新築をしたり、家を購入したりするときに、鬼門(北東)に気をつけようといわれることがありますね。
しかし、ほとんどの方が鬼門や裏鬼門(南西)について正しい意味を理解している人は少ないです。
そこで、本記事では鬼門や裏鬼門について、意味を探り、住宅にどのように取り入れていくか見ていきます。
設計図から鬼門や裏鬼門の場所を特定する方法や凶相の場合の対応方法も紹介するので、参考にしてください。
鬼門の意味とは
最初に、鬼門がどういう経緯で使われるようになったのかを知り、意味を理解しましょう。
なぜ東北が鬼門なのか?
北と東の間、45度の方角を東北、または北東と呼び、どちらも同じ方角を表します。この東北がなぜ「鬼門(きもん)」と呼ばれるのでしょうか?
それにはいろいろな説があります。どれも古い中国の歴史が関連しており、とても興味深いです。
匈奴説(きょうど)
匈奴(きょうど)とは、中国の秦・漢の時代、つまり紀元前4〜5世紀のころ、モンゴル高原を支配していた騎馬民族です。
モンゴル族という説もありますが、はっきりしていません。
匈奴は無敵の存在であったため、中国は匈奴が襲ってくることをたいへん恐れていました。
秦の始皇帝は匈奴が襲ってきたときのために、万里の長城を建設し始めたといわれています。
匈奴が襲ってくる方角が東北であったため、東北が鬼門と呼ばれるようになったという説です。いろいろな説のうち、匈奴説が一番有力な説のようです。
山海経説(さんがいきょう)
「山海教(さんがいきょう)」は、中国の戦国時代から秦・漢の時代、つまり紀元前4世紀頃に書かれた中国最古の地理書です。
北西を「天門」、南西を「人門」、南東を「風門」、そして北東を「鬼門」としました。
山海経には鬼門から悪霊が入って来るという記述があり、それが起源といわれます。
循環歴説(じゅんかんれきせつ)
出典:Wikipedia
古代中国の「循環暦」に、「乾(いぬい)は天門、坤(こん)は人門、巽(たつみ)は風門、艮(こん、または、ごん)は鬼門」とあります。
そのため、東北(北東)を鬼門と呼ぶようになったという説です。
神異経説(しんいきょうせつ)
紀元前2世紀頃に中国の東方朔(とうほうさく)が執筆した「神異経(しんいきょう)」を起源とする説です。
「東北に鬼星の石室が三百戸あったが、門は共有して一つだった。これを鬼門という。」という部分から東北を鬼門と呼ばれるようになりました。
鬼門と陰陽道
鬼門というのは「陰陽道(いんようどう または、おんみょうどう)」の考えです。文字通り、「鬼が入って来る門」という意味で、不吉な方角のことです。
陰陽道では、北と西が陰、南と東が陽に当たりますが、東北と南西はその間にあり不安定なため、不吉な方角としました。
陰陽道の思想は庶民の生活に入り込み、鬼門という言葉は俗語としてもよく使われています。
「〇〇は僕の鬼門だ」という場合、〇〇は必ずしも方角ではなく、場所・時刻、または嫌いな教科など広い意味で使われるようになりました。
そのくらい鬼門は私たちの生活に入り込んでいる考え方なのです。
鬼門の家相が悪いと起こる問題
鬼門の方角、つまり東北には、変化・物事の開始・終了や財産、特に不動産などの意味があります。
不動産や財産の意味から、相続、そして相続を受けるあととりである子供に関連しますが、具体的にどのような問題が起こる可能性があるのかを見ていきましょう。
親族間の人間関係の悪化
財産が関わることもあり、親族の関係が悪化してしまう場合があります。
家相のせいで人間関係が悪くなるのは困りますよね。
実際に家相が原因で離婚する夫婦もいるので、家相には注意するようにしてください。仲良く家族が暮らせる家づくりをしましょう。
子供の病気
家相によっては、相続を受けるあととりである子供が病気になってしまうかもしれないといわれています。
大切なお子さんが健康に生きて欲しい方は、必ず家相に注意しましょう。
家相が原因でお子さんがそうなってしまえば困ってしまいますよね。そうならないように、家相にはこだわるようにしてください。。
子供に恵まれない
家相が原因で、子宝に恵まれない夫婦がいらっしゃいます。家相が原因で子供が生まれないということになるので、注意してください。
財産に関する問題
財産についての問題は、親族との争いの場合もありますし、夫婦間の場合もあります。また、子供達同士の関係が悪化してしまう可能性などが考えられます。
裏鬼門の意味とは
鬼門だけではなく、裏鬼門も家を建てる場合に大切なポイントです。
