新築注文住宅のトイレを決める際、「トイレのタイプやトイレ内のデザインにこだわりたい」と思う方は多いです。
ただ、トイレを設置する場所や設置数によっては、トイレが使いにくくなってしまう恐れもあるため注意が必要です。
こちらのページでは、新築注文住宅のトイレの基本知識と事例、おすすめの設備、失敗例と対処法についてご紹介します。
新築注文住宅を建てる際に重要なトイレの基本知識
新築の注文住宅に採り入れるトイレについては、前もって知っておくべき基本知識があります。
それらを知っておくことで、新築注文住宅の建築後に後悔する事態を避けることが可能です。
そのため、まずは新築注文住宅に設置するトイレの基本知識から確認しておきましょう。
タンク付き・タンクレスの特徴
トイレには、タンク付きのものとタンクレスのものの2種類が存在します。
そして、それぞれのタイプごとに異なるメリット・デメリットがあるため、それぞれの特徴を知ったうえで自宅に合うものを採用しましょう。
タンク付きトイレの特徴(メリット・デメリット)
出典:LIXIL
タンク付きトイレのメリットは、タンクレストイレと比べて価格が安いことです。
さらに、タンクに溜められた水を使って洗浄するので、トイレの水圧を気にしなくて済むことや、タンク部分に手洗い場が付いていることもメリットになります。
また、タンク付きトイレのデメリットは、タンクがある分だけ設置するために必要なスペースが広くなってしまうことです。
タンクレストイレの特徴(メリット・デメリット)
出典:LIXIL
タンクレストイレのメリットは、タンクがないことにより、スペースが少ない場所にも設置可能なことです。
そして、タンクがないことで、トイレの室内がスッキリとした印象になります。
また、タンクレストイレの場合、タンク付きトイレとは違い、水道と直接つながっています。
そのため、タンク付きトイレのように水を溜めなくても連続で水が流せるのもメリットです。
タンクレストイレのデメリットは、タンク付きトイレのように手洗い場がないことです。
さらに、「水圧が低いと水の流れが弱まって流れにくくなること」「電気で水を流すシステムであり、停電時には水を流せないこと」も、タンクレストイレのデメリットになります。
新築注文住宅のトイレでおすすめの設備
せっかく新築注文住宅を建てるのですから、そこに設置するトイレをできるだけ使いやすくて便利なものにしたいものです。
そこで、新築注文住宅に設置するトイレの計画を決める際に、トイレに追加すると便利なおすすめの設備をご紹介します。
トイレ内の収納スペース
トイレ内に収納スペースを設置することで、トレイットペーパーやトイレ用掃除道具などをスッキリと収納することができて便利です。
たとえば、トイレットペーパーはトイレ内の上部に棚を設置して置くようにし、トイレ用掃除道具はトイレ内の床の隅に置くと、それぞれ管理しやすくて良いでしょう。
トイレ内のバリアフリー対応
高齢になったときのことを考え、バリアフリー対応のトイレにすることを検討するのもおすすめです。
たとえば、「トイレ内に手すりを設置する」「トイレのドアを引き戸にし、扉を開けたまま介護できるようにする」といった設計にしておけば、高齢になってからも快適に住み続けられる注文住宅になります。
新築注文住宅のトイレの事例
実際に新築注文住宅を建てた方が設置したトイレの事例をいくつかご紹介します。
ぜひこちらの事例を参考に、「新築注文住宅に設置するトイレをどのようなものにするか」を検討してみてください。
壁や床、天井に無垢材を使ったトイレ
トイレ内の壁や床、天井に無垢材を使用することで、トイレを無垢材による安らぎ感のある空間にすることも可能です。
カリフォルニアスタイルのトイレ
カリフォルニアスタイルの内観デザインをしたトイレです。欧米風の輸入住宅に興味がある場合には、このようなデザインのトイレを選んでみてはいかがでしょうか。
和風なデザインのトイレ
日本らしい和風な内観デザインをしたトイレになります。
伝統的な日本住宅の建築を検討している場合、その外観に合わせてこちらのデザインのトイレを採用してみてもいいのではないでしょうか。
広い空間で清潔感のあるトイレ
かなり広々としたスペースがあり、白い壁で清潔感のあるトイレです。
壁に引き出し付きの手洗いシンクや鏡が設置されており、トイレ内でそのまま身だしなみを整えることもできます。
また、老後に介護が必要になったり、車いす生活になったりしたときには、このような広々としたトイレの方が使いやすいです。
シンプルモダンなデザインのトイレ
シンプルモダンで清潔感のあるトイレになります。
コンパクトなスペースでありつつも、手洗いシンクや収納棚があり、快適に使いやすいトイレです。
コンパクトなスペースにしつつ、便利な設備が付いたトイレを検討中であれば、こちらのようなトイレを参考にしてみてはいかがでしょうか。
新築注文住宅のトイレの失敗例
実際に新築注文住宅を建てた方の「トイレの失敗例」をご紹介します。
新築注文住宅でのトイレの失敗を避けられるように、ぜひこちらの内容も確認しておきましょう。
便座が高くて足が床につきづらい
ショールームで見かけた最新式トイレに目が留まり、そのトイレを新築注文住宅に採り入れた。
注文住宅に住むようになってから、実際にトイレを使ってみると、トイレの便座が高くて、奥まで座ったときにかかとが床に届かなくなることに気づいた。
かかとが床に付かないことで、いつも用を足すときに落ち着かないトイレになってしまった。
