出典:http://uenoie.jp/works/2247
少し前まで平屋といえば普通の屋根を持った一階建ての建物でしたが、近年では吹き抜けのある平屋も増えてきています。
では、平屋に吹き抜けを作ることでどんなメリットやデメリットがあるのでしょうか?
ここでは、吹き抜けのメリット・デメリットとともに、吹き抜けのある平屋の実際の施工事例の紹介していきましょう。
吹き抜けで悩んでいる方は、ぜひ参考にしてくださいね!
吹き抜けのメリット
平屋に吹き抜けを作った場合、どのようなメリットがあるのでしょうか?そのメリットを紹介していきます。
- 開放感のある家になる
- 平屋でも広く感じられる
- ロフトとの相性が良い
- 冬でも室内が明るくなる
- お子さんが日向ぼっこできる
- 風通しがよくなる
- 単純におしゃれ
吹き抜けにはたくさんのメリットがあります。
メリットを理解している人も、今一度ご紹介しますので参考にしてみてください。
開放感のある家になる
吹き抜けを作ることで、室内に縦にも広い空間を確保することができ、それによって開放感のある家になります。
天井が低いと閉塞感を感じやすいのですが、吹き抜けを作ることによりにより開放感のある平屋を建てることができます。
平屋でも広く感じられる
出典:ハウスネットギャラリー
吹き抜けを作ることで縦に広い空間を確保することができることは前述しました。
それによって延べ床面積があまり広くない平屋でも、実際より広さを感じることができます。
比較的狭い延べ床面積の平屋を建てる際には、吹き抜けを作り広さを感じさせるという方法がお勧めです。
ロフトとの相性が良い
吹き抜けの位置や高さを調整することで、ロフトを作ることができます。作ったロフトは趣味のスペースや寝室、物置などとして活用することが可能です。
冬でも室内が明るくなる
吹き抜けの日当たりの良い方向に大きな窓を設置することで、太陽の光が入る部屋になります。
このように採光が良くなると、昼間でも薄暗くなりがちな部屋でも明るさを保つことができます。
お子さんが日向ぼっこできる
吹き抜けの日が当たる方向に窓を作ることで、寒い冬でも陽光を室内に取り入れることができるので、お子さんが日向ぼっこすることもできます。
風通しがよくなる
吹き抜けに設置した窓を開閉できるものにすることによって、風通しの良い家にすることができます。
家族の気配を感じられるので安心
吹き抜けはロフトと相性が良いのですが、一般的なロフトは壁やドアで部屋として区切ることをしません。
そのようなロフトを子どもさんの遊び場とすることで、いつでも家族の気配を感じることができます。
単純におしゃれ
出典:ハウスネットギャラリー
吹き抜けを作ることで、室内のデザイン性がグッと高まります。そのためスタイリッシュな部屋にすることができます。
吹き抜けのデメリット
ここまで、吹き抜けのメリットを紹介してきました。しかし、吹き抜けにはデメリットもあります。
ここでは、吹き抜けのデメリットについて解説していきます。
- メンテナンス・掃除が大変
- 光熱費がかかる
- 臭いが広がりやすい
- 外から見えるのでプライバシーが心配
- 費用がかかる
メリットだけではなくデメリットもあるので、悪い点もきちんと理解しておきましょう。
メンテナンス・掃除が大変
出典:ハウスネットギャラリー
吹き抜けは一般的な天井よりはるかに高さがあるため、手や掃除道具などが届きにくいというデメリットがあります。
吹き抜けのメンテナンスや掃除を行う場合には、一般的に家にある道具では役に立たないことも考えられます。
ですので、吹き抜けにキャットウォークを作るなどの工夫を行い、手入れのしやすい吹き抜けにすることも考慮しておきましょう。
光熱費がかかる
吹き抜け部分は天井が高くなり、その分吹き抜けのある部屋の体積は大きくなります。
そうなると冷暖房を十分に効かせるために、吹き抜けのない部屋より光熱費が余分にかかってしまいます。
臭いが広がりやすい
吹き抜けをLDKの部分に設置した場合、キッチンの臭いが二階まで広がってしまうことが考えられます。
吹き抜けに隣接している場所に洗濯物を干さないなどの配慮が必要になります。
外から見えるのでプライバシーが心配
出典:ハウスネットギャラリー
吹き抜けに窓を設置するとき、多くの場合カーテンなどを付けることはありません。
そのため室内が丸見えとなり、プライバシーが守られないことも考えられます。
吹き抜けに窓を設置する場合には、外から室内が見えないような場所に設置するようにしましょう。
費用がかかる
平屋の注文住宅で吹き抜けを設置する場合、吹き抜けの広さを2坪(4帖)と仮定すると、100万円から150万円の費用が余分に必要になります。
これはシンプルな吹き抜けを設置した場合であって、ロフトを作ったり、キャットウォークを作ったりすると当然この費用はさらに高額になります。
平屋に吹き抜けを設置する場合には、その分の費用が建築費用に上乗せされる点に注意しましょう。
吹き抜けのある平屋の事例
ここでは、吹き抜けのある平屋の実際の建築事例を紹介していきます。
ソーラーパネルと吹き抜けのある平屋
施工エリア | 鹿児島、北薩 |
延床面積 | 122.74㎡(37.12坪) |
122.74㎡(37.12坪) | |
【構造】工法 | ハウスガード工法/基礎:ベタ基礎 |
建築本体価格帯 | 2,000〜2,500万円 |
白と黒のコントラストが印象的な外壁の、片流れの屋根にソーラーパネルを設置した平屋です。
屋根にソーラーパネルを設置することで、吹き抜けがあることにより高額になりがちな光熱費を節約することが可能です。
