セキスイハイム

【セキスイハイムの平屋】20坪だと狭い?高い?事例を紹介!

平屋で20坪と聞くと、どんなイメージを持たれるでしょうか? 狭い、小さい、が筆頭でしょうが、少し建築に詳しい方なら、高くなるというイメージを持つかもしれませんね。

もちろん、20坪の大きさでは、平均的な家族構成(4人)では狭すぎます。ですが、二人ならどうでしょう。

他方の高くなるというイメージに対しては、どれくらい高くなるのかが気になるところかもしれません。また、そもそも大手ハウスメーカーで20坪の家なんて建ててくれるの?と疑問を感じるかもしれませんね。

セキスイハイムの構造や性能、そして施工の早いユニット工法に魅力を感じておられる方が、平屋20坪あるいは20坪台前半の家を建てる時の疑問点や可能性などを紹介します。

平屋を選ぶ理由

平屋の良さが再認識されて、現在はライフスタイルの一つにもなっています。では、どのような良さがあって、平屋のライフスタイルを選ぶ理由になるのか、紹介しましょう。

家庭内事故を軽減できる

平屋の良さの最初に挙げられるのは、上下移動がなく、階段での家庭内事故が起こらないと言うことでしょう。

独立行政法人国民生活センターの統計によると、家庭内事故のうち、30%以上が転落事故で、そのうちの43%以上が階段での転落事故となっています。また、階段での事故は、高齢者に限らず成人や小さな子供でもおきています。

階段・ホールのスペースがいらない

一般的な2階建ての場合は、1階・2階に階段としてそれぞれ1坪が必要になり、2階の階段ホールや廊下には最低でも1坪ほどのスペースが必要になります。

平屋であれば、この合計3坪(6帖)を居室部分に当てられますから、効率のよい間取りとすることができます。

メンテナンス費用が抑えられる

家のメンテナンスで定期的に必要になるのが、屋根と外壁の塗り替え工事です。その時に必要となる仮設足場の設置・撤去費用が2階建てに比べて大幅に安くなります。

特に外壁の塗り替えでは、足場を必要としない場合もあり、外壁洗浄などはDIYでも行えるほどです。

構造的に有利

よく、重いものが上にあるほど地震の揺れには弱くなると言われます。しかし、平屋の場合は、2階がないため地震に有利な構造といえます。

さらに、2階の荷重がないことから、1階に必要な柱の数も2階建てに比べて少なくすみ、LDKなどの空間も大きくとることができます。

 

以上の他に、木立に隠れて自然環境に馴染みやすい、というのもありますが、実利的なメリットとしては、上の4点になります。

デメリットとしては、広い敷地が必要になるや建築コストが割高になるなどがあります。確かに、同じ延床面積30坪の総二階と平屋とでは、平屋の方が必要な敷地面積が大きくなります。また、同じ延床面積では2階建てより平屋の方が割高になるのが一般的です。

ですが、本記事のテーマである平屋の延床面積20坪を前提とした場合、それらを比較する意味がありませんのでここでは省略します。

参考までに、同じ延床面積であれば、平屋のコストは10〜20%ほどのコストアップになると言われています。

平屋のラインナップ

セキスイハイムの平屋には、鉄骨系で6商品、木質系で1種類となっています。それぞれの概略を紹介しましょう。

グリーンモデルパッケージ

大容量の太陽光発電システムと蓄電池、そして作った電気を効率的に使うスマートハイムナビを備えたZEH(ゼロ・エネルギー・ハウス)仕様の住宅です。以下で紹介する各コンセプト商品にも対応できます。

ステイ&ワークモデル

AIスピーカーやスマート機器、そして住設備やIoT家電の連携で、日常の手間や家事を楽にし、家事作業を軽減してくれるニュースタイルの住宅です。また、リモートワーク用のスペースも用意されています。

そだての家

子育て家族の家です。子供の心を伸びやかに育む環境をコンセプトに、部屋と部屋、室内と室外が横に広がるデザインとしています。どこにいても家族と距離が近く、声や気配が伝わる住宅です。

たのしみの家

大人の穏やかな時間を愉しむ住宅で、夫婦の時間、趣味の時間、そして自然を身近に感じる時間をデザインしています。落ち着いた雰囲気ですね。

楽の家

テラスを利用した外まで広がるワンフロアと家じゅう温度差が少ない心地よさが、家族とペットに日々の暮らしの楽しみ与えてくれる住宅です。

1.5階の平屋

平屋に小屋裏利用をプラスした住宅です。小屋裏やロフトには、建築基準法に定める階数や延床面積に参入されるものとされないものがあり、プランによって異なります。

以上が鉄骨系です。なお、セキスイハイムでは下の木質系住宅を含めて、耐震等級と断熱等性能等級はいずれも最高等級とし、長期優良住宅基準を標準仕様としています。

2×6のおしゃれな家(グランツーユー:GRAND TO YOU)

