掲載元:積水ハウス
テレワークするなら自然豊かな地方に住みたい、あるいは子供の入学や編入に間に合わせたいなど、新築するきっかけは様々です。では、注文住宅のマイホームを手に入れるまでには、どれくらいの月日が必要かご存知でしょうか。
ここで言う月日とは、単に工事期間だけのことではありません。住宅メーカーとの契約をスタートとして、引渡しまでの期間です。
先に述べた、子供の入学や編入のように時期が決まっている場合は、引渡しまでの全体的な流れとスケジュール、そして必要な期間が気になると思います。
そこで、本記事では、マイホームまでの流れとスケジュールを順を追って説明すると共に、積水ハウスの注文住宅実ユーザーの契約から引渡しまでの期間なども参考に紹介します。合わせて注意する点などにも触れていきますので、参考にしてください。
建築相談から住宅メーカー決定まで
注文住宅の契約前のアクションとしては、建築相談や相見積り、そして住宅メーカーの決定などがあります。しかし、日頃からライフスタイルに合った希望するマイホームの全体像をイメージしておかないと、必要以上に時間がかかり、希望する時期に入居できなくなる可能性があります。
これをできるだけスピーディーに効果的に行うには、希望する住宅メーカー各社の情報を事前に収集しておき、マイホームのイメージづくりに役立てることです。そのためには、ネットで一括請求できる無料サービスが便利ですよ。
お目当ての数社と行った建築相談や相見積りの中から、最有力候補を選び、提案されたプランと見積額、そして返済計画などに納得したら仮契約へと進みます。
契約から引渡しまでの流れ
注文住宅では、請負契約がマイホームを手に入れるための具体的なスタートで、引渡しまでには色々な過程を順番に消化していかなければなりません。
①プラン打合せと本契約
気に入った住宅メーカー、あるいは提案されたプランや見積り額に魅力があっても、いきなりの本契約とはならず、仮契約とするのが一般的です。
仮契約とは手付金を支払うことで、申し込み金と言う場合もあります。申し込み金は、本契約になった場合に、請負金額の一部に充当されます。
なお、施主の都合でキャンセルした場合は没収となり、請負者側の都合でキャンセルされた場合は倍返しとなるのが一般的です。ですから、仮契約と言ってもおろそかにできるものではありませんね。
仮契約が済むと、本格的にプランや仕様の打合せを行い、最終的な見積り額を算出してもらい、本契約へと進むのです。そして、本契約の見積り額を元に、銀行で住宅ローンの本申請を行います。
積水ハウスの実ユーザー情報によれば、本契約までの打合せを10〜12回ぐらい行っているようで、週に1回の頻度としても3ヶ月ほどの期間が必要になります。
邸別注文住宅としている積水ハウスでは、明確な標準仕様がなく、一つ一つを決めていくため、このくらいの期間が必要になるのでしょう。ユーザーに、大きなエネルギーと時間を求められる期間ですが、最も楽しい時でもあります。
②建築確認申請等
プランと仕様が確定したら、請負住宅メーカーが、建物を新築するための建築確認申請を管轄の行政に提出します。建築基準法的には、申請から7日以内に決済するようになっていますが、図面の不備や修正、そして近年は住宅性能評価や長期優良住宅などの申請・審査もありますので、2〜3週間ほど必要でしょう。
建築確認申請等には平立面図や仕様書などが添付されますので、建築確認申請が終わった後は、基本的にプラン変更はできません。変更する場合は再提出になり、その分、着工までの期間がのびますので注意してください。
なお、既存建物がある場合の除却申請は建築確認申請前(同時も可)に行い、着工までに除却・整地しておく必要があります。また、地耐力不足の時の地盤改良工事がある場合も着工までに済ませておく必要があります。
しかし、いずれもプラン打合せや確認申請の期間中に行うことが可能ですから、ここではスケジュールの期間にカウントすることはやめておきます。
③本体工事と外構工事
いよいよ、本体工事の着工です。基礎着工から始まって完成まで、通常は3ヶ月ほどの期間になります。この間に、地鎮祭や棟上げ式、そして各種の現場検査があります。
本体工事とは、アプローチやフェンス、そして植栽などの外構工事を除いた工事で、それらを含めた場合は、別に1ヶ月ほどの期間が必要になります。
積水ハウスの注文住宅実ユーザーの本体工事期間を参考にすると、木造・鉄骨造共に、2.5〜3ヶ月ほどとなっています。
④竣工・引渡し検査
本体建物や外構が完成すれば、施主立会いの元に竣工・引渡し検査が行われます。手直しがあれば手直し後の引渡しが基本ですが、軽微なものについては、入居前後になることもあります。
いずれにしても、竣工・引渡し検査が無事に終われば、請負残金の支払い手続きの上、入居が可能となります。
以上、契約から入居までの流れとスケジュールを紹介しましたが、実際には住宅メーカーを決めるまでの建築相談や相見積りの期間がプラスされます。さらに、土地を探す場合は、その期間も必要でしょう。
住宅メーカーの多くは、土地部門も持っていますので、住宅と一緒に依頼することも可能ですが、その場合は住宅の相見積りは基本的に出来ません。ですから、お気に入りの1社に限定している場合の選択になります。
結局、契約から引渡まで何ヶ月?