内装・イメージ
出典:sumika
リビングとともに玄関ホールも吹き抜けにすることで、スケールの大きな空間を実現しました。
また、吹き抜けの天井付近に開閉可能な窓を設置しているため、通気性も抜群で自然光も十分に差し込みます。
高気密・高断熱の性能により、開放感と過ごしやすい室温の両方を兼ね備えた生活しやすい家になりました。
吹き抜けとロフトが素敵な平屋
延床面積 | 80.32m2 |
---|---|
敷地面積 | 195.91m2 |
工法 | 鉄骨系プレハブ |
竣工 | 2016年11月 |
優しい色合いの外壁に、ウッディーな色のドアとシックな屋根がアクセントとなった吹き抜けのある平屋です。
玄関前の土地の一部を土のまま残してあるので、ここに木を植えて緑を楽しむことができます。
内装・イメージ
天井付近に窓を配してあるので、日のあるうちはそこから自然光が差し込み、室内を明るく照らします。
吹き抜け部分にはロフトが設置してありますが、畳を敷き専用の照明をつけることで、居室の一つとして使用することが可能です。
LDKの隣にある主寝室は、仕切りとなる引き戸を全開にすることでリビングの続き間のように活用することができます。
主寝室の上にあるロフトに登る梯子と手すりは、主寝室のドアとカラーを合わせて室内の印象を引き締める役割を果たしています。
主寝室の引き戸を全開にすることで、家全体に仕切りがなくなりどこにいても家族の雰囲気を感じることができます。
約24坪と少々狭い建坪の家ですが、部屋の仕切りをなくすことができるので、狭さを感じさせない広い空間を実現しています。
間取り図
出典:suumo
水回りは玄関とキッチン、両方から出入りできるため、家事をするうえでもスムーズに動くことができます。
キッチンに立った人には、ダイニングとリビングを見渡すことができ、家族の気配を感じながら家事に勤しむことが可能です。
リビングに段差を作り、ロースタイルリビングとすることで、空間にさらなる広さが感じられる作りになっています。
リビング脇に収納、主寝室にはウォークインクローゼットがあり、収納場所に困ることはありません。
ロフトはちょうど主寝室の真上に配置され、リビングの上にトップライトが設置されています。
このトップライトがあることで、室内全体に外光を取り入れることができます。
吹き抜けのリビングが素敵な間取り
外壁はグレーの波型の建材を使い、玄関には手すりを付けスロープを設置しバリアフリー仕様としました。
内装・イメージ
腰板と天井にひのきを贅沢にあしらった玄関になりました。古民家で使用されていた床柱を階段の手すりの一部に使用し、アクセントとしています。
吹き抜けのある天井を持つリビングは白い壁紙を使用し、清潔感のある広々としたLDKとなっています。
また、和室をリビングと続き間として使用できるように設計しました。
出典:岡崎工務店
吹き抜けのあるリビングは、天井付近に窓を配しているため、採光も十分。白い壁との相乗効果でさらに明るい印象になっています。
吹き抜けの平屋のポイント
平屋を建てる際に、吹き抜けを設置するにはポイントがあります。ここではそのポイントについて解説していきます。
吹き抜けが本当に必要なのかを考える
吹き抜けのある家にあこがれを持つ人は少なくないと思います。
しかし、平屋を建てる前に本当に吹き抜けが必要なのかどうかよく考えてみましょう。
吹き抜けを作ることで得られるメリットには、さまざまなものがあります。
その一方で、デメリットがあることも考えなければなりません。
費用の問題やメンテナンス、冷暖房のコストなどさまざまな点で、デメリットを受け入れたり、克服することができるかどうかをよく考えましょう。
そのように熟考してから、吹き抜けのある平屋にするかどうかを決めることをお勧めします。
相見積もりで価格を比較する
吹き抜けのある平屋を作る場合には、吹き抜けのない平屋を作る場合と比べて、高額な建築費用が必要となります。
その建築費用は、同じような吹き抜けのある家でも、業者によって違いがあります。
ですので、吹き抜けのある平屋を建築する際には複数の業者に見積もりを出してもらうようにしましょう。
これを、「相見積もりを取る」といいます。
相見積もりを取ることによって、各業者の建築費用の違いを知ることができ、必要以上に高額な建築費用を支払う必要がなくなるのです。
吹き抜けのある平屋を建てる際、建築費用が一番高額な業者と、低額な業者の金額の差は、時に数百万円になることもあります。
必ず相見積もりを取り、適切な建築費用で吹き抜けのある平屋を建てることができる業者を選ぶようにしましょう。
吹き抜けが得意な業者を探そう
吹き抜けのある平屋を建てる際には、吹き抜けのある家屋の建築を得意とする業者を選びましょう。
その業者が吹き抜けのある平屋の建築が得意であるかどうかは、それまでの施工実績などから判断することができます。
このような方法で業者を選び、イメージ通りの吹き抜けのある平屋を建てるようにしましょう。
まとめ
ここまで、吹き抜けのある平屋のメリットとデメリット、実際の施工事例や業者を選ぶ際の注意点について解説してきました。
吹き抜けのある平屋を建てる際には、そのメリットとデメリットをよく把握し、吹き抜けのある平屋を適正価格で建ててくれる業者を選ぶことが重要です。
ここで解説した内容を参考にして、イメージ通りの吹き抜けのある平屋を手に入れましょう。
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