裏鬼門という言葉をなんとなく聞いたことがあるが、ちゃんとした意味を知らない方も多いのではないでしょうか。
ここでは、裏鬼門についてもしっかり理解できるように説明します。
鬼門の反対側
「裏鬼門」は、鬼門の反対側、つまり南西です。南西は、勤労運や家庭運などをつかさどります。
裏鬼門も鬼門同様な意味があるので、水回りの設置などは避けるようにしてください。
裏鬼門の家相が悪いと起こる問題
裏鬼門が凶相である場合は、勤労運や家庭運が下がります。どのようなことが起こるのかを具体的に見ていきましょう。
努力が報われない
勤労運をつかさどっているため、長時間働いても実を結ばず、徒労に終わることが多くなります。
忙しくて疲れ、生活に余裕がなくなる
努力が報われないと、達成感が得られないため、ますます疲れを感じてしまいます。気持ちが擦り減っていき、生活がギスギスしていきます。
休みの日もつい仕事のことを考えてしまう日が続き、精神的にも休めません。
夫婦間のトラブル
勤労運の悪化から疲れがたまるため、夫婦関係にも影響があります。
その上、裏鬼門は主婦の運気にも関連しているため、家庭内の雰囲気が悪化し夫婦間のトラブルに発展します。
妻に難がおよぶ恐れ
前述したように裏鬼門は主婦の運気にも関連しているため、妻に災難が起きる可能性があります。
鬼門や裏鬼門の方角や位置の調べ方
建物が正方形で縦と横の長さがどこで測っても同じ場合は簡単に中心点がわかるため、鬼門や裏鬼門の位置はすぐわかります。
しかし、形が不揃いであると調べ方を知らないとずれてしまい、間違った方角を鬼門、裏鬼門としてしまいがちです。
ここでは正しい鬼門や裏鬼門の方角や位置の調べ方を紹介します。
まず家の中心を探す
シンプルな長方形の住宅の場合、対角線を交差した点が中心です。出窓などがあっても無視して住宅部分だけで中心を見つけられます。
しかし、多くの住宅は、土地の形状に合わせて、作られることが多いため、必ずしも長方形や正方形であるとは限りません。間取りが複雑な場合はどのように中心を探せば良いのでしょうか?
例えばL字型の長方形を2つ合わせた形の場合はそれぞれの中心点を求め、2つの中心点を結んだ直線の真ん中が住宅の中心になります。少し複雑ですね?
さらに複雑な形になると素人ではなかなか中心点を見つけるのは難しくなります。しかし、実は意外と簡単に中心点を見つける方法があるのでご紹介します。
間取りが複雑な場合の求め方
家の見取り図をそのまま厚紙に写し取り、外周のラインに沿って切り取ります。
切り取った厚紙を先の尖ったものの上に乗せて均衡がとれ、面が水平になる位置を探します。
バランスが取れたときに尖った先が厚紙を維持している場所が中心です。
鬼門や裏鬼門で避けるもの
鬼門や裏鬼門に設置してはいけないものを知って、住宅の設計をしましょう。
鬼門や裏鬼門に玄関や水回りを設置してはいけない
鬼門や裏鬼門に設置してはいけないのは、玄関や門といった外から人が入って来る場所、キッチン、トイレ、浴室などの水回りがNGです。
東北は日が入りにくく、カビが生えやすい場所、南西は西日が入り、日中の温度が上がるため、腐りやすく異臭を放ちやすいため、理にかなっていると言えます。
反対に鬼門や裏鬼門に設置しても問題ない部屋は、寝室・子供部屋・書斎などです。
欠けや張りなどの凸凹は避ける
鬼門や裏鬼門には「張り」や「欠け」を置かないというのも大切なポイントです。図を見ていただくと大体お分かりになると思いますが、張りと欠けについて少し説明します。
建物のデザイン上、また土地の形によって、長方形ではなく、部分的に出っ張った部分ができたり、引っ込んだ部分ができたりします。
出っ張った部分を「張り」、引っ込んだ部分を「欠け」と呼びます。
一般的には「張り」は吉相、「欠け」は凶相といわれますが、鬼門や裏鬼門には「欠け」はもちろん、「張り」を作るべきではありません。
しかし、出っ張っている、欠けているといっても少しなら無視することができます。
建物の一辺の長さの3分の1位内の出っ張りであれば問題ありません。それ以上になると、反対に「欠け」になってしまいます。
変形した建物の形を見て、「張り」と「欠け」を正しく判断できることも大切です。
鬼門や裏鬼門の対処法
鬼門や裏鬼門をあまり考えすぎるとうまく土地に収まらない場合も出てきます。無理に設計すると使いにくい家になってしまうことが欠点です。
やむをえず鬼門や裏鬼門に玄関や水回りなどを設置してしまった場合また、建築してしまった家が凶相であることがわかった場合はどうしたら良いのでしょうか?
