住宅の基礎知識

絶対に避けたい欠陥住宅:メーカーの選び方や事例を6項で解説

欠陥住宅

住宅の建設において、絶対にあってはならないのが欠陥住宅です。

しかしながら、数千万円かけて建てた家が、欠陥住宅であるケースは少なくありません。そうならないために、確認申請などの図面や書類の審査がありますが、うまくそれをクリアしてしまうのが現状です。

なぜなら、建ってしまった家の内部を、細部まで確認することは不可能だからです。欠陥住宅を避ける対処法はないのでしょうか。

せっかく買った夢のマイホームが、欠陥では元も子もありません。

そこでこのページでは、欠陥住宅の主な事例と対処法を紹介します。あなたの一生に一度の大きな買い物を納得のいくものにするために、ここで欠陥住宅を避けるための知識を勉強しておきましょう。

1.欠陥住宅とは

欠陥住宅とは、設計図通りに施工されていない建物のことです。これにより、安全性・快適性などの面から生活に支障をきたしてしまいます。

たとえば、雨漏りしたり家が傾いたりした場合です。築数年でこのような症状はありえません。また、建築基準法などに違反している建築物も、欠陥住宅に当てはまります。

実は、欠陥住宅はどこの施工業者で建設しても起こる可能性があるのです。以下の動画のように、たとえ大手ハウスメーカーだとしても起こってしまうものなのです。

「大手だから」というだけで家をに購入してはいけません。欠陥住宅を建てないためには、よく考えてから工務店を選ぶようにしてください。

1-1.経年経過の自然劣化は欠陥住宅に認められない

欠陥住宅には、経年劣化による自然劣化の場合は該当しません。

たとえば、外壁に軽度なひび割れが発生したり、内装のクロス(壁紙)が剝がれたりした場合です。もちろん程度にもよりますが、築10年も経過した家で、それらの軽い症状が出た場合は、欠陥住宅とは認められません。

少し家に不備があったとしても、すべてが欠陥住宅とは言えないため、経年劣化を見極めて判断するようにしてください。

2.木造住宅における欠陥住宅

木造住宅

住宅の建設で一番多いのが、木造住宅です。木造住宅の購入を検討している方は、欠陥住宅にならないために、以下のポイントに注意するようにしましょう。

2-1 .基礎の根入れ不足

住宅の基礎は、根入れ(土の中に埋め込む深さ)を決められた値以上にしなければいけません。基礎は住宅を支える部分になるため、しっかり地面の中に埋まっていなければいけないからです。

基礎には「ベタ基礎」と「布基礎」の2つ種類があります。根入れの深さがそれぞれ違うため、基礎の種類によって正しい根入れなのかを見極めるようにしましょう。

ベタ基礎布基礎

根入れを深くするためには、施工の段階で土を掘る必要があります。

しかし、手間や残土処理のコストを削減するために、必要以上に土を掘らないなどの手抜き工事を行うことがあいます。この場合、地震などの大きな揺れで家が傾いたり転倒したりしやすくなってしまいます。

ベタ基礎の場合、12㎝以上、凍結深度以上になり、布基礎は24㎝以上です。つまり、ベタ基礎は12㎝地面に埋まっている必要があり、布基礎は24㎝埋まっていなければいけません。

住宅基礎ベタ基礎布基礎根入れ

住宅の基礎は、家を支えるとても重要な役割を担うため、手抜き工事が行われていないかどうか見極めるようにしましょう。

2-2.ホールダウン金物とアンカーボルトの不足

住宅の基礎と柱をつなげるために、「ホールダウン金物」「アンカーボルト」を使用します。これがなければ、地震や台風時に、柱が土台である基礎から抜けてしまう可能性があるからです。

ホールダウン金物:アンカーボルト

しかしながら、ホールダウン金物とアンカーボルトがない欠陥住宅をよく見かけます。コスト削減や手間を省略するために、数を減らすからです。

欠陥住宅に多いケースが、ホールダウン金物が全くないものや建物の四隅にしかない場合になります。

いくら図面などの書類がしっかりしたとしても、現場で施工する業者が悪徳の場合、このような手抜き工事が行われ欠陥住宅が建設されてしまうのです。

これを防ぐためには、優良な工務店に工事を依頼するように徹底してください。

2-3.適性の釘以外を使用する

一言に釘と入っても、いろいろな種類があります。長さや太さなど、使わなければいけない場所に正しく適切な釘を使用する必要があるのです。しかし、悪徳業者は、安い釘や簡単なものを使用し手抜き工事を行います。

住宅の検査を行う際、数多く打ち込まれている釘をすべて確認することは難しく、目立たない場所などに不適切なものが使われる可能性があるのです。

この場合、適切な強度を保てないため、耐震性や耐風性(台風などの強い風に耐えられること)が低くなります。

2-4.外壁や床の下地の欠陥

外壁や床の下地には、構造用合板やパネルを使用します。このとき、適切な合板を使わなかったり、工程を省略したりする場合があるのです。これにより、壁が薄くなる欠陥住宅になってしまいます。

耐力壁(住宅の構造上重要な壁)の強度が低くなり、耐震性・耐風性が保てなくなります。また、音が伝わりやすくなったり、外気温の影響を受けやすくなったりするのです。

2-5.断熱材の省略による欠陥

通常であれば、住宅の壁には断熱材が張られているため、外気の影響を受けにくい構造になっています。

つまり、家は断熱材によって、夏場や冬場でも住宅の内部の温度が暑くなかったり寒くなかったりするのです。

ただし、悪徳業者の場合、断熱材の数を減らしたり、安くて断熱効果があまりないものを使用したりします。

寒い地域の場合、断熱材が適切なものではないと、真冬に家の中が温まらず、余計に暖房費用がかかってしまう場合があります。

最悪な場合、壁の中に湿気が入り込み、内部にカビが発生したり腐食してしまったりするケースがあるため、断熱材の手抜き工事には注意するようにしてください。

2-6.防水工事の欠陥

住宅の屋根や隙間には、防水性がなければいけません。雨が降ると簡単に雨漏りしてしまうからです。特に屋根は雨風の影響を受けやすいため、内部に防水シート(防水性のあるシート)を正しく張る必要があります。

