リフォーム・リノベーション

中古マンションの購入リノベーション(リフォーム)を失敗させない秘訣

中古マンションリノベーション

中古マンションを購入してリノベーションを検討している方から多くの相談を受けます。

中古物件を購入してリノベーションすると、費用を抑えられたりあなた好みの仕様にできたり、新築に比べてたくさんのメリットがあると予想できるからです。

しかしながら、中古マンションを購入してリノベーションする際のポイントや費用について、詳しく知らないと思ったような仕上がりになりません。新築とは異なり、中古マンションを購入してリノベーションするためには、いくつか注意点があります。

本記事では、中古物件を購入してリノベーションの際におけるポイントや費用など、知っておきたい情報をすべてまとめました。

ここでお伝えする内容を参考にして、理想の新居を手に入れましょう。

1.中古マンションのリノベーションの魅力

中古マンションを購入してリノベーションすると、中古物件を工事することでしか得られない魅力があります。

もし、中古マンションをリノベーションするメリットをご存じでなければ、以下でお伝えする内容を参考にしてください。

1-1.新築よりも費用を抑えられる

中古マンションを購入してリノベーションする場合、新築マンションに比べて費用を抑えられます。中古マンションを格安で購入してリノベーション費用を加えても新築マンションを購入するよりも安くすむからです。

たとえば、新築マンションの費用は3,000万円程度になります。

これを、固定金利2%、元利均等返済で35年ローン、ボーナス払いで支払うと仮定すると、毎月約10万円の支払いになります。

一方、中古マンションを購入してリノベーションする場合は、中古物件が1,000万円、工事費用が1,000万円になります。つまり、合計で2,000万円の費用で理想の住まいが手に入るのです。

1-2.あなた好みのデザインや間取りにできる

中古マンションを購入してリノベーションすると、あなた好みのデザインや間取りにすることができます。

新築マンションの場合、すでに部屋の間取りや内装が決められているため、あなた好みの仕様にすることはできません。

しかし、中古マンションを購入してから内装を工事することで、あなたが部屋の配置やキッチンの種類などのすべてを決めることができます。そのため、こだわりのマンションで生活できるのです。

あなたの自由に間取りや仕様を選べるのは、中古マンションを購入してリノベーションする魅力になります。

とても住みやすく快適な生活を送ることができるのではないでしょうか。あなた好みの仕様にリノベーションすれば、その間取りのマンションは、世界で1つだけです。

中古マンションを購入しリノベーションをして、理想の住まいづくりをしましょう。

1-3.予算を抑えて人気のエリアで生活できる

中古マンションであれば、新築では費用が高くてなかなか住めないような地域やエリアで生活できます。特に、都市部で駅が近いなど、立地の良い新築マンションでは、高額なゆえに簡単に手が出せないのではないでしょうか。

しかし、その場合であったとしても、中古マンションであれば都市部の駅が近い場所で、なおかつ予算内で生活できるのです。

賃貸とは異なり、中古マンションを購入するということは、そこでの生活をこれから毎日送ることになります。せっかくマンションを購入して済むのであれば、住みやすかったり、都市部で駅が近かったりする場所で生活したいものではないでしょうか。

ただし、築年数と値段は比例するため、新しい物件だと高くなりやすい傾向があります。

新しい物件だと、新築同様の値段になるため、それを購入してリノベーションするのでは、かえって費用が高くなります。値段を抑えるのであれば、築年数が経過した古い物件を選ぶようにしてください。

中古マンションでしか購入できない人気のエリアで、毎日の生活を快適に楽しく送りましょう。

1-4.子育てが便利になる

中古マンションを購入してリノベーションすると、子育てがしやすく便利になります。子供が住みやすいエリアで生活できたり、お子さんが快適に暮らしやすい間取りにできたりするからです。

たとえば、お子さんたちに通わせてあげたい学校がある場合や、成長に合わせて子供部屋を1つにしたり、分けたりできる間取りにもなります。

中古マンションを購入してリノベーションすることによって、あなたのライフスタイルに合わせたプランはもちろんのこと、子育てがしやすい環境にできるのです。

中古マンションをリノベーションして、あなたと家族が住みやすい居住環境を手に入れましょう。

2.リノベーション費用の目安

中古マンションを購入してリノベーションする際の費用は、900~1,200万円程度必要になります。

間取りの変更やキッチン、お風呂など室内全体をリノベーションするため、1,000万円程度の工事費用がかかるからです。

ただし、リノベーションの費用は、プランや施工業者によっても異なります。そのため、一概にいくらかかるとはいえないものです。

そこで、リノベーションの事例と値段を紹介します。事例と値段がわかれば、あなたが行う予定のプランの費用の検討がつくのではないでしょうか。

2-1.アイランドキッチンにするリノベーションの費用:950万円

アイランドキッチン

出典:LIXIL

中古マンションをリノベーションする際、キッチンにこだわりたい方は多くいらっしゃいます。家事の中でもキッチンは作業時間が長いため、キッチンが使いやすいと料理や後片付けが楽になるからです。

