注文住宅

中庭のある家の間取り・値段は?デメリットはある?【平屋・外観】

家づくり流れ

中庭のある家の建築を考えている場合、「建てるのにどのくらいの費用がかかるのか」は気になりますよね。

また、中庭のある家を建てる場合、「どのような間取りにするか」によって、その住宅の住みやすさが大きく変わってきます。

さらに、中庭のある家の建築にはメリットだけでなくデメリット・注意点もあるため、中庭にある家を建てる前に知っておくことが大切です。

こちらのページでは、中庭のある家を建てる際の値段や間取り、メリット、デメリット、注意点について解説します。

中庭のある家を建てる際に後悔・失敗しないために、ぜひ今回の記事の内容を参考にしてみてください。

中庭のある家の間取り・価格の事例

実際に建てられた中庭のある家の間取りと価格の事例を2つご紹介します。

中庭や家自体の規模や間取りによって、建築にかかる費用が大きく異なりますので、こちらでご紹介する事例を参考にして、「どのような家を建てるとどのくらいの費用が必要なのか」を把握しておきましょう。

また、こちらでご紹介する事例の価格は目安であり、実際に提示されている価格通りの費用で建築できるわけではありません。この点には、くれぐれもご注意ください。

1320万円中庭のある家:平屋、ロフト付き、延床面積77,22平米

出典:スーモ

税込み1320万円で建てられた中庭のある家です。ロフト付きの平屋であり、夫婦2人+子供1人などの家族で住むのにおすすめの住宅になります。

また、1320万円というのは、建物本体のみの値段です。この他にも、土地の購入費用が必要ですので、実際の価格とは異なる点に注意しましょう。

毎月のローン返済額

仮に、1320万円を35年ローンで借りるとします。

このとき、35年ボーナス払いなし、固定金利1.5%の条件であると、毎月のローン返済額は40,416円です。この金額にプラスして、土地を買うための費用がかかります。

土地の購入に1,000万円がかかったと仮定した場合、毎月のローン返済額は71,034円です。

こちらの返済額ですと、アパートやマンションなどを借りたときの家賃と同じくらいの金額になりますね。

そして、アパートなどの賃貸物件とは違い、最終的に自分の資産として残ることを考えますと、買った方がお得だと言えるのではないでしょうか。

1320万円中庭のある家の間取り

1階

出典:スーモ

ロフト

出典:スーモ

間取りは、洋室・LDK・子ども室・ウォークスルークローゼットの中央に、中庭が設置されている形になります。

中庭とそれぞれの部屋との間には窓が設置されており、光の取り込みやすく、風の通り道を作りやすいです。

また、ウォークスルークローゼットに加えてロフトもあるため、収納場所には困りにくい間取りだといえます。

夫婦2人+子供1人のご家庭であれば、このような間取りをした中庭のある家を計画してみるのもいいのではないでしょうか。

1580万円中庭のある家:2階建て、延床面積105,77平米

出典:スーモ

税込み1580万円で建築された中庭のある家になります。こちらは2階建てで、延床面積が105,77平米であり、3~4人ほどの家族で住むのにおすすめの住宅です。

こちらに提示されている値段も、建物本体の金額となっています。その他にも、土地の購入費用が必要になりますのでご注意ください。

毎月のローン返済額

仮に、1580万円を35年ボーナス払いなし、固定金利1.5%の条件で借り入れたとします。この場合ですと、毎月のローン返済額は48,377円です。

さらに、土地の購入に1,100万円かかっていた場合には、毎月のローン返済額は82,057円です。

こちらの金額も、マンションなどの賃貸物件を借りたときの家賃に近い返済額ですので、賃貸物件の家賃を払う場合と同じような感覚で支払っていけるのではないでしょうか。

ただ、賃貸物件を借りる場合とは異なり、中庭のある家を建築・購入して住むケースであると、固定資産税や諸経費の支払いも必要になります。

そのため、中庭のある家を建てて住もうと考えている場合、毎月のローン返済額の他にかかる費用についても注意することが大切です。

1580万円中庭のある家の間取り

1階

出典:スーモ

2階

出典:スーモ

PH階(屋上階)

