積水ハウス

積水ハウスの注文住宅、建てる時いくらの頭金が必要になるか?

2021年の積水ハウス資料によると、戸建て注文住宅一棟あたりの売上高は4,265万円で、前年よりも3%アップとなっています。ここ数年は、3%前後の上昇が続いており、5年前に比べると12%ほどアップしていることがわかります。

それに対して、延床面積はわずかづつですが減少してきており、同じ5年前に比べて2%減の135.04㎡(40.84坪)となっています。

この2つの数字からは、近年の資材・人件費が高騰する中で、メーカーのコストカット努力、そして床面積を減らしてでも総額を抑えたいユーザー心理が感じられます。

いずれにしても、積水ハウスの注文住宅でマイホームを手に入れるには、土地代を除いた建物総額でも4,000万円を超える費用が平均的に必要だということですね。

なお、先の売上高には、本体工事以外の費用も含まれていると思われますが、ここでは積水ハウスで注文住宅を手に入れるために必要な総費用としておきます。

では、この必要な費用に対して、いくらの頭金があればいいのでしょうか。もちろん、多い方がいいのですが、本記事では積水ハウスユーザーの平均的なもの、そして一般的に注意しなければならない点などについて述べていきます。参考にしてくださいね。

積水ハウスユーザーの頭金平均比率

冒頭で述べた2021年の積水ハウス資料の別の項では、ユーザーの建築自己資金(頭金)比率は26%ほどで、過去5年では23〜30%の間を推移しています。

これは、土地ありと土地なしの平均ですから、土地ありの建て替えのみの頭金比率はもっと大きくなると思われます。

一方、2021年度の国交省統計の全国平均では、建築資金3,459万円に対して自己資金比率は28.1%、三大都市圏では3,843万円に対して34.7%となっています。これも、土地ありと土地なしの平均ですが、参考に土地ありでは55.4%、土地なしで23.6%の自己資金比率となっています。

以上から、頭金比率は、土地なしで20〜30%、土地ありでは50%前後が積水ハウスを含めた全国平均と言えるかもしれません。

だからと言って、それらの数字にこだわる必要なないと思います。要は、しっかりした返済計画があればいいわけですから、事前に銀行の融資担当者としっかり相談・確認しておけばいいのです。

全額ローンをすすめる訳ではありませんが、状況によっては、それでも踏み切った方が良いときもあります。結婚して世帯年収が増えた、月々の賃料がもったいない、あるいは子供が生まれる、学校に通い出すなど、人それぞれにタイミングがあります。

十分に実行可能な返済計画があり、気に入ったプランが提案されたり、親身になって相談できる担当者に巡り会えたりした時はチャンスです。

数年以内に必要なお金は残しておく

月々の返済額を減らすために、頭金を増やしたい気持ちは理解できますが、預金全額を頭金に充当させるのは危険ですからやめましょう。

新型コロナ禍のように、急に経済的負担が増えたり、突発的な病気や事故などが起きたりすることもあります。まして、出産や学校などの数年先に予測されるライフプランに必要なお金は、残しておくべきです。

適正な頭金額・割合は人による

結論から言って、適正な頭金の額は、人それぞれです。かつて、住宅金融公庫(現在の住宅金融支援機構)では、融資限度額を購入金額の80%までとしていた時期がありました。現在では、その制限はなく、融資率90%以下か90%を超えるかで金利差をつけています。

参考に、フラット35の標準的な金利は、融資率90%以下で1.48%、90%超で1.74%となっています。(2022年10月現在)

これを参考にするなら、頭金を10%超にした方がいいと言う判断もできますね。

合わせて、先にのべた数年以内のライフプランで必要となるお金を除いた金額、と言うのがひとつの判断基準になるでしょう。

年間返済額と必要年収

住宅金融支援機構では、年収に対する年間返済額割合を設定しており、年収400万円未満で30%以下、400万円超える場合は35%以下としています。同様に、民間銀行の場合でも年収に応じて、30〜40%の間で設定されています。

年間の返済額には、車のローンや教育ローン、そしてカードローンなども含まれますから、借入時には、できるだけそれらを減らしておく方がいいですね。

返済シミュレーションによる必要年収

ざっくりとした計算ですが、必要な住宅費用4,000万円をフラット35で全額ローンとした場合、年間の返済額は152万円ほどになります。(35年固定金利:1.74%)これで年間返済額割合を30%とした場合は、507万円ほどの年収が必要となります。

同様に、10%の頭金を用意した場合の年間返済額は132万円で、必要な年収は440万円となります。(35年固定金利:1.48%)

全額ローンと90%ローンによる返済額と必要年収の差を大きいとみるか、それほどでもないとみるかは、人それぞれです。住宅金融支援機構や銀行のHP上では返済シミュレーションができますので、それぞれで確認してみてください。

ファイナンシャルプランナーの活用

自身や世帯の年収と月々に必要な生活費から算出した、借り入れできる額と返せる額は、往々にして異なる場合があり、後者の方が少なくなるのが一般的です。理由は、マイホーム購入という希望が膨らみ、気持ちが高揚してマイナス面を深く考えられないからです。

実際には、自身や世帯年収の見通し、子供の教育費、車の購入資金、老後の蓄えなど、検討しておかなければならないことが様々にあります。

しかし、これらを一般の方がイメージしたり検討したりするのは難しいものです。そんな時は、マネードクターであるファイナンシャルプランナーに相談することを勧めます。

ファイナンシャルプランナーには、銀行などで無料サービスとしているケースと、独立事務所で有料としているところがあります。有料の場合、一時間あたり5,000〜15,000円ほどの費用はかかりますが、プロの第三者の意見を聞いておくことは、マイホームやライフプランを実現するために役立つと思います。

いずれにしても、頭金、返済可能額、そして借り入れ可能額を十分に検討し、できるだけ安全な資金計画を元に、マイホームを実現するようにしてください。

まとめ

積水ハウスの注文住宅ユーザーの建築総予算の平均は4,265万円で、頭金比率は26%前後となっています。(2021年版Financial Factbook)

だからと言って、その平均値を気にすることはありません。頭金に適正な額や割合と言うものはありません。数年以内の出産や学校などのライフプランに必要なお金を除いた額を頭金にする、というのが現実的でしょう。預金のすべてを頭金に充当するのは危険です。

年収に対する年間の返済額の割合は、住宅金融支援機構と民間銀行では異なりますが、30〜40%の間で制限されており、その割合によって金利も変わってきます。

住宅金融支援機構や銀行では、色々なタイプの住宅ローンを用意しており、それらの標準的な金利をHP上で公開しています。合わせて、借入額と返済年数を設定すれば月々と年間の返済額がわかるシミュレーションサービスを提供していますので、ゲーム感覚で確認することができます。

なお、借入・返済シミュレーションと共に、できればファイナンシャルプランナーを利用して、ライフプランに沿ったマネープランをチェックしておくことを勧めます。

頭金がないから、あるいは少ないからと諦めるのではなく、実行可能な返済計画さえあれば、ハイクラスと言われる積水ハウスの注文住宅も100%ローンで手に入れられるのです。

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