二世帯住宅

【二世帯住宅の価格と相場】ローコストで建てる二世帯の注文住宅

ハウスメーカー土地探し

二世帯住宅の注文住宅を検討するとき、どうしても気になってしまうのが価格や相場です。そして、注文住宅は業者ごとに価格が大きく異なります。

また、二世帯住宅は、通常の住宅に比べて割高のため、可能であればなるべく安い価格で建てたいものです。

このページでは、ローコストの二世帯住宅の価格・相場と、二世帯住宅の建築費用を抑える秘訣についてご紹介します。

このページでお伝えすることを知ることで、ローコストで二世帯住宅を購入しやすくなるため、ぜひご一読いただければ幸いです。

二世帯住宅の注文住宅・価格別の間取りの相場

二世帯住宅の注文住宅の価格別の間取りをご紹介します。

建坪が増えたり間取りが大きくなったりすることで値段が変わりますので、どれほどの規模でどのくらいの価格になるのかをイメージしましょう。

なお、こちらでご紹介する価格はおおよその目安となっています。

都道府県によって相場に違いがあり、以下で紹介する価格通りに工事が完了するとは限りませんのでご注意ください。

本体価格1,650万円新築二世帯住宅:3階建て

出典:SUUMO

本体価格税込み1,650万円の新築二世帯住宅です。3階建てであり、1階に親世帯、2階と3階に子世帯が住むのに適しています。

なお、表示している価格は「建物のみ」であるため、土地の購入費用は別に必要となります。

月々のローンの返済額

仮に、1,650万円を35年ローンで借りたとします。そして、固定金利1.5%であり、35年ボーナス払いなしで返済をするとします。この場合、毎月の返済額は50,520円です。

この返済額にプラスして、土地の購入金額が必要になります。たとえば、土地の購入費用が1,000万円であった場合、月々の返済額の合計は81,138円となります。

現在、マンションや賃貸アパートに住まれている場合には、月々の家賃と大きくは変わらない価格ではないでしょうか。

毎月家賃を支払い続けるのはもったいないですよね。家賃とローンの返済額があまり変わらないのであれば、家を購入してしまったほうがいいですよね。

本体価格1,650万円新築二世帯住宅の間取り

こちらで紹介している「1,650万円新築二世帯住宅」の間取りです。1階部分の間取りがないため、2階と3階の間取りのみ紹介します。

2階

出典:SUUMO

3階

出典:SUUMO

2階から3階まで吹き抜けになっている空間があり、採光とプライバシー確保のため、建物の内部にバルコニーを取り込んでいます。さらに、壁の各所に窓を設置し、採光と通風を確保しています。

吹き抜けの空間に興味をお持ちの場合は、こちらのような二世帯住宅のプランを検討してみてはいかがでしょうか。

本体価格1,800万円新築二世帯住宅:2階建て

出典:SUUMO

本体価格1,800万円の二世帯住宅になります。2階建てであり、親世帯と子世帯とで住む階を分けない場合に適しています。

なお、表示している価格は「建物だけ」のものです。土地を持っていない場合、建物の他に土地購入費用も別に必要になりますのでご注意ください。

月々のローンの返済額

仮に、1,800万円を固定金利1.5%、35年ボーナス払いなしで借入したとします。この場合、毎月の返済額は55,113円です。

また、建物に加えて、土地の購入費用1,200万円も借入したとします。この場合ですと、毎月の返済額は91,855円となります。

都心部の賃貸マンションやアパートと同じくらいの大きな返済額になりますので、購入を検討する場合には、あらかじめしっかりとした返済プランを立てることが大切です。

本体価格1,800万円新築二世帯住宅の間取り

こちらで紹介している「1,800万円新築二世帯住宅」の間取りです。1階の間取りと2階の間取りとに分けて、以下に紹介します。

1階

出典:SUUMO

2階

出典:SUUMO

LDKが広々としており、親世帯と子世帯とで過ごす空間として十分なスペースがあります。

4.5畳の家事室が設けられ、勝手口からすぐに外に行けるので、外へ洗濯物を干しに行くときなどで便利です。

さらに、柱が多いことと基礎が高いことにより、優れた耐震性を誇ります。

「親世帯と子世帯で階を分けず、なるべく同じ空間で暮らしたい」という場合には、こちらの2階建ての二世帯住宅を検討してみてはいかがでしょうか。

二世帯住宅を建てるうえでありがちな失敗・トラブル

二世帯住宅を建てる場合、以下のような失敗・トラブルは起こりやすいものです。

  • プライバシーの確保が難しい
  • 生活音・騒音

それぞれについて、1つずつ紹介します。

プライバシーの確保が難しい

親世帯と子世帯が1つの家で住むことになるため、親子間でのプライバシーを確保しづらくなります。

例えば、「親が子に対して用事があり、特に断りもなく子世帯の住むスペースに入ってくる」「共有スペースで顔を合わせる度に呼び止められて面倒」といったケースが起こりうるのです。