出典:スーモ

間取りは、2階建てにプラスしてPH階(屋上階)が存在する形です、1階の「テラス」と書かれている箇所が中庭にあたり、PH階まで吹き抜けになっています。

その他にも、吹き抜けになっている箇所が複数存在しているうえにバルコニーもあるため、日光を取り込みやすい間取りだと言えます。

また、105,77平米の延床面積があり、洋室3部屋が設けられているため、3~4人で住むのに適しているのではないでしょうか。

住宅内に設置できる主な中庭の形

住宅内に設置できる中庭の形は、住宅の間取りによってさまざまです。そして、住宅内に設置可能である主な中庭の形には、以下の3つがあげられます。

  • L字型
  • コの字型
  • ロの字型

こちらでは、これら3つの中庭について、1つずつ順番にご紹介していきます。

L字型

出典:(株)テラジマアーキテクツ

L字型の中庭は、その名の通り、アルファベットのLの形をしている中庭を指します。

L字型の中庭を設置する場合、隣の家からの視線が気にならずに済む箇所に設けるのが普通です。

L字型の中庭を設置することで、外部からの視線を意識せずに、プライベートに過ごせる空間を設けられます。

L字型の中庭を設置する場合、他の建物の南側に住宅を建てた場合であっても、L 字型の中庭から日が差し込んでくるため、日光取り込みやすい住宅にできます。

ただし、家の方向を全く考慮しないまま住宅を建ててしまった場合、風などの影響を受けやすい状態になるので、注意が必要です。

コの字型

出典:(株)テラジマアーキテクツ

コの字型の中庭は、「家自体をカタカナのコの字の形をして、設置している中庭」のことです。

コの字型の中庭がある家の場合、中庭を設けることによって中庭に接している部屋が角部屋になります。

これによって、他の家の間取りに比べて「室内が明るくなりやすい」というメリットがあります。

しかし、住宅を建築する土地や間取りによって、光を取り込みにくくなり、室内が暗くなってしまうケースもあるので注意が必要です。

さらに、コの字型の中庭を設置する場合には、住宅が向いている方向などのさまざまな条件を考慮した上で家を建てる必要があります。

家の向きや間取りなどの条件を考えず、安易にコの字型の中庭を設置してしまった場合、イメージ通りに光を取り入れられず、室内が暗くなりがちになる可能性が高いです。

また、コの字型の中庭を設置するため、住宅自体の形をコの字型にした場合には、室内の居住スペースが少なくなることにも注意しましょう。

ロの字型

出典:重量木骨の家

ロの字型の中庭は、名前の通りに、「カタカナのロの字の形をしている中庭」を指します。

ロの字型の中庭では、四方が家の壁や窓で囲まれた状態になっています。この形により、他の中庭の形に比べてメリットとデメリットが多くなるため、注意が必要です。

ロの字型の中庭では、中庭を中心として、家の中をグルグルと周回するように動くことが可能です。

このような導線のことを「回遊動線」と呼び、回遊動線があることで室内が広々としたように感じられます。

さらに、行きたい部屋に進む方向が2つに増えるため、 家の中をスムーズに進みやすい住宅になります。

また、室内のいろいろな方向から中庭を眺めることができるため、住宅におしゃれな印象を与えることが可能です。

その一方で、中庭に排水管を置くなどして、雨などの水が中庭から外に排出されるようにする必要があります。

そうしないと、豪雨や嵐などの際に中庭に大量の水が溜まる恐れがあり、大変危険です。

また、コの字型の中庭と同じく、光を取り入れることを考えた間取りで設置しないと、 住宅の室内や中庭自体が暗い空間になってしまう恐れがあります。

さらに、暗い空間になったことで、中庭自体の湿気が多くなってしまう危険性もあるので注意しましょう。

中庭のある家のメリット

中庭のある家を建築して住む場合のメリットとして、以下のものがあります。

  • 風通しがよくなる
  • 自然光を取り入れることで部屋が明るくなる
