注文住宅

一条工務店の平屋選び 迷わないための商品紹介と価格チェック

一条工務店の注文住宅商品には、代表されるアイスマートを含めて8シリーズあり、その他では規格住宅も用意されています。

そして、同社の平屋住宅は独立した商品ではなく、各シリーズ商品の平屋建てとして対応されています。

高性能な住宅が定評の一条工務店ですが、ユーザーが同社の商品選びをする際の判断基準には、性能以外にも様々にあるはずです。

本体価格、標準仕様、外観デザイン、そして躯体構造の種別もあるかもしれませんね。

本記事では、一条工務店の平屋、価格、そして住宅性能などを紹介していきますので参考にしてください。

一条工務店の住宅商品と平屋の紹介

同社のコンセプト、「 家は、性能 」「 モデルハウス仕様が標準仕様 」は各シリーズ商品に共通ですが、それぞれに特徴としているものがあります。順に紹介していきましょう。

グランスマート( 2✕6、外壁タイル、グレイスキッチン )

       グランスマート:札幌森林公園東展示場

一条工務店の最高グレード商品で、大判タイルの重厚感のある外装と、質感の高い内装を特徴としています。

写真の外壁では、大判タイルと石面調のボーダータイルが組み合わされており、グレードにふさわしい上品な印象ですね。

同社オリジナルの最高グレードのグレイスキッチンをはじめとして、その他の水回り設備や各種収納なども高品質なものが採用されています。本体の価格相場は、80万円〜/坪となっています。

アイスマート( 2✕6、外壁タイル、スマートキッチン )

       アイスマート:青森ハウジングタウン下田展示場

アイスマートは、同社の主力商品です。販売戸数の75%ほどを占めるヒット商品で、本体の価格相場は、70万円〜/坪となります。

標準仕様のシステムキッチンは、ミドルクラスのスマートキッチンになりますが、バリエーションがグレイスキッチンよりも多いため、人気です。

写真のモデルでは、2色の外壁タイルと片流れ屋根を組み合わせたシャープな外観で、バランスのとれた無駄の無さがいいですね。

アイキューブ( 2✕6、外壁タイル、スタンダードキッチン )

       アイキューブ:施工事例

アイキューブのシンプルモダンのイメージをそのまま平屋にした外観です。住宅性能とコストをバランスさせたデザインでしょうが、この外観には好き嫌いがはっきり出てくると思います。

システムキッチンは、オリジナルの i -スタンダードで、価格相場は65万円〜/坪となります。

グランセゾン( 木造軸組、外壁タイル、グレイスキッチン )

      グランセゾン:施工事例

木造軸組を躯体構造とした商品では最高グレードの住宅です。本体の価格相場は、75万円〜/坪で、全面タイルの外壁と選べる4つのインテリアスタイルを特徴としています。

2✕6の住宅よりも設計自由度が高い木造軸組のため、間取りにこだわりのあるユーザーには、こちらの方が向いているかもしれません。

セゾン( 木造軸組、外壁タイル、スタンダードキッチン )

       セゾン:デザインギャラリーより(太陽光発電パネルはオプション)

セゾンでは、レンガタイルを外壁に採用したヨーロピアンスタイルが特徴ですが、写真の平屋では、大人しくまとめられています。

内装は、無垢材をふんだんに使った上質な質感が特徴で、外壁のレンガタイルと合わせて、長く住むほどに満足感が得られる住宅です。なお、本体の価格相場は、70万円〜/坪となります。

セゾンA( 木造軸組、外壁タイル、スタンダードキッチン )

       セゾンA:デザインギャラリーより

明るい、カジュアル、オシャレ、が似合う商品です。写真の外観には、白と黒のシャープなスタイリッシュさがあり、モダンなイメージもあります。

本体の相場価格は、65万円〜/坪とリーズナブルで、お得感がありますね。

ブリアール( 木造軸組、テラコッタ瓦、サイディング外壁 )

      ブリアール:デザインギャラリーより

オールドテラコッタの屋根瓦と、外壁の白・黄色・ベージュ・オレンジなどとの組み合わせた南欧風の外観が特徴で、本体の価格相場は、65万円〜/坪となります。

ブリアールでは、テラコッタ瓦が魅力的な特徴になっていますので、太陽光発電システムを計画されている場合は、魅力が半減してしまうため迷うところでしょう。

百年( 木造軸組、和風住宅、サイディング外壁 )

      百年:デザインギャラリーより

風格のある和の伝統美を表現した外観が特徴ですが、住宅性能や機能は他の商品同様に最新のものが装備されており、本体の価格相場は、70万円〜/坪となります。

写真の平屋は本格的な和風色が強い外観ですが、和モダンな外観のものもあり、対応の幅が広いように思います。

ハグミー( 2✕4、期間&棟数限定の記念商品 )

       デジタルプラン集より

一条工務店が設立45周年記念で、2023年1月から販売開始した期間&棟数限定の規格住宅です。

本体価格1,490万円〜と、他商品にくらべて圧倒的な安さで注目されています。気になる期間&棟数限定ですが、2024年以降も何らかの形で残っていくのではないかと推測しています。

規格住宅ですからプラン変更はできませんが、気に入ったプランがあり、敷地に入るのであれば、お買い得な商品です。

 

以上、一条工務店の住宅商品を紹介しましたが、改めて商品ごとの価格相場を一覧にして比較してみましょう。

商品名 躯体構造 坪単価相場
グランスマート 木造枠組壁工法( 2✕6 )