ここまで、契約から引渡しまでの流れとスケジュール、そして必要な期間を紹介しました。
そららを整理すると、上記①〜④の仮契約から引渡しまでに必要な期間は、各工程間の空白期間を含めて、標準的に7ヶ月前後となります。実際の積水ハウス実ユーザーの例をみてみましょう。
実ユーザーA:契約〜引渡しまで7ヶ月と8日/木造、35坪、平屋
- 契約〜着工:2ヶ月と18日
- 着工〜引渡:4ヶ月(外構含み)
契約から着工までの約2.5ヶ月は、標準か少し早い方だと思います。反面、着工から引渡までの4ヶ月は長めですが、本体工事だけでなく外構工事を含めたものです。
各期間を合計すると約6.5ヶ月となりますが、実際の契約日から引渡しまでの期間は、地鎮祭や各工程間の空白期間を含めて、7ヶ月と8日の日数がかかっています。
このユーザーは、7社の住宅メーカーから積水ハウスに決めたとのことで、契約までの比較・検討に相当の日数を要しただろうと思います。このユーザーではありませんが、5社の相見積りで積水ハウスと仮契約するまでに2ヶ月かかった方がいます。
実ユーザーB:契約〜引渡しまで7ヶ月と9日/木造、平屋25坪
- 契約〜着工:4ヶ月と17日
- 着工〜引渡:2ヶ月と22日(外構含み)
共働きで、打合せのタイミングがなかなか合わないため、3回の打合せを各5時間ほど行い終わらせたとのことです。契約前後から着工までの打合せを24回も行ったユーザーがいる反面、このようなユーザーもいるのですから、一概に言えないかもしれませんね。
それでも、着工までの打合せ期間としては約4.5ヶ月ですから、回数が少ない分、十分に検討する時間があり、内容の濃い打合せだったろうと思います。また、契約の前に、間取りや外観などのイメージをユーザー自らで決めていたとのことで、それも少ない回数で打合せが終わった要因でしょう。
建物は、比較的小さい平屋ですが、外構含みの工期2ヶ月と22日は短い方だと思います。
実ユーザーC:契約〜引渡しまで7ヶ月/木造、2階建、35坪
- 契約〜着工: 90日
- 着工〜引渡:120日
このユーザーの家づくりブログによると、マイホームを思い立ってから、約半年かけて積水ハウスに決めたとのことです。それも相見積りではなく、事前に各住宅メーカーを調べ、積水ハウスに魅力を感じて1社に絞ったとのことです。これはこれで、ひとつのやり方だと思います。とにかく、マイホームを思い立ってから引渡しまでに、13ヶ月ほどかかっているわけですね。
以上、3件の実ユーザーの契約から引渡しまでの例を紹介しました。偶然かもしれませんが、いずれも7ヶ月ほどの期間となっています。ただし、契約にいたるまでの期間は様々で、それらを含めると、一年ほどの期間が必要になるかもしれません。
土地購入がある場合は、別の流れやスケジュールが入ってきますが、マイホームのイメージづくりや住宅メーカー探しと平行して行うことも可能だろうと思います。
どんなところに注意すればいい?
