これから新築で家を建てようと考えているとき、多くの人は部屋の数について考えます。そして現在では、1階や2階の部屋だけでなく、地下室の導入を検討する方が多くなっています。
家に地下室を設けることには、どのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか。また、家を建てるときに地下室を作りたい場合、どのようなことに気を付ければ良いのでしょうか。
そこで今回は、「おすすめの地下室の活用プラン」「家に地下室を作るメリット」「地下室を作るデメリットとその対処法」について、それぞれ解説していきます。
おすすめ地下室活用プラン4選
地下室は、壁をコンクリートで囲まれていることから特有の特徴があります。
たとえば、遮音性(しゃおんせい:音を通さないこと)に優れている点や、窓がないことから周りの視線を気にせず利用できる点です。
このような特徴のある地下室だからこそ、そのメリットを活かしたプランを考えて見てはいかがでしょうか。
そこでおすすめな地下室のプランをご紹介します。
1.シアタールーム
地下室をシアタールームとして活用する方は多くいらっしゃいます。
先ほど述べたように、地下室は遮音性に優れていることから音が外部に聞こえることを気にする必要がないからです。
そのため、シアタールームとして利用するには非常に相性がいいです。
また、スポーツ観戦を楽しむことも可能です。あなたがみたいものを大画面、大音量で楽しめます。映画館ではなく、自宅で大画面のモニターを楽しみましょう。
2.音楽スタジオ
地下室は音漏れを機にする必要がないため、音楽スタジオとして利用する方がいらっしゃいます。
たとえば、お子さんがピアノを習っているのであれば、自宅でもグランドピアノで練習させてあげたいものではないでしょうか。グランドピアノでの演奏はとても優雅なものです。
また、ピアノだけではなくあらゆる楽器の練習が周囲への音漏れを気にせずにできます。地下室を作り、音楽を楽しみましょう。
3.趣味の部屋
地下室はあなたの好きな仕様にできます。そのため、趣味を楽しむ部屋にするのも1つの方法です。
たとえば、ゴルフの練習スペースにすることもできます。素振りやパターなどを自宅でも練習できれば、すぐに上達するのではないでしょうか。
ゴルフは、練習場で練習するにもお金がかかるため、本気でゴルフを楽しむのであれば、自宅の地下室を練習スペースにしてはいかがでしょうか。
4.書斎
出典:fevecasa
地下室を書斎にする方は多く見られます。外部にからの音が気にならないため、仕事に集中できるためです。
また、地下室であれば大きな書斎にすることが可能です。そのため、数多くの本を置いたり、パソコンを設置したりしてはいかがでしょうか。
地下室を利用してあなただけの書斎にしましょう。
家に地下室を作るメリット
地下室を作ろうと考えたとき、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。家に地下室を作ることのメリットとして、以下のことが挙げられます。
- 遮音性(しゃおんせい)に優れた部屋を作れる
- 他の階に振動が伝わらない部屋を作れる
- 地震の際に避難場所として活用できる
- 温度環境を管理しやすい部屋を作れる
- 土地をより広く活用できる
地下室を設けることによって、このようなメリットが生まれます。地下室ならではのメリットになるため、一生に一度の買い物だからこそ、夢の地下室を設置してみてはいかがでしょうか。
遮音性(しゃおんせい)に優れた部屋を作れる
先ほどお伝えしたように、地下室は地中にあるため、地上にある通常の部屋よりも遮音性に優れています。
そのため、趣味でピアノやギターなどの楽器を演奏する人であれば、地下室を音楽スタジオとして有効活用することができます。
このとき、地下室にしっかりとした防音設備を施すことで、楽器の音が家の外に伝わらなくなります。これによって、地下の音楽スタジオで思う存分音楽を楽しめるようになります。
他の階に振動が伝わらない部屋を作れる
地下室の場合、地上にある普通の部屋に比べて振動が伝わりにくいです。そのため、地下室をトレーニングルームなどとして活用すれば、住宅への振動を気にすることなく運動を楽しむことができます。
また、地下室は子供部屋としても有効活用が可能です。この場合、子どもたちが室内でどれだけ走り回っていたとしても、その振動が室内に伝わらずに済みます。
地震の際に避難場所として活用できる
地下室はとても頑丈な造りになっているため、地震にとても強いです。そのため、地下室に水や非常食、寝具などを置いておくことで、地下室を「地震が起きた際の避難用シェルター」としても使うことができます。
温度環境を管理しやすい部屋を作れる
地下室の場合、地上にある通常の部屋に比べて温度が一定になりやすいです。このことから、地下室は地上にある部屋よりも、食料を保管しておく部屋として適しています。
ただし、実際に食料を貯蔵して置いたりワインセラーを作ったりしたい場合、温度と湿度を調整できるようにしておく必要があります。この点については、家づくりを担当する建築士と相談するようにしましょう