鬼門や裏鬼門の対処方法を紹介しますから、生活に取り入れて邪気がこもらないような生活をしていきましょう。
部屋の掃除をする
鬼門や裏鬼門にあたる場所は特に綺麗に掃除をしておくことが大事なポイントです。
清潔を保つだけではなく、整理整頓を実行し、見た目をすっきりさせましょう。
それだけではなく、ゴミ箱を置かないようにしてください。特に鬼門と裏鬼門をつなぐ線上に置くことはNGです。
ゴミ箱だけではなく、 ごちゃごちゃと物を置かないようにしておくと、掃除がしやすいですよ。
窓やドアを開きっぱなしにしてはいけない
鬼門や裏鬼門はできれば壁にしておいた方が良いのですが、ドアや窓がある場合は常にきちんと閉めておくことを忘れないようにしましょう。
盛り塩を置いて清める
鬼門や裏鬼門に清める効果があるといわれる「盛り塩」を置くと邪気が近寄りにくいです。
料亭などの店の入り口に、白いお塩がこんもりと盛られているのをご覧になったことがある人も多いのではないでしょうか?
お相撲でも力士が土俵に塩を撒きますが、これも穢れ(けがれ)を清めることを意味しています。
盛り塩キットも売られており、きれいな八角錐(はっかくすい)の形に塩を盛ることができます。
玄関に置く場合も、アートな雰囲気の盛り塩になって、ヴィジュアル的にも素敵です。
玄関だけではなく、トイレ、洗面所、洗濯機の周り、キッチンに置きましょう。
神社のお守りを飾る
陰陽道では、お札によって鬼門や裏鬼門から入ってくる災難を封じていました。
陰陽道のお札の代わりに、神社やお寺の鬼門除けのお守りやお札を鬼門・裏鬼門に置くことで同じように家を守ってもらえます。
公式サイトを持つ神社では、オンラインで販売もしているので便利です。
神社で厄除けをしてもらう
お守りや盛り塩だけでは安心できない場合には、お祓いをしてもらうのも一つの方法です。
お祓いはエリアによって金額に差があります。まず、神社で相談してはいかがでしょうか。
トゲのある植物を置く
植物が持つ力が鬼門・裏鬼門から入る災難を弾き出してくれる可能性があります。葉や茎などに棘のある植物がおすすめです。
トゲが魔除けをしてくれるといわれ、柊(ひいらぎ)が庭木として昔から使われています。
柊だけではなく、「難を転じる」という音から南天(なんてん)、1年中枯れることなく緑の葉が美しい万年青(おもと)にも魔除けの効果が期待できます。
室内に置くのであれば、青年の樹(ユッカ)や、サボテンなど育てやすい観葉植物がおすすめです。
観葉植物を室内に置くのも鬼門対策には効果的です。 窓のない部屋に置く場合は耐陰性のあるユッカなどを選びましょう。
新築時は鬼門を意識した家づくりをする
でき上がってしまった家や中古住宅をリフォームする場合は仕方がありませんが、新築なら鬼門・裏鬼門を意識してできるだけ運気が上昇する家づくりを心がけたいですね。
プロに家相鑑定してもらう
家相というのは、意外と複雑です。できれば専門家に診てもらった方が安心です。
見取り図だけではなく、土地そのものの方角によっても家相は変わってしまいます。
気持ちよく過ごすためにも、建築する前に、設計図をチェックしてもらい、変更可能な部分は手を入れましょう。
後で変更できないため後悔しない家づくりをしよう
家相を考えないで建てた家に住んでいても幸せに暮らしている家族がいることも事実です。家相だけが全ての鍵というわけではありません。
しかし、何かちょっとした出来事があったときに、「やはり家相が悪いから」「凶相が原因だ」というように悩み始める場合もあります。
あのとき少し考えていたらと後になって思わないために、計画的に家づくりをしましょう。
嫌なことがあっても家相が良いのだから大丈夫だと、楽観的に考えられるかどうかで結果も変わります。
風水・家相に特化した一括資料請求サービスを活用
鬼門について理解しても、実際に鬼門に気をつけて家を建てようとするとかなり難しいですね。鬼門に関してもきちんと対応してくれるハウスメーカーを探してみましょう。
風水・家相に特化したハウスメーカーに頼めば安心です。
しかし、風水・家相に特化したハウスメーカーをどうやって見つけ、どのように依頼すれば良いのかわからない人も多いのではないでしょうか?
風水・家相に特化したメーカーを一括資料請求サービスで調べることが可能です。
資料を見て、風水・家相についての専門性だけではなく、ご自分が建てたいと思う家づくりをしているハウスメーカーを見つけてください。