住宅の基礎知識

注文住宅のコンセントで失敗しない!電気の位置や数を決めるコツ

注文住宅コンセント

コンセントは、家電を使う際に欠かせないものです。

一方で注文住宅に住んでいる人の中には、コンセントの不足に悩む方も少なくありません。この中には、しかたなく延長コードやタップを使っている人もいます。

これから注文住宅を買おうと思う方は、必要な数のコンセントを確保したいと考える方が多いでしょう。

ただ、コンセントは後で追加することが難しく、工事始まってしまっては追加料金がかかる恐れがあります。そのため、事前にしっかり配置を決めるようにしましょう。

このとき、注文住宅でコンセントを十分につけるためには、いくつかのポイントがあります。この記事では失敗例にも触れつつ、成功へのポイントを説明します。ぜひ参考にしてください。

新築のコンセントは追加が難しい

注文住宅コンセント追加

コンセントの位置は、建てた後で追加することは難しいです。それは、前もってコンセントの配置を決めた後で工事をするためです。

たとえば住宅を新築する場合、電気工事は以下の順番で行われます。

工事の手順
  1. 大工さんが家の骨組みを作る
  2. 電気工事業者が、電気の配線を設置する(壁や天井で隠れる場所に設置)
  3. 大工さんなどが、壁や天井を取りつける
  4. 電気工事業者が、コンセントやスイッチを取りつける

したがってコンセントをつける場所は、電気の配線を設置し終わるまでに確定しなければなりません。

これより遅くなると壁や天井をはがして、配線を引き直す作業が必要となります。そのためコンセントの追加が難しくなり、追加の費用もかかってしまいます。

あっという間に工事は進んでしまうので、コンセントの位置が間違えていないか工事中も確認するようにしましょう。

注文住宅の電気で失敗しないために

注文住宅の電気で失敗しないためのポイントは、以下の通りです。

コンセントで失敗しないために
  • 実際の生活をイメージする
  • 家具や家電の配置を考える
  • インターネットの配線の場所を考える
  • コンセントの高さにも注意
  • 野外にもコンセントを設置

注文住宅のコンセントの位置で失敗しないためには、これらの注意点があります。それぞれ解説していきますので、参考にしてみてください。

実際の生活をイメージする

実際に生活する

コンセントで失敗しないためには、実際の生活をイメージしたうえでコンセントの位置を考える必要があります。

なぜなら、注文住宅に住むのはあなた自身だからです。

たとえば、本や雑誌などで紹介されている間取りと同じように作っても、あなたの生活に合わない場合も多いです。

このため、あなた自身の生活にあわせてコンセントの位置を決めましょう。もちろん、何も考えずに「ほかの人と同じように設置してください」ではいけません。

家具や家電の配置を考える

家電コンセント位置

コンセントの位置を考えるためには、家具や家電の配置を先に考えることが重要です。どのようなレイアウトにしたいか、また使いやすい位置はどこかなどを決めておきましょう。

家具や家電の配置が決まれば、それに応じてコンセントの位置や必要な数が決まります。

たとえば、テレビの位置などはあらかじめ決めておく必要があります。コンセントやテレビ選の位置が決まってくるからです。

テレビのアンテナの位置は、1ヶ所になります。そのため、テレビの位置は必然的に決まってしまうのです。

配線の延ばすこともできますが、できれば事前にテレビの位置を決めておくようにしましょう。

インターネットの配線の場所を考える

コンセント、インターネット位置

コンセントを考える際は、インターネット機器の配置場所も検討する必要があります。

これは、LANケーブルなどをすっきり配線するためです。また、遠くのコンセントから電源を取ると長い延長コードを用意する必要があります。これだと不便ですよね。

加えて「インターネット回線と電線を設置する際は、お互いの線が接触しないこと」というルールもあります。

このため、事前にインターネット機器の配置場所や、LANケーブルなどの配線場所も考えましょう。その上で、コンセントの設置箇所を決めることが重要です。

コンセントの高さにも注意

コンセントを検討する際には場所だけでなく、どの高さに設置するかという点も重要です。高さを決める際には、以下の点を考えてください。

位置を決めるポイント
  • 無理なく操作できる高さに設置する
  • 洗濯機のコンセントは、本体よりも高い位置に設置する
  • 冷蔵庫など常時使用するコンセントは、ほこりがかかりにくい高さに設置する
  • 幼児がいたりペットを飼っていたりする場合は、いたずらされない高さに設置する