土地をより広く活用できる
これから住宅を新築する際に、「床面積をできるだけ大きくしたい」と考える人は多いです。このとき、敷地面積がそれほど大きくない場合、3階建て住宅の建築を検討することがほとんどです。
ただし、家を建てる地域や環境によっては、3階建て住宅を建築する際にいろいろな制約が設定されているケースがあります。
たとえば、法律や構造、防火についての制約があります。この場合、家族が理想とするような3階建て住宅を建てられなくなる恐れがあります。
その一方で、地下室は地中に作ることで、3階建てに比べて建築の制限が軽いです。そのため、3階建て住宅を作るのが難しい地域であっても、地下室であれば設置できることが多いです。これによって、自分の土地をより広く活用できるようになります。
家に地下室を作ることのデメリットとその対処法
家に地下室を作ることには、いくつかのデメリットも存在します。そして、地下室を作ることのデメリットに対処するには、それぞれ以下のポイントに注意することが大切です。
- 湿気がこもりやすいため、湿気対策をする必要がある
- 水の浸入を防ぐため、防水対策を行う
- 室内の明るさについて検討する
- 建築費用が高くなることを想定する
それでは、順を追って説明していきます。
湿気がこもりやすいため、湿気対策をする必要がある
地下室は地中にあるため、地上にある通常の部屋に比べて湿気がこもりやすくなります。このとき、地下室にしっかりとした湿気対策がなされていないと、室内が湿気によってカビだらけになる恐れがあります。
また、地下室はコンクリート造になります。
そのため、地下室を設置する際には、担当の建築士と相談して防湿設備が整った地下室にすることが重要です。
水の浸入を防ぐため、防水対策を行う
また地下室の場合、防水設備が整った部屋にしておく必要があります。なぜなら、防水設備が整った地下室でない場合、大雨の日などで室内に水が浸入する可能性が高いからです。
そのため、家に地下室を設置したい場合、防水設備についても担当の建築士と相談することが重要です。
室内の明るさについて検討する
地下室は地中に作るため、地上にある通常の部屋に比べて暗い部屋になりやすいです。
地下室に日光を取り入れて明るくしたい場合には、「日の当たる向きや場所を計算して、地下室の中に日が差し込む位置に窓を作る」といった「日当たりを良くするための対策」を取ることが重要になります。
もちろん、地下室には地上の部屋と同じように照明設備を付けられます。そのため、日光にこだわらないのであれば、照明設備で明るさを確保しても問題ありません。
建築費用が高くなることを想定する
地下室を設ける場合、当然ながらその分だけ建築費用は高くなります。
また地下室を作る際には、部屋を作ることだけでなく、地面に穴を掘るなどの作業も加わります。これによって、地上にある通常の部屋の数を増やす場合に比べると、費用が多めにかかってしまう傾向にあります。
そのため、地下室を設置したい場合には、担当の建築士と十分に相談し、「どのくらいの費用がかかるのか」をしっかりと把握することが大切です。
「半地下」という選択肢も視野に入れる
出典:so1 architect.
家に設置する地下室には、「部屋全体が地中にあるタイプ」のほかにも、「部屋の下半分が地中にあり、上半分が地上にあるタイプ」が存在します。このような地下室のことは、「半地下」と呼ばれています。
半地下の地下室の場合、完全に地中にある地下室よりも窓を設置しやすくなります。これによって、地下室内の換気をしやすくなったり日光を取り入れやすくなったりします。
また、半地下の地下室を設置する場合、その分だけ地上の部屋の位置が高くなります。この場合、玄関から1階までの階段が必要になりますが、その分だけ外から1階の様子が目につきにくくなります。
これにより、1階部のプライバシーを守りやすくなったり、防犯面を強化したりできるようになります。
このように、地下室のある家を作ることには、たくさんのメリットが存在します。そして、地下室を作る際には費用の面などでのデメリットがあるものの、きちんとした対策を取ればデメリットを解消できます。
そうすることで、地下室のメリットを有効活用し、日々の暮らしをより楽しめるようになります。
まとめ
地下室は、土地を効率よく利用することができます。また、あなたの好きな仕様にすることができるため、趣味の部屋などいろいろな用途での活用が可能です。
注文住宅は、あなた好みの仕様で家のプランを建てられます。そのため、地下室を設置するのも1つの方法ではないでしょうか。
家を建ててから地下室を設置することは不可能です。後で後悔することのないように、地下室の設置で迷っている方は早めに検討するようにしてください。
住宅は一生に一度の高価な買い物です。数千万円単位になるため、できれば値段を安くしたいものです。
実は値段の高い注文住宅ですが、建売よりも安く家を建てられる方法があるってご存知ですか?
建売でもいいですが、せっかくであれば自由に仕様や間取りを選べる注文住宅がいいですよね。
ただ、注文住宅は失敗してしまう方がほとんどです。夢のマイホームで後悔したくないですよね。
※お断り自由・完全無料