そのため、二世帯住宅を建てたいと考えている場合、親世帯と子世帯との人間関係なども考慮したうえで検討するのがいいでしょう。

生活音・騒音

二世帯住宅のうち、1階部分を親世帯が住み、2階以上の部分を子世帯が住む場合、お互いの居住部分からの生活音や騒音が気になってしまうことがあります。

例えば、「子世帯が住む2階部分で、子世帯の小さな子供が走り回っていて、天井から聞こえる足音がうるさい」といったケースが考えられます。

そのため、親世帯と子世帯とで住む階を分ける場合、「親世帯が住む階と子世帯が住む階との間で防音設備を整える」などの生活音・騒音対策まで考えるのがよいでしょう。

二世帯住宅を建てるメリット

二世帯住宅は、通常の住宅と比較して高い建築費用がかかります。しかし、「親と子の二世帯で暮らす住宅である」という点に注目すると、通常の住宅にはないメリットも存在します。

そこで、二世帯住宅を建てるメリットについて、こちらで確認しておきましょう。

住宅ローンの返済を楽にできる

二世帯住宅を建てる場合、通常の住宅と比べると費用は高くなってしまいます。しかし、二つの世帯が1つの住居で生活することを考えるとお得になります。

例えば、親世帯と子世帯がそれぞれ家賃7万円の賃貸アパートで生活するとします。この場合、親世帯と子世帯とで、月ごとに合計14万円の賃貸料がかかります。

そして賃貸アパートやマンションなどの賃貸物件は、どれだけ賃貸料を払い続けても自分のものにはならず、お金を失うだけになってしまいます。

家賃を支払うだけではもったいないですよね。

このことを考えると、親世帯と子世帯とでお金を出し合って二世帯住宅を建てて住宅ローンは返済していく場合の方が、 返済額を親子で折半できて楽に支払えるようになるでしょう。

相続税の対策になる

親世帯と子世帯が一つの住居に住む二世帯住宅の場合では、土地に対してかけられる税率が低くなります。

その理由は、 二世帯住宅を建てて親世帯と子世帯が一緒に生活する場合、土地の評価額が下がるためです。これにより、相続税が安くなり、結果的に節税対策になります。

そのため、親世帯の住居を相続することが考えられる場合、親子で相談して二世帯住宅を立てることで、将来の節税対策ができるようになります。

生活費を節約できる

二世帯住宅では、親世帯と子世帯のそれぞれがひとつの住居で生活します。

そのため、親世帯と子世帯とで電気代やガス代などの生活費を負担し合うことで、それぞれが別の住居で生活費を払うよりも生活費が少なくなります。

例えば、お風呂場を親世帯と子世帯とで共有する場合、お風呂にお湯を入れる時の水道代やお風呂を沸かすときの高熱費などが一世帯分で済みます。

このような形で生活費を抑えられれば、その分だけ毎月の生活費を浮かすことができます。この時浮いたお金は、将来のための貯金などにあてるとよいでしょう。

二世帯住宅の価格・費用を抑える秘訣

二世帯住宅を建てる場合、多くの費用が必要になりがちです。そのため、ここでは二世帯住宅の価格・費用を抑える秘訣をお伝えします。

これらのポイントを押さえることで、二世帯住宅の建築にかかる費用を少なくできます。

シンプルな構造にする

二世帯住宅も含め、注文住宅を建てる場合、複雑な構造をしているほど価格が高くなります。

そのため、二世帯住宅を建てる際には、なるべくシンプルな構造にするのがおすすめです。

例えば、住宅の構造がコの字型をしている場合、その分だけ柱や壁の数が増えてしまいます。このケースだと、余計に材料費や施工の手間がかかってしまい、結果的に建築費用が高くなります。

その一方で、住宅の構造が四角形である場合、柱や壁の数は必要最小限に抑えられるため、その分だけ施工の手間も減ります。その結果、 材料費や施工費用が抑えられて、建築費用が少ないです。

また、 外観のデザインにこだわらないのであれば、外観をシンプルにすることでも費用を抑えられます。

内装は生活に大きな影響を与えますが、外観は生活にそれほど影響を与えません。そのため、内装はしっかりとお金をかけつつ、外観をシンプルにすることで、結果的に建築にかかる費用を少なくできます。

共有部分を増やす

二世帯住宅を建てる場合、お風呂場、トイレ、キッチンなどの設備を2つずつ用意すると、設置する設備の分だけ費用が2倍かかります。

逆に、お風呂場やトイレなどを1つにし、親世帯と子世帯との共有にすることで、設備の施工にかかる費用を抑えられます。

そのため、「共有でもいい部分」「共有にはしたくない部分」を考えつつ、二世帯住宅を検討するのがおすすめです。

大手ハウスメーカーへの依頼を避ける

ローコストで二世帯住宅を建てたい場合、くれぐれも大手ハウスメーカーに依頼しないことが大切です。

その理由は、大手ハウスメーカーに依頼すると高額な仲介手数料を取られ、建設費用が多くかかってしまうからです。

参考資料として、ある大手ハウスメーカーが実際に株主に公表している費用の内訳の例を以下に提示しますので、ぜひご一読ください。

総費用内訳 割合(%) 内訳費用(3,000万円)
実質工事費用 57% 1,710万円
下請け会社へのマージン 21% 630万円
研究開発費 5% 150万円
営業・人件費 5% 150万円
モデルハウスの費用 3% 90万円
広告宣伝費 2% 60万円
その他運営経費 7% 210万円