一生に一度の高額な買い物であるマイホームまでの長い道のりは、楽しい半面、緊張の連続かもしれません。ですが、緊張のあまりに、後悔や失敗はしたくないですよね。
そこで、どのようなポイントに注意しておけばいいのかを事前に知っておけば、少しはリラックスできて、本来の楽しいマイホームづくりになると思います。
マイホームに対するイメージをもっておく
おそらく、満足のいく注文住宅のマイホームになるかどうかは、これが一番大事ことでしょう。住宅メーカーや提案されたプランを選ぶ時の判断基準になるからです。
マイホームに対するイメージが定まっていないと、提案されるもの全てが魅力的に思えて、結果的に中途半端なプランになってしまう可能性があります。
高額でハイクラスな積水ハウスに求めるマイホームは、そうではないはずです。日頃から、ライフスタイルに合ったマイホームの全体像のイメージづくりが、失敗や後悔しない、そしてスケジュールどおりに進めるための大きなポイントになります。
プラン確定までは、気を抜かない
掲載元:積水ハウス
契約前後の打合せで、マイホームが平立面図になってくると、全体像が見え始めてきます。その時、イメージしていたものに比べてどうかが、先へ進めるか否かの目安になります。
もちろん、予想以上によい場合や提案者の説明を受け、納得した場合は問題ありません。しかし、?と思ったら安易な妥協はしないでください。また、提案説明に納得した場合でも、当初のイメージから離れている場合は、少し検討する時間を持つことも大事です。
一般の方には分かりづらいかもしれませんが、建物の基本は平立面図と仕様書に全てが表されています。そこに表された線や文字が、ユーザーのイメージを盛り込んだものになっているかどうか、納得いくまで説明を受けてください。多くの住宅メーカーでは、外観や内観のパース図も用意してくれますので、それらも参考にするといいでしょう。
現場に足を運ぶ
実ユーザーの中には、週に4・5回も施工現場を見に行った、という方がいました。そこまでは無理でも、週に一度くらいは見に行くようにしましょう。できれば、担当営業マンか現場監督と一緒にいくといいのですが、単独でも構いません。
職人に施主を知ってもらうことも大事で、施主の顔も知らない家では、力も入らず無責任な施工になるかもしれません。
また、施工現場を見ることで、現場の整理整頓や養生の状況もわかります。それらの管理は、施工の丁寧さにつながっているのです。
引渡し検査はマイペースで
引渡し前の検査では、仕上がり具合や不具合の有無、そして設備などの説明を受け、問題がなければ、請負残金の支払い手続きを行って引渡しとなります。
検査が住宅メーカーのペースで進められ、施主の立ち会いが形だけで終わってしまうと、後でみつかったキズや汚れ、そして不具合に後悔が残ります。
ですから、施主のペースと目線で検査を行い、キズや不具合などがあったら、入居までに手直しを要求してください。そして、キズや不具合の程度によっては、支払いをストップする勇気も必要です。必ず直しますから、と言われて残金を支払ってしまい、後悔した話も稀に聞きます。
現実問題としては、引渡し検査の工程までくると引っ越しなどの手配なども終わっており、入居日までに手直しが間に合わない場合もあります。ですから、いつ直すのか、手直しは入居してからでも可能なのか、その方法は、などをしっかり確認するようにしてください。
地鎮祭・棟上げ式はやった方がいい?
積水ハウスの実ユーザー情報を参考にすると、地鎮祭は殆どの方が実施しており、棟上げ式は、省略される方もおられるようです。
これは、地鎮祭は積水ハウス側で用意してくれるのに対して、棟上げ式は施主側で用意することも影響しているのでしょう。
地鎮祭でのお供え物は地域によって異なりますが、積水ハウス側で用意してくれますので安心です。ただし、神主への謝礼金(玉串料)は施主負担となります。
棟上げ式を行う場合は、洗米、塩、お神酒が最低限必要なもので、近隣にお餅や赤飯などを配るる慣習がある場合は、それらも用意する必要があります。そして、棟上げ式に参列してくれた職人さんたちへのご祝儀も必要です。一般的には、担当営業マン、現場監督、大工さんとなります。
日本文化として、土地の氏神さまに工事の安全を祈願する地鎮祭は、行った方がいいと思います。そして、棟上げ式まで行うかは、地域の慣習に従うのがいいと思いますが、事前に現場監督に相談してみるのも方法です。
まとめ
掲載元:積水ハウス
積水ハウスの注文住宅では、契約から引渡しまでの標準的な期間は、7ヶ月ほどです。ただし、住宅メーカーの選択や相見積りなどを経て1社に決めるまでの期間は、短い人でも数ヶ月、長ければ半年にもなる場合があります。ですから、約一年はみておいた方がいいでしょう。
また、土地の購入、あるいは銀行との事前相談、そしてライフスタイルに合ったマイホームのイメージづくりなど、事前にあるいは平行してやらなければならない作業もあります。
一生に一度のマイホームの新築では、ユーザーが初めて経験することも多くあるでしょう。あの時にこうすれば良かった、と後悔するよりも、事前に知って準備しておくことが、マイホームで後悔や失敗を少なくすることに繋がります。
本記事で紹介した、マイホームを実現するまでの流れやスケジュール、そして注意するポイントなどを参考に準備していただければ幸いです。
住宅は一生に一度の高価な買い物です。数千万円単位になるため、できれば値段を安くしたいものです。
実は値段の高い注文住宅ですが、建売よりも安く家を建てられる方法があるってご存知ですか?
建売でもいいですが、せっかくであれば自由に仕様や間取りを選べる注文住宅がいいですよね。
ただ、注文住宅は失敗してしまう方がほとんどです。夢のマイホームで後悔したくないですよね。
※お断り自由・完全無料