件で比較する
- 4社以上見積もりを取らない
- 値段だけで工務店を選ばない
それでは、順を追って解説していきます。複数社に見積もりを依頼すれば、理想の工務店を選べるわけではないため、これからお伝えすることを踏まえた上で吟味するようにしてください。
同条件で比較する
工務店に見積もりを依頼する際、必ず同条件で比較するようにしてください。条件が異なると、見積書の価格が異なるため、正確に比べることができません。
普通のグレードと高級なグレードの家では、当然後者のほうが価格は高くなるからです。
- A社:普通のグレード2,000万円
- B社:高級なグレード2,500万円
このように、条件が違うと正確に比較できません。相見積もりを依頼する際は、できるだけ同条件で比較しましょう。同じ条件で価格が異なれば、「高い安い」を判断できます。
4社以上に見積もりを取らない
相見積もりを取る場合、4社以上の工務店に見積もりを依頼するのは避けるようにしてください。
打ち合わせを行う工務店の数が増えると、1社ごとの質が下がってしまいます。
見積もりを取る際、工務店ごとに打ち合わせを行い、プランを決定します。つまり、見積もりを取る工務店の数が増えるということは、打ち合わせの回数も増えるのです。
仮に4社に見積もりを依頼するのであれば、4社と打ち合わせを行い、見積もりを依頼しなければいけません。おそらく、ほとんどの方が貴重な休みを使い、工務店と打ち合わせを行うのではないでしょうか。
工務店の数が増えるほど、打ち合わせを回数が増え、1社ごとの質が下がってしまいます。
多くの工務店を比較できるような気がしますが、打ち合わせの質が下がってしまうため、4社以上に見積もりを依頼するのは避けてください。
したがって、多すぎず少なすぎない3社に見積もりを依頼するのが理想的です。
値段だけで工務店を選ばない
工務店を選ぶ場合、見積書の値段だけで選ぶのは控えるようにしてください。安さだけで工務店を選ぶと後悔するからです。
値段の安い工務店を選びたい気持ちはわかりますが、価格だけを重視すると暮らしにくい家になってしまう可能性があります。価格が安くなる分、材料や工事の質が下がるからです。
せっかく建てる家が住みにくいのでは、元も子もありませんよね。
理想の家を建てるために、工務店を選ぶ場合は値段だけで判断するのは控えるようにしてください。
まとめ
工務店で家を建てるのであれば、見積もりを上手に取るようにしましょう。見積もりを比較することで、適正価格の家を優良業者に頼むことができます。
ただし、工務店ごとに見積書の作成方法が異なるため、内訳などが変わってきます。価格を比べる際は、合計金額だけではなく見積書の項目などを確かめてください。
せっかく家を建てるのであれば、住みやすい家をできるだけ低価格で建てたいですよね。そのためには、相見積もりを取り、優良工務店を選ぶようにしてください。
住宅は一生に一度の高価な買い物です。数千万円単位になるため、できれば値段を安くしたいものです。
実は値段の高い注文住宅ですが、建売よりも安く家を建てられる方法があるってご存知ですか?
建売でもいいですが、せっかくであれば自由に仕様や間取りを選べる注文住宅がいいですよね。
ただ、注文住宅は失敗してしまう方がほとんどです。夢のマイホームで後悔したくないですよね。
※お断り自由・完全無料