実は、住宅の建設大手ハウスメーカーに依頼すると、4割もの仲介手数料がかかります。

例えば、3,000万円の二世帯住宅の建築を大手ハウスメーカーに依頼したとします。この場合、以下の計算式のように4割の仲介手数料がかかります。

3,000万円(建設費用)×0.4(仲介手数料の割合)=1,200万円(支払う仲介手数料)

3,000万円の建設費用を支払い、その中から1,200万円ものマージンを取られてしまうと、その分だけ材料費や人件費にお金がかけられません。

その結果、当然ながら質の高い工事ができなくなってしまうのです。

このことを考えると、「高すぎるマージンを取る大手ハウスメーカーに依頼するなんて考えられない」と思えてくるのではないでしょうか。

一方で、大手ハウスメーカーに依頼せず、中間マージンを避けて二世帯住宅を建てる場合、当然ながらその分だけ価格を抑えられます。そして、高すぎる中間マージンが取られなければ、質の高い工事がしやすくなります。

このことから、二世帯住宅を建てる場合は、くれぐれも大手ハウスメーカーに依頼しないようにすることをおすすめします。

ローコスト住宅メーカーに依頼してみる

住宅業者の中には、二世帯住宅を扱っているローコスト住宅メーカーも存在します。ローコスト住宅メーカーに建設を依頼すると、二世帯住宅を建てる費用を抑えやすくなります。

ローコスト住宅メーカーの場合、決まった構造を持つ注文住宅を商品化しています。そして、 住宅に使う柱などの材料をあらかじめ工場で作っておき、現地に運搬して組み立てを行います。

ローコスト住宅メーカーは、通常の工務店や住宅メーカーに比べて価格設定が安いです。そのため、住宅の建築費用を抑えることを重視したい場合は、ローコスト住宅メーカーに依頼するのがおすすめです。

その他にも、お風呂場やトイレ、キッチンといった水回りの設備を扱うローコストメーカーもあります。 水回りの設備はお金がかかりやすいので、ローコストメーカーが使う設備を選ぶことで、建設費用を大きく削減できます。

ローコストメーカーと聞くと、設備の機能性などに不安を抱いてしまうかもしれません。ですが、 実際には問題なく快適に使い続けられる商品が多いです。

これらのことから、二世帯住宅の価格を抑えたい場合、二世帯住宅の建設や水回りの設備をローコストメーカーに依頼するのも一つの手です。

相見積もりを取る

二世帯住宅の建設費用を抑えたい場合、必ず相見積もり(複数の業者に見積もりを依頼すること)を取ることが大切です。

各業者から見積もりを取り、それぞれが提示する費用を比較すれば、安い価格で立ててくれる業者を見つけられます。

そして、最も安い費用を提示する業者に依頼することで、必要な建築費用を削減することができます。

さらに言うと、相見積もりをしなかった場合、高い費用を提示する業者で家を建てることになる危険性があります。

例えば、相見積もりを取らず、A社という業者1社のみに見積もりを依頼したとします。そして、A社から以下の金額が提示されたとします。

  • A社:4,200万円

このケースだと、弊社から提示された4,200万円という価格が安いのか高いのか分かりません。

さらに言うと、注文住宅は定価が設定されているわけではないため、それぞれの工務店やハウスメーカーによって値段設定が大きく異なります。

これらのことから、仮に4,200万円がものすごく高い見積もり価額であったとしても、そのことに気づけません。そのため、1社だけから見積もりを取ってしまうと、余分に費用がかかって大きな損をしてしまう恐れがあります。

このことを避けるため、見積もりを取る時には、以下のように複数社で相見積もりを依頼することが大切です。

  • A社:4,200万円
  • B社:3,700万円
  • C社:3,300万円

このように、複数の業者に相見積もりを依頼することで、安い業者と高い業者が一目で判断できます。

このケースだと、最も高額なA社とも最も低価格のC社とで、900万円もの価格差があります。

高い業者と安い業者を見分け、安い業者に依頼して建築費用を抑えるためにも、二世帯住宅を建てる際には、必ず相見積もりを依頼することが大切です。

まとめ

二世帯住宅は通常の住宅に比べて高額ではありますが、以下のようなメリットもあります。

  • 相続税の節税ができる
  • 親世帯と子世帯とでローン返済の負担を折半できる
  • 生活費が安く抑えられ、その分貯金ができる

さらに、以下のようなポイントを押さえることで建設費用を安くできます。

  • シンプルな構造にする
  • 共有部分を増やす
  • 相見積もりを取る
  • 大手ハウスメーカーではなく、ローコスト住宅メーカーに依頼する
  • 複数社で相見積もりを取る

これらのポイントを押さえたうえで、ローコストでの二世帯住宅の建築を検討してみてください。

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