外内ダブル断熱構法

80万円〜
アイスマート 70万円〜
アイキューブ 65万円〜
グランセゾン 木造軸組工法

夢の家 I-HEAD構法

75万円〜
セゾン 70万円〜
セゾンA 65万円〜
ブリアール 65万円〜
百年 70万円〜
ハグミー 木造枠組壁工法( 2✕4 ) 50万円〜

 

こうして一覧で見てみると、一条工務店の本体価格相場は、65〜75万円の価格帯が多く、ハウスメーカーの中ではミドルクラスだと分かります。

ですが、後述する業界トップクラスの住宅性能と、コストパフォーマンスの高さが人気のもとになっているのでしょう。

それらの商品から平屋を選ぶ場合、どれにするのかは迷うところですが、2✕6ではアイスマート、木造軸組ではセゾンかセゾンAというのが本記事の判断です。

理由は、価格とこれからの必需品になるだろう太陽光発電パネルを載せた場合の外観イメージなどからです。

一条工務店の太陽光発電パネルは、屋根一体型のものです。ですから屋根瓦に載せるタイプよりはスマートですが、ブリアールのようなオールドテラコッタ瓦を特徴としている商品には向いていないと思います。

なお、一条工務店の太陽光発電システムの搭載住宅件数は業界でもトップクラスで、引渡した住宅の94%(2022年度)を占めるほどの実績を残しています。

一条工務店の住宅性能:全商品共通

繰り返しになりますが、一条工務店のキャッチフレーズには「 家は、性能 」があります。

では、その具体的な性能をみていきましょう。

耐震性能( 最高等級3以上:社内基準 )

同社の耐震性能は、社内基準で最高等級3を上回るものとしています。これは、他社がプランによっては等級3とならない場合もある、という但し書きを含んだものではありません。

ですから、注文住宅であっても場合によっては、自由な間取りとならず、ユーザーが不満を感じることもあるようです。

これは、東海地震の危険性が叫ばれる静岡県浜松市で生まれた一条工務店ならではの、こだわりかもしれません。

そして、30年以上に渡る実験の繰り返しと、2年間で250回以上もの加振実験で得た経験と自信でもあるのです。

なお、耐震等級3以上の社内基準は、2✕6と木造軸組構造とに共通ですから、構造種別による差はありません。

断熱性能( 北海道地域のZEH基準を標準でクリア )

一条工務店の断熱性能は、最も厳しい環境の北海道地域(Ⅰ地域 )を標準仕様でクリアするものです。

       2✕6 外内ダブル断熱工法

同社ではHP上で、2✕6工法のアイスマートの断熱性能(UA値・Q値)を公表しています。

UA値は、Ⅰ地域に求められるZEHの基準(0.4W/㎡・K)を大きく下回る0.25W/㎡・Kで、Q値は次世代省エネ基準の2.7W/㎡・Kに対して0.51W/㎡・Kとしています。

  • UA値とは、家の外皮部分から逃げる熱量を表したもので、小さい方が高い性能となります。
  • Q値とは、換気扇から逃げる熱量までを考慮した断熱性能で、UA値同様に小さい方が高性能となります。

木造軸組のUA値が公表されていないのが気になるところですが、実ユーザーの計算値では0.35W/㎡・Kになったとのことから、同様にⅠ地域をクリアしていると思われます。

なお、Q値は0.98W/㎡・Kと公表されており、やはり次世代省エネ基準を大きく上回る断熱性能としています。

これらの断熱性能の高さには、断熱材以外の樹脂枠トリプル硝子サッシ、そして熱交換型の24時間換気システム(ロスガード90)の役割が大きいと思います。

窓は最も熱が逃げやすい部分で、換気システムは気密性が確保しにくい部分です。

それらを断熱性の高い樹脂枠のトリプル硝子サッシとし、給排気ともに気密性の高い熱交換型の機械換気システムとしていることが、同社の断熱性能の高さに繋がっています。

いずれにしても、「 家は、性能 」のこだわりは、耐震性能等級3を上回るの社内基準、そしてZEH基準のⅠ地域をクリアする断熱性能に表れています。

2階建てよりも割高になる平屋

一般的に、2階建てよりも平屋の方が割高になると言われています。確かに、割高になる要素はありますが、同時に割安となる要素もあるのです。

<割高となる要素>

  • 基礎面積が大きくなる
  • 屋根面積が大きくなる

<割安となる要素>

  • 階段スペースがなくなる
  • 屋根・外壁のメンテナンスがし易い

平屋の場合、たしかに基礎・屋根でコストアップしますが、階段に必要なスペースは上下で2坪以上、ホールを入れれば3〜4坪ほどの面積が減ります。

その場合、坪単価60万円とすると180〜240万円ほどが減額になり、その分を増える屋根や基礎の工事費に回せるとも考えられるのです。

ですから、必ずしも平屋建てが高くなるとは言えません。長い目でみたら、むしろメンテナンスのし易いメリットの方が大きくなると思います。

まとめ

どのような平屋を建てるかの判断基準は色々あるでしょうが、やはり基本は、価格と性能だと思います。

一条工務店の価格帯は65〜75万円/坪のミドルクラスが中心ですが、住宅商品の種別・価格にかかわらず、住宅に必要な耐震性能と断熱性能を業界トップレベルとしています。

それらを標準仕様としている魅力が同社にはあり、「 家は、性能 」に表れているのです。

平屋人気が子育て世代にまで広がり定着している現在、どのようなマイホームを建てるか、迷うことも多いとは思いますが、本記事が参考になれば幸いです。

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