つまり、キッチンが快適になると、生活そのものが豊かになるといえます。

そこで、便利なだけではなく、アイランドキッチンにリノベーションするとおしゃれなキッチンで料理ができます。

アイランドキッチンとは、オープン対面キッチンになり、四方が壁に接していない台所のことです。そのため、リビングを見渡しながら料理ができます。

家族と会話しながら料理を作ったり、子供たちを気にしながら後片付けができたりします。

キッチンはどうしても1人の空間になりがちです。しかし、アイランドキッチンであれば、家族とコミュニケーションを取りながら作業できます。

新しくリノベーションすれば、あなた好みの仕様にすることができるのです。キッチンにこだわった仕様にしてみてはいかがでしょうか。

2-2.3LDKを1LDKにリノベーションする費用:1,000万円

キッチンリフォーム

中古マンションを購入して3LDKの間取りを1LDKにリフォームする費用は、1,000万円になります。お子さんたちが独立してしまい、複数の部屋が必要ない場合、大きなリビングやダイニングにリノベーションすると、広々とした空間でのんびり過ごすことができます。

居間にいる時間が長い方は、このようなリフォームをするとゆっくりできるのではないでしょうか。

また、夫婦二人で生活するのであれば、複数部屋があっても使いにくいものです。そのため、いらない部屋をまとめて有効活用しましょう。

2-3.駅3分、スーパー1分の都市部マンションのリノベーション費用:1,200万円

中古マンションリビングリノベーション

中古マンションを購入すると都市部でも立地の良いエリアで生活できます。たとえば、駅に徒歩3分でスーパーにも1分で行けるような場所で暮らせるのです。

なかなか新築では購入できない場所ですが、中古物件であればお得に賢く手に入れられます。

具体的には、築年数10年の物件が2,000万円、リノベーションの費用が1,200万円かかったとしても、合計3,200万円で素晴らしい住居が手に入るのです。

この費用であれば、固定金利2%、元利均等返済、ボーナス払いなしで35年ローンを組んだとしても、月々の支払いが約11万円で手に入れることが可能です。

中古マンションを購入してリノベーションを行い、理想の住まいを手に入れましょう。

3.中古マンションのリノベーションの7つの注意点

中古マンションをリノベーションする際、いくつかの注意点があります。それは、以下の通りです。

  1. 管理組合への届け出が必要
  2. 自由に設計できないケース
  3. 古すぎると耐久性が不安
  4. 新築よりもローンの金利が高くなる場合がある
  5. 住み始めるまでに時間がかかる
  6. 工事の前に近隣住民に挨拶する
  7. リノベーション済みの物件の注意点

マンションのリフォームを失敗させないためには、この7つのポイントを抑える必要があります。それでは、順番にお伝えしていきます。

3-1.管理組合への届け出が必要

リノベーションするにあたって、管理組合に届け出が必要な場合があります。管理組合とは、マンションの管理を行っているところになり、分譲マンションだからといって許可なしにリノベーションすることはできないのです。

マンションをリノベーションやリフォームするためには、ほとんどの場合で申請する必要があります。そのため、必ず事前に確認するようにしましょう。

3-2.自由に設計できないケース

マンションによっては、自由にリノベーションできないケースがあります。そのマンションの規定に違反していたり、構造上の問題があったりする場合です。

これからあなたが、中古マンションを購入するのであれば、必ず事前にこれらを確認しましょう。購入してからでは遅いからです。

せっかく中古マンションを購入してリノベーションするのであれば、自由に間取りや内装を決めたいのではないでしょうか。

自由に設計して、あなたの理想のデザインや仕様しましょう。そのためには、計画的に理想の物件を探す努力を惜しまないようにしてください。

3-3.古すぎると耐久性が不安

中古マンションを購入する際、あまりにも古すぎる物件だと耐久性に不安があります。いくらインフィル(内装)部分を新しくしたとしても、スケルトン(躯体:建物本体の柱や梁のこと)部分は既存のままだからです。