  • 外部からのプライバシーが確保された庭になる
  • 部屋間の移動を効率よくできる

こちらでは、これらのメリットについて1つずつご紹介します。

風通しがよくなる

中庭のある家の場合、庭と部屋との間に窓を取り付け、その場所を風の通り道とすることができます。

これによって、中庭側にある窓を通して室内に風を取り入れ、風通しを良くすることが可能です。

住宅内に中庭を設置することにより、住宅の外側からだけでなく、中庭からも風を取り入れられるようになります。

これによって、室内の換気がしやすくなり、常に澄んだ空気を取り入れることが可能です。

さらに、室内に湿気がこもりにくくなり、結露によって起こるカビの発生を予防するのにも役立ちます。

自然光を取り入れることで部屋が明るくなる

中庭にある家の場合、中庭に接している部屋の中へ、中庭からの光を取り入れることができます。

さらに、住宅内の北側にある部屋など、 室内に光を取り入れづらい部屋にも、中庭があることで光を取り入れることが可能です。

中庭を通して光を取り入れやすい間取りにすることで、中庭から室内へと光を取り入れ、室内を隅々まで明るくしやすいのが、中庭のある家の主なメリットになります。

外部からのプライバシーが確保された庭になる

住宅の内側にある中庭は、家の外側から見ることはできません。

そのため、住宅の中庭は外側からのプライバシーが確保されており、外側から生活感が見えてしまうことはありません。

このことから、中庭であれば気軽に洗濯物を干しやすくなりますし、家庭菜園やガーデニングなどの園芸の趣味を自由に行うことも可能です。

そのため、「干している洗濯物をできるだけ見られないようにしたい」「家庭菜園やガーデニングを人知れず初めてみたい」 といった場合には、中庭のある家を建築するのが大きなメリットになります。

その他にも、自宅の外でお子さんを遊ぶ合わせることができない環境であっても、中庭であれば安心して遊ばせることができます。

また、自宅で過ごすことが多い方や、自宅で仕事をする機会が多い方の場合、気分転換のために出かけなくても、中庭をリラックスできる休憩スペースとして使うことも可能です。

さらに、夏場などであれば、中庭で家族や友人同士でバーベキューなどを楽しむこともできます。

このように、中庭にある家を建てることで、プライバシーが確保されている中庭でさまざまな過ごし方を楽しむことができるのもメリットです。

部屋間の移動を効率よくできる

中庭のある家の場合、今いる部屋から別の部屋に行く際に、中庭を通しての移動もできるようになります。

つまり、中庭にあることで、部屋と部屋との間を移動する通り道・動線が増え、家の中をスムーズに移動しやすくなります。

家の中での移動が効率的かつスムーズになるのも、中庭のある家の大きなメリットだと言えるでしょう。

中庭のある家を建てた際のデメリット・注意点

中庭のある家にはさまざまなメリットがありますが、メリットだけでなく、デメリットや注意すべき点も多く存在します。

中庭のある家を建てて住む場合のデメリット・注意点として、以下のようなものがあげられます。

  • 建築に高い費用がかかる
  • メンテナンスに高い費用がかかりやすい
  • 外の寒暖差の影響を受けやすい
  • 水はけが悪いと水が溜まりやすい
  • 中庭に設置するものを運ぶのに費用がかかる恐れがある
  • 居住スペースが狭くなりやすい
  • 中庭のある家について実績のある業者に依頼する必要がある

これらのデメリット・注意点について、1つずつ順番に解説していきます。

建築にかかる費用が高い

中庭のある家の場合、中庭がない通常の住宅に比べて建築にかかる費用が高くなります。

その理由は、家に中庭を作ることで壁や窓、柱の数が増えて、建築材料や工事の手間が多くなるからです。

さらに、「せっかく中庭を作るんだから、立派でこだわりのあるデザインにしよう」と考え、中庭に木やベンチなどのさまざまなものを設置した場合にも、同じく建築コストが高くなります。