注文住宅のトイレを設置する際には、必ず「自分にとって使いやすい高さのトイレ」になるように、担当の設計士に相談したうえでトイレの高さを決めましょう。
また、ショールームのトイレに目が留まったときには、そのトイレの中で、「自分や家族にとって使いやすい高さのモデルがあるか」を確認するように注意しましょう。
トイレ内の手洗いシンクで掃除の手間が増えた
トイレの中に、コンパクトサイズの手洗いシンクを設置した。
実際に住んでトイレを使うようになると、トイレの手洗いシンクで手を洗うときにどうしても水が跳ね、シンク周りの壁や床がびしょ濡れになってしまう。
このことで、トイレ内の壁や床がびしょ濡れになるたびに掃除をすることになり、かなりのストレスになってしまう。
トイレ内にコンパクトサイズの手洗いシンクを設ける際には、「水の跳ねが起こりにくい形・サイズになっているもの」を設計者に確認するなどして、採用を検討しましょう。
また、トイレの形にこだわらないのであれば、手洗いシンクをトイレ内に設置する代わりに、「タンク付きで、タンク部分に手洗い場のあるトイレ」を検討してみても良いでしょう。
トイレに窓をつけたら冬が寒い
新築注文住宅を建てる際、「明るくて換気の良いトイレにしたい」と考え、トイレに大きめの窓を付けた。
取り付けた窓は「断熱性が高い」と言われていたものだったが、冬場になると窓の近くから冷気を感じるようになった。
さらに、冬場ではトイレの窓に結露が出るようになってしまったので、「冬場の環境のことをもっと考えてトイレの窓を付けるべきだった」と少し後悔した。
トイレに設置する窓の性能・サイズについては、「冬場の寒さや結露」のことも考え、担当者に相談しつついろいろなアドバイスをもらって計画していきましょう。
また場合によっては、担当の設計者だけでなく、住宅展示場などにいる営業担当者に「トイレの窓」についての意見を聞いてみるのも1つの手です。
新築注文住宅のトイレで失敗しないためのポイント
新築注文住宅のトイレで失敗しないためには、以下のポイントに注意することが大切です。
- 使いやすいトイレになるように設置場所を決める
- トイレ渋滞回避のため、トイレは何基がベストかを考えて設置
- トイレの使い道を考え、必要な広さをもつトイレにする
これらのポイントについて、1つずつ順番にご紹介します。
使いやすいトイレになるように設置場所を決める
トイレの設置場所を決める際には、できるだけ使いやすいトイレになるような位置にトイレを設けることが重要です。
そして、トイレの設置場所で特に気にするべきなのが、「トイレを使っているときの音」になります。
トイレを使っているときの音は、来客時だけでなく、家族にも聞かれたくはないものです。
そのため、トイレ使用中の音を気にせず、なるべく気軽にトイレを使えるように、音が響きにくくて死角になる場所にトイレを設置するようにしましょう。
トイレを設置する際におすすめの場所は、「脱衣所の付近」「廊下の突き当り」になります。
これらの位置であれば、音が聞こえにくいうえにトイレの出入りが見られにくいです。
さらに、住宅内のデッドスペース解消や、水回りの設備をまとめることによる建築費用の軽減などにもつながります。
トイレ渋滞回避のため、トイレは何基がベストかを考えて設置
毎朝の通勤・通学時では、ほぼ家族全員が忙しくなるうえにトイレが混みやすいです。
そして、家族の人数が多いほどトイレでの渋滞も起こりやすくなるため、家族が多いほどトイレの必要数も増えます。
たとえば、2階建ての注文住宅に4人家族で暮らす場合には、1階と2階に1基ずつトイレを設置するのがおすすめです。
また、3階建てにする場合には、それぞれの階に1基ずつトイレを設置すると、トイレ利用がスムーズになります。
ただし、設置するトイレが増えれば、その分だけ建築費用とスペースが必要になります。
そのため、家の間取りや予算を考慮しつつ、家族の人数・住宅の階数に合わせてトイレの設置数を検討しましょう。
トイレの使い道を考え、必要な広さをもつトイレにする
なるべく使いやすいトイレにするためには、トイレの使い道・使い方を考え、それに合わせた広さをもつトイレにすることが重要です。
一般的なトイレの場合、0.5~1畳ほどの広さになります。そして、0.5畳のコンパクトなスペースのトイレであると、「座ったままドアノブに手が届きやすい」という点がメリットです。
ただし、老後などで車いす生活をすることになった場合を考え、2畳ほどのスペースのトイレを検討する方もいます。
このようなケースを想定する場合は、トイレの隣に1畳分の収納スペースを設け、後でリフォームして対応するのが良いでしょう。
まとめ
新築注文住宅のトイレは、「トイレのタイプ」や「トイレ内のデザイン」を好みに合わせて選べます。
そして、「トイレ使用時の音」や「トイレ渋滞」などを考慮しつつ、住宅内の各階の使いやすい位置にトイレを設置することで、トイレ利用を快適かつスムーズにできます。
ぜひ今回の内容を参考にしていただき、新築注文住宅のトイレの設置で失敗することがないように、建築計画を立てていただけたら幸いです。
住宅は一生に一度の高価な買い物です。数千万円単位になるため、できれば値段を安くしたいものです。
実は値段の高い注文住宅ですが、建売よりも安く家を建てられる方法があるってご存知ですか?
建売でもいいですが、せっかくであれば自由に仕様や間取りを選べる注文住宅がいいですよね。
ただ、注文住宅は失敗してしまう方がほとんどです。夢のマイホームで後悔したくないですよね。
※お断り自由・完全無料