たとえば、築20年のマンションをリノベーションした場合、35年経過すると築55年になってしまいます。

このとき、ローンを35年支払いにしたのであれば、支払い終わる頃には、マンションは築55年になるのです。

古い物件は、価格も安いためお得に感じるかもしれません。

しかし、これから何十年も生活することを考えて物件を選ぶようにしてください。いくらリノベーションをしたとしても、マンションの構造部分の耐久性がなければ元も子もありません。

物件を選ぶ際は、築年数と値段のバランスを考えた上で、将来を見据えたマンションを購入するようにしましょう。

3-4.新築に比べてローンの金利が高くなる可能性がある

中古物件をリノベーションする際、ローンを組み購入しようと検討している方も多いのではないでしょうか。

しかし、中古マンションのリノベーションでは、新築に比べてローンの金利が高くなる可能性があります。

新築購入の融資の住宅ローンではなく、リフォームローンになるケースがあるからです。リフォームローンの場合、住宅ローンに比べると金利が高くなるケースがあります。

そのため、同じ金額であったとしても、住宅ローンで家を購入するよりも金利が高くなってしまうのです。

ただ、金融機関によっては中古物件をリノベーションする際に、金利を優遇してくれるものもあるため、複数の銀行などに問い合わせてみると理想のローンが見つかるかもしれません。

3-5.住み始めるまでに時間がかかる

中古マンションを購入してからリノベーションの工事を行うため、住み始めるまで時間がかかります。

また、ローンの支払いが完成より先に始まると、今住んでいる場所の家賃と今工事中の住宅ローンを同時に支払わなければならなくなる可能性があるのです。

そのため、ローンの支払い日を入居してからにすると、月々の返済に困ることはありません。ローンを組んでリノベーションする方は、支払い日を計画的に決めるようにしてください。

3-6.工事の前に近隣住民に挨拶する

マンションをリノベーションするにあたって、必ず近隣住民に挨拶をしましょう。工事中は、複数の業者が出入りしたり、作業音が発生したりするからです。

後々トラブルの原因になる上に、住み始めてから近所の方との関係が気まずくなっては困ります。そのため、工事が始まる前に、必ず挨拶周りをしましょう。それが、中古マンションを購入してリノベーションする方の最低限のマナーです。

3-7.リノベーション済みの物件の注意点

すでに中古マンションをリノベーションしてある物件を購入する場合、注意しなければいけないポイントがあります。工事前の状況が分からないため、不具合があっても気づけない可能性があるからです。

一見、リノベーションしてある物件は、工事をこれから行わなくて済むため楽かもしれません。しかし、何か問題があった物件だとしても、工事を行ってごまかされていることも考えられます。

これから毎日家族とあなたが住む空間です。せっかくのマイホームに何か不具合があったら困るのではないでしょうか。

リノベーション済みの物件の購入を検討している方は、後々トラブルになったり、後悔したりしないように細かく確認するなどして気を付けるようにしてください。

4.中古マンションの選びの注意点

中古マンションの購入において、物件選びは重要になります。物件によって、工事の値段や住み心地が変わってくるからです。状態がいいと補修工事などが必要ないため、費用を抑えられます。

中古マンションを購入する場合は、できるだけ状態の良いものを選ぶと将来的に得をするのです。

ただし、新しい物件だと販売価格が新築と変わらないケースがあります。その場合、結局中古マンションを購入してリノベーションを行う意味がありません。せっかく中古マンションを購入するのであれば、お得にマイホームを手に入れたいものです。

ここでは中古マンションを選ぶポイントをお伝えします。リノベーションを行う物件を探す際に何に気を付ければいいのかがわかります。ぜひ、ここで紹介した内容を参考にして物件を探しましょう。

4-1.スケルトン部分(躯体)がしっかりしているのか

中古物件をリノベーションする場合、スケルトン部分(躯体:建物の柱や梁こと)がしっかりしているのかを必ず確認しましょう。

実は、インフィル(内装のこと)部分は工事を行うため、そこまで重要ではないのです。スケルトンとインフィルのそれぞれのイメージは、以下の図の通りになります。

スケルトンインフィル

出典:西洋ハウジング

中古マンションのリフォームにおいて、重要なのはスケルトンです。インフィルは一度壊して新しく作り直すため、重要ではありません。

ようするに、建物の柱や梁などがきれいでしっかりしていれば、内装の壁などは多少傷んでいたとしても問題ないのです。そのため、建物自体の柱や梁などの状態を必ず確認するようにしましょう。