これらのことから、中庭のある家を建てる場合、中庭の設置やこだわりの採用などで、予算をオーバーにならないように注意しましょう。

メンテナンスに高い費用がかかりやすい

中庭のある家は、中に合わない通常の住宅と比べて外壁が多いため、その分だけ外壁のメンテナンスに高い費用がかかります。

また、中庭のある家の場合、窓の枚数も多くなるので、その分だけ窓の拭き掃除の手間も増えてしまいます。

このとき、窓の位置によっては自分たちでは掃除できず、専門の清掃業者に依頼して掃除してもらう必要が出てくるかもしれません。

これらのことから、中庭のある家を建てる場合、何らかの形で高いメンテナンス費用がかかる可能性があることを知っておく必要があるでしょう。

外の寒暖差の影響を受けやすい

中庭のある家を建てる場合、中庭がない通常の住宅に比べて窓の数が増え、外部の寒暖差の影響を受けやすくなります。

たとえば、冬場に室内の暖かい空気が冷めやすくなったり、夏場の冷えた空気が暑くなりやすかったりするのです。

こうした状況を避けるには、中庭に取り付ける窓を機密性が高いものにしたり、中庭側にある壁を断熱性の高い素材にしたりする必要が出てくるでしょう。

これらのことから、中庭のある家を建てる場合には、外部の寒暖差の影響を受けやすいことに注意する必要があります。

水はけが悪いと水が溜まりやすい

中庭のある家を建てる場合、中庭に設置する排水管をなるべく太くし、できるだけ水はけを良くしておくことが重要になります。

その理由は、雨が降った時に中庭に水が溜まり、中庭がプールのようにならないようにするためです。

仮に、集中豪雨などで中庭に雨水が大量に溜まってしまった場合、専門の業者に依頼して水抜きや清掃作業をしてもらう必要があるでしょう。

これらのことから、中庭のある家を建築する場合には、中庭に設置する排水管を太くするなどして、水はけのよい中庭を作ることが大切です。

中庭に設置するものを運ぶのに費用がかかる恐れがある

中庭のある家を建築した後で、中庭に新しく物を設置したくなった場合、室内の通路を通して中庭に運び込むケースが多いです。

植木鉢やテーブル、ベンチなどの小さいサイズのものであれば大丈夫ですが、木や石などのサイズが大きいものの場合、室内の通路を通り抜けて中庭に設置するのが困難になります。

場合によっては、専門の業者に依頼し、クレーンを使って住宅の外側から運び込まなくては中庭に置けない可能性もでてきます。

そして、クレーンによる中庭への運び込みを業者に依頼する場合、当然ながら費用がかかります。

このことから、中庭のある家を建築する場合、前もって「木や石などのサイズが大きいものを置きたいかどうか」なども考えておくのが良いでしょう。

居住スペースが狭くなりやすい

中庭のある家の場合、中庭がない通常の住宅に比べ、中庭によってどうしても居住スペースが狭くなってしまいます。

しかし、居住スペースのことを気にしすぎて、中庭の面積がすごく小さくなってしまうと、今度は中庭のメリットがほとんど受けられなくなってしまいます。

また、2階建ての住宅に中庭を作る場合、1階部分で中庭を設置したスペースには部屋や通路などを作ることができません。

そのため、中庭によって削られる居住スペースは、決して少なくはないことを覚えておきましょう。

そして、中庭のある家を建築する場合、居住スペースや中庭自体の面積も考えたときに、どうしても広い土地が必要になることにも注意が必要です。

中庭のある家について実績のある業者に依頼する必要がある

中庭のある家の建築については、 設計士・工務店の力が大きく影響します。

そして、生活しやすくて満足度の高い「中庭のある家」を建築するためには、中庭のある家を設計した実績の多い設計士や工務店に依頼することが大切です。

仮に、中庭のある家を設計した実績や経験がほとんどない設計士や、中庭のある家を建築した実績が少ない工務店に依頼してしまったとします。

この場合、中庭のデメリットが大きく目立つ住宅になる危険性が高くなります。

たとえば、 中庭に陽の光が差すような方向で住宅と中庭を設計して建築しないと、薄暗くて湿気がこもりやすい中庭になる可能性が高いです。

また、間取りのプランを上手に立てないと、部屋数が少なくなって廊下の多い間取りになるケースなどもあり得ます。

このような失敗や後悔を避けるためにも、中庭のある家を検討する際には、中庭のある家を設計した実績のある設計士と中庭のある家を建てた実績のある工務店に依頼することが大切です。

まとめ

中庭のある家は、1,300万円~1,500万円台の費用であっても建築することができます。

また中庭のある家は、「風の通り道を作りやすい」「日光を取り込んで室内を明るくしやすい」といったメリットがあります。

その一方で、中庭のある家を建てる際に、住宅の向きや間取りに失敗すると、日光をほとんど取り込めずに薄暗い中庭になってしまうため注意が必要です。

そして、後悔・失敗せずに中庭のある建てるためにも、中庭のある家についての実績がある業者に依頼したうえで、中庭のある家の建築プランを立ててみてください。

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