これらはけがや漏電事故、火災を防ぐために必要です。面倒がらずに、十分な検討を行いましょう。

野外にもコンセントを設置

コンセント野外

注文住宅では、野外にもコンセントをつける必要があります。それは、野外で家電を使う場合もあるためです。

たとえば、以下の機器があげられます。

野外でコンセントが必要なもの
  • 屋外の照明やイルミネーション
  • 防犯機器
  • 電動工具や高圧洗浄機

もし野外にコンセントがないと、長い延長コードなどを使う必要があり、面倒です。

加えて夜間に使う照明や防犯機器の場合は、屋内から電源を取ると施錠ができなくなり、防犯上問題があります。

このため、野外にもコンセントの設置が必要です。また野外のコンセントは、防水タイプであることを確認してください。

よくあるコンセントの失敗事例

注文住宅のコンセントはよく考えて決めないと、失敗につながります。ここでは代表的な失敗事例を取り上げ、コンセントの検討に必要な内容を考えます。

洗面所のコンセントで失敗

よくある失敗事例の1つに、洗面所のコンセントを1か所、2口だけにしてしまう例があげられます。

それは洗面所が、以下のように多くの家電を使う場所であるためです。

  • 電気ひげそり
  • ドライヤー
  • ヘアアイロンやコテ
  • 洗濯機や乾燥機
  • 冬季はストーブやヒーター

洗面所のコンセントが2口しかないと、冬にストーブとドライヤーを併用できません。このためストーブを止めなければならず、寒いなかで朝の身だしなみをすることになり不便です。

ドライヤーやストーブ、ヒーターは大きな電力を必要とする家電です。電力不足で使えない状況を防ぐためにも、十分な数のコンセントを確保しておきましょう。

また洗面所は、水もかかりやすい場所です。コンセントを低い位置に置くと水がかかり、頻繁にブレーカーが落ちることにもなりかねません。

このため、なるべく水のかからない高い場所にコンセントを設置する必要があります。

季節ものの家電のことを忘れていた

季節家電

コンセントの数を考える際には、季節家電のことも忘れがちです。それは押入れにしまっているなど、その時期に使っていないことが理由です。

たとえば夏にストーブ、冬に扇風機といった家電には、なかなか意識が向かないものです。

住宅の計画や注文をする時期と、家が引き渡される時期は異なります。そのため季節ものの家電を忘れていると、住み始めてすぐに以下のような問題が起きます。

  • 梅雨の時期に除湿機が置けない
  • 夏に扇風機が置けない
  • 冬にストーブや電気毛布、加湿器が置けない

このためコンセントを検討するときは、一年中の生活をイメージすることが大切です。そのうえで不足しないように、設置する位置と数を決めましょう。

エアコンのコンセントの位置

注文住宅コンセント

エアコンのコンセントの位置も、失敗事例の1つにあげられます。

たとえば夏の暑さが厳しくなったため、後から設置したいというケースがあります。また家族の人数が増えたり、子ども部屋を新たに設けたりするケースも出てくるでしょう。

新築時にエアコンのコンセントを最低限の数しか設置しないと、後で追加するときに費用と日数がかかります。これではかえって損です。

したがって将来のため、あらかじめ各部屋にエアコン用のコンセントを設けることがおすすめです。

新築注文住宅のコンセントのコツ

新築注文住宅で不便のないようにコンセントをつけるためには、いくつかのコツがあります。ここでは主なポイントを3点取りあげ、説明します。

業者に丸投げしない

欲しい場所に欲しい数のコンセントを確保するためには、業者まかせにしないことが成功への第一歩です。そのためにも、以下の3つのポイントを心がけましょう。

業者任せにしないコツ
  • 不明な点は必ず確認する
  • 取りつけ箇所や数の変更はいつまで可能か、事前に確認しておく
  • なるべく工事現場を確認した上で、最終決定をする

住宅が完成した後はあなた自身が使うわけですから、積極的に関わることが大切です。

図面を良く見てコンセントの位置を確認

設計料

図面を良く見ることも、コンセントで困らないコツの1つです。それはコンセントの位置を事前に把握することで、不便な生活を防げるためです。

注文住宅を発注すると、業者から平面図が渡されます。図面は記号ばかりですから、一般の方は見にくいと思うかもしれません。

記号の意味は、国土交通省の「公共建築設備工事標準図(電気設備工事編)」などに書かれていますから、積極的に活用して平面図を読み進めましょう。

また、図面をよく見てもイメージが浮かばない場合も少なくありません。その場合は、以下のことを業者に依頼してください。

  • 詳しい説明を求める
  • 建築現場を見せてもらう

図面は素人が見てもわからないことがあります。不明な点はそのままにせず業者に相談することが、快適な家に住むためのコツです。

コンセントの数は多めに

コンセントの数は、多めにつけておきましょう。インターネットには「住宅に必要なコンセントの目安」を多く見かけますが、絶対ではありません。

たとえば「洗面所・脱衣所は2個」と書いてあっても、足りないという方はいるでしょう。

このため必要な家電を事前にリストアップした上で、コンセントを多めに設けることが重要です。後からの取りつけは、時間も費用もかかります。

まとめ

注文住宅が完成した後、住む人はあなた自身です。このため、コンセントも業者まかせではいけません。

十分なコンセントを設置してもらうためには、新居で使う家電の数と場所をしっかり考えることが重要です。またコンセントは設置場所だけでなく、設置する高さの検討も必要です。

コンセントについていろいろ考えることは面倒ですから、誰かにすべておまかせしたいと思うかもしれません。

しかし快適な生活をするためには、あなた自身の努力も必要です。住む人としての手間を惜しまず、不明な点は積極的に確認することが、快適な住まいを手に入れるコツです。

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