カジュアルスタイル

名称の通りに、2×6材を使った木造枠組み壁工法の住宅で、外観バリエーションとして、和モダンとカジュアル、ZEHの3スタイルが用意されています。

鉄骨系がフラット屋根中心なのに対して、木造住宅らしい三角屋根の外観で、室内に勾配天井を積極的に採用しているのが特徴です。

平屋で鉄骨系、木質系、どちらを選ぶ

上で、鉄骨系と木質系の平屋商品を紹介しましたが、どちらを選ぶのか、迷いますよね。

耐震性能や断熱性能などの住宅性能については、それぞれの最高等級と長期優良住宅基準を標準仕様としていますので、同じです。

あえて、それぞれの優位性をあげるとすると、大開口の鉄骨系勾配天井などに木を生かした温かみのある木質系となります。

なお、先の商品群からも分かるように、平屋のバリエーションとしては、鉄骨系に軍配があがります。鉄骨系を主流とするセキスイハイムですから、当然ですよね。

ところが、平屋の施工事例では、意外と2×6のグランツーユーが多いのに気づきます。

原因は、主に価格だろうと思われます。鉄骨系が80〜110万円/坪に対してグランツーユーでは70〜90万円/坪ですから、これも木質系の優位性ですね。

事例から見る20坪で可能な間取り

冒頭で、平屋の20坪は、4人家族では狭すぎるが、2人ではどうか? と疑問を提示しました。では、具体的にどんな間取りが可能で、どのようなライフスタイルが考えられるのか、参考プランや事例を紹介しながら説明していきましょう。

テラスがゆとりをもたらす平屋(施工事例:鉄骨系)

20.22坪(66.88㎡)、鉄骨系、1LDK+W.I.C+小屋裏・ロフト

廊下のほとんどない効率的な間取りです。LDKの20.1畳は二人世帯には十分な広さで、延床面積20.22坪ですが、狭さを感じさせず、空間にメリハリもあります。

また、リビングと寝室に繋がる屋根のあるテラスが視覚的な開放感と実用性を与えると共に、ライフスタイルに多様なバリエーションも与えてくれます。

なお、このプランには小屋裏収納(青線部分)が付いていますが、固定階段ではないため、生活空間が犠牲になっていません。

1LDKのミニマムな暮らし(施工事例:木質系)

19.83坪(65.58㎡)/1LDK+小屋裏収納

このプランでは、実用を優先して小屋裏収納庫用の固定階段を付けていますが、その影響がLDKにでているように感じます。また、13.2帖のLDKでアイランドキッチンとしていますが、食卓のスペースがありません。先の20.22坪より若干小さめですが、それ以上の窮屈感があります。

セカンドライフを楽しむ夫婦の家(楽の家参考プラン:鉄骨系)

24坪前後(推測)/1LDK+和室

セカンドライフを楽しむ夫婦の家です。建具のない和室ですが、2LDKですから短期間なら3〜4人用の別荘としても利用が可能です。そして、子供が自立した後は夫婦のセカンドライフ用としての利用も可能なプランです。

もちろん、若い夫婦二人世帯のマイホームとして十分な広さがあり、テラス利用のライフスタイルが楽しめる魅力的なプランになっています。

家族3人が過ごせる家(施工事例:鉄骨系)

24.05坪(79.52㎡)/2LDK

先のプラン同様に、床面積24坪にもなると、全体に窮屈感がなくなり、各居室も標準的な広さを確保できるようになります。

安全性を最優先した家(施工事例:鉄骨系、1.5階の平屋)

延床面積=25.0坪/夫婦+子供2人、3LDK

この家のオーナーは、ほぼメンテナンスフリーの磁器タイル外壁、快適エアリー、そして住宅の基本性能の高さを気に入ってパルフェbjの平屋を選ばれたとのことです。

家族は、夫婦と子供2人の4人家族で、床面積は25坪と決して広くはありませんが、間仕切りに移動式の家具を採用するなどの工夫で3LDKとしています。

移動式間仕切り

実際にかかった建築総費用は2500万円とのことで、坪当たりでは100万円になります。屋外給排水などの付帯工事には、一般的に15〜20%ほどが必要ですから、本体工事としては2000〜2125万円になり、坪単価では80〜85万円ほどでしょう。

先に、平屋は2階建てに比べて割高になるのが一般的と述べましたが、この事例をみる限りは、そんな印象を持ちません。一般的な建て方とユニット工法では少し違うのかもしれませんね。

いずれにしても、上記のようにセキスイハイムの施工事例では沢山の20坪台を見つけることができます。大手ハウスメーカーだからと気兼ねせず、満足のいく20坪の平屋を計画してください。

まとめ

セキスイハイムは、平屋の各コンセプトやバリエーションを数多く揃え、力を入れている様子が伺えます。他メーカーに比べても多いほどです。

背景には、敷地の問題さえ解決出来れば、平屋にしたいと考えている潜在的なユーザーが多いことがあると思われます。

それを立証するように、新築戸建に対する平屋の比率は2000年の7.5%から、じわじわと上がり、コロナ禍以前の2018年で11.8%となっています。

(国交省2018年統計)

ですから、コロナ禍でリモートワークやニューノーマルのライフスタイルが提唱されている現在では、12%を超えているかもしれません。そして、今後も増えていくような気がしています。

平屋には比較的広い敷地が必要となりますが、子供が独立した後の建て替えや二人世帯の小規模な平屋は、都市圏においても一定の需要があるでしょう。その場合は、本記事で紹介したような、20坪台の住宅になるかもしれませんが、工夫さえすれば豊かな生活空間とすることができるのです。

本記事が、これから平屋を計画されている方の参考になれば幸いです。

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