ただし、スケルトンとインフィルの両方の状態がいい物件は値段が高いケースが多い傾向にあります。

それでは、せっかく中古物件を購入してリノベーションしても、新築同様の費用がかかってしまい本末転倒です。

そこで、費用を抑えるために、建物の事態の状態が良く、内装がある程度傷んでいるものを選びましょう。

費用を抑えつつ、リノベーションで長持ちするお得な物件になるからです。せっかくリノベーションするのであれば、お得に賢く物件を探すようにしましょう。

4-2.費用がかさみやすい物件は避ける

中古マンションの選び方によっては、リノベーションの費用がかさみやすい場合があります。無駄な費用を抑えるためには、状態の悪い物件は避けなければいけません。傷んでいる物件の場合、そこを修繕する工事が必要になるからです。

その規模が大きくなると、修繕費用がかさんでしまいます。

たとえば、北側は日当たりが悪く冷えやすい場所です。そこにカビが発生している物件は、避けたほうがいいでしょう。

特に、屋根裏など覗かなければ見えない部分は、必ずチェックしてください。購入を決めてしまった後で不具合が見つかったのでは遅いからです。費用を抑えるためにも、状態の良い物件を選びましょう。

5.中古マンションリノベーションの費用を抑える秘訣

お得に理想の住まいを手に入れられるリノベーションですが、費用を抑える秘訣があります。せっかくマイホームを手に入れるのであれば、少しでも安く購入したいものです。

そこで、中古マンションにおけるリノベーションの費用を抑える秘訣をお伝えします。無駄な費用を抑えて理想の住まいを手に入れましょう。

5-1.予算をあらかじめ設定する

リノベーションの工事費用を抑えるためには、予算をあらかじめ設定しておくとその範囲内に収めることができます。

工事費用は、グレードや仕様にこだわると高くなりがちです。ついつい、工事費用が高くなってしまうものです。

内装や仕様を選べるリノベーションだからこその悩みになります。

しかし、予算をあらかじめ設定しておけば、工事費用が高くなることを防ぐことができます。これからリノベーションをするのであれば、予算を決定してからプランを決めて、お得に計画的に工事を行ってください。

5-2.優先順位の高いものからリノベーションする

先ほども述べたように、リノベーションはあなた好みの仕様で工事が行えます。そのため、ついついこだわってしまい、費用が高くなりがちです。

その場合、優先順位の高いものからこだわるようにしましょう。

たとえば、キッチンやお風呂の両方をグレードの良いものにすると予算オーバーになってしまえば、どちらか優先順位の高いものにお金をかけることをおすすめします。

家事の中でも「キッチンは作業時間が長いから台所にこだわりたい」というのであれば、良いシステムキッチンにしましょう。

一方、「毎日の疲れを良いお風呂で洗い流したい」と思うのであれば、いいグレードの高いユニットバスにすると良いのではないでしょうか。

ライフスタイルやどのようなリノベーションをしたいのかによって、優先順位を決めてプランを決めましょう。そうすることで、後悔しない満足のいく住宅が手に入るのです。

5-3.大手に依頼すると工事費用が高くなる

大手ハウスメーカーに工事を依頼すると費用が高くなる可能性があります。仲介手数料を取り、施工を下請け業者に依頼しているからです。

たとえば、リノベーションの費用が1,000万円だと仮定します。このとき、大手の場合、30~40%の仲介手数料を取るケースがあるのです。

大手ハウスメーカー仲介手数料

支払う金額と工事に使われる金額の計算式は以下の通りになります。

1,000万円(支払う金額) × 0.4(仲介手数料の割合) = 400万円(仲介手数料の金額)

つまり、あなたが工事費用1,000万円を支払ったとしても、実際に使われる金額は600万円になるのです。これでは、下請け業者からすれば利益が出ないために、手抜き工事を行う可能性があります。

大手に依頼すると、工事と関係ないお金がかかってしまうのです。

それでは、いいものを造ることは不可能ではないでしょうか。その分の費用をキッチンのグレードを良いものにしたり、内装をこだわったりできるはずです。

このような、無駄なお金を支払わないために、下請け業者である地域の工務店に直接工事を依頼するようにしてください。

それが、建設業界で無駄な費用を必要とせずに、工事を行うコツになります。

まとめ

中古マンションを購入してリノベーションを行うと、新築に比べてお得に工事を行うことができます。また、中古物件でしか得られないさまざまなメリットがあります。

ただ、中古住宅とは異なります。集合住宅であるため、それを踏まえた上で物件を探したり、工事のプランを決めたりしてください。

一生に一度の買い物だからこそ、納得のいく工事を行いたいものです。ここでお伝えした内容を参考にして、理想のリノベーションを行い、あなたの理想のマイホームを手に入れましょう。

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