しかしながら、悪徳業者の場合、手間暇を省くために適切な工程や防水処理を怠る可能性があります。その場合、屋根が雨漏りしてしまい内部が腐食してしまうのです。

以下の画像のように、雨漏りして腐敗すると内部の屋根材を交換しなければいけないため、余計な費用がかかってしまいます。

雨漏りして腐った屋根

せっかくの夢のマイホームが、このようにならないためにも細かい確認を行うようにしましょう。

3.鉄筋コンクリート構造(RC造)における欠陥住宅

デザイナーズ住宅コンクリート打ちっぱな

鉄筋コンクリート造の住宅の欠陥住宅を紹介します。デザイナーズ住宅などで、コンクリート打ちっぱなしの家を建設するケースはよく見られます。

コンクリート打ちっぱなしなどのRC造の家を検討している方は、これから紹介する項目に目を通しておきましょう。

3-1.鉄筋不足による欠陥住宅

鉄筋コンクリートは、コンクリートの中に鉄筋を入れて強度を保つものです。鉄筋がないと、コンクリートにひび割れが発生したり、耐久性が低下したりします。

鉄筋コンクリート

しかしながら、コンクリートは打設してしまえば、中に鉄筋が入っているのかどうか確認することは不可能です。

そこで、内部の詳細が分からなくなることを利用して、鉄筋を節約する手抜き工事が行われることがあります。具

体的な方法としては、鉄筋の量を減らしたり、補足したりしてコストを削減します。これにより、耐震性が低く、内部の鉄筋が錆びやすい欠陥住宅になるのです。

木造住宅に比べて、鉄筋コンクリート造の住宅は建設費用が高いため、信頼できる施工業者に住宅の建設を依頼するようにしてください。

3-2.コンクリートの強度不足による欠陥住宅

コンクリートとは水加減で強度が変化します。コンクリートは水を混ぜて液体状にして施工しますが、このときの水の量が多いと、強度が低下してしまうのです。

たとえば、夏場に施工する場合、コンクリートの作業をしやすくするために水っぽいものを使用するケースがあります。このとき、建築基準法に定められた範囲内の水の量ならば問題はありません。

しかし、水の量を極端に多く使用して、コンクリートが固まってしまうのを防いだり、施工しやすさを重視したりすると、本来必要な強度を保てない可能性があります。

この場合、耐震性が低くなり耐久性も低下します。これを防ぐためには、夏場に工事をしないように時期を変更してもらうようにすると良いでしょう。

4.欠陥住宅を防ぐ住宅メーカー選び

欠陥住宅は、どこの業者に依頼しても起こる可能性のある出来事です。これを防ぐためには、できるだけ信頼できる工務店に工事を依頼する必要があります。

そこで、信頼できる工務店の選び方を紹介します。

4-1.大手ハウスメーカーは仲介手数料を40%も取る

大手ハウスメーカーは、下請けと呼ばれる工務店に利益を抜いた費用で工事を丸投げ(契約している業者に指定した金額で工事を行ってもらうこと)します。つまり、仲介手数料を抜いた金額で下請けに工事を行ってもらいます。

下請けに工事を依頼すれば、確実に利益を確保したうえで工事を行えるからです。下請け業者は、自分たちで仕事を受注することができないため、大手に提示された金額で施工するしかありません。

また大手の場合、広告費や営業マンの人件費などの費用が必要になるため、その分施工費用が高くなります。

つまり、実際の建築に使われる材料や、人件費など以外の建設費用とは関係のないお金が必要になるのです。このとき、下請け業者に利益が出るかどうかのギリギリの金額で工事を依頼するケースもあります。

営業会社

たとえば、ハウスメーカーの場合、施工費用の30~40%仲介手数料を取ると、建物の値段が2,000万円の住宅の場合、以下のような仲介手数料が発生します。

2,000万円(お客様が払う金額) × 0.4(仲介手数料の割合) = 600万円(仲介手数料の金額)

そのため、下請け業者は仲介手数料を差し引いた金額、1,400万円で家を建設しなければいけません。以上までで説明したように、欠陥住宅の根本的な原因の多くが、コスト削減です。

つまり、下請け業者が利益ギリギリの値段で工事を依頼されたがために、仕方がなく手抜き工事を行って利益を確保しようとしてしまいます。その結果、欠陥住宅が建設されてしまうのです。

これを防ぐためには、大手ハウスメーカーに工事を依頼するのではなく、直接施工する工務店に工事を依頼するようにしてください。営業費用と仲介手数料が発生しない分、お客様としても、下請けで工事を行う業者としても、双方が得をします。

納得のいく一生に一度の注文住宅を建設するためには、欠陥住宅が起こらない仕組みで家を建てるようにしてください。

5.第三者に調査を依頼して欠陥住宅を防ぐ

住宅の建設を検討している場合、欠陥住宅ではないのか不安になるのではないでしょうか。それもそのはずです。前述で述べたように、欠陥住宅は、どこに依頼しても起こってしまう可能性があります。

よく欠陥住宅にならないか作業内容を確認するお客様もいらっしゃいますが、なかなか素人ではそれを判断することは難しいです。そこで、以下の住宅調査を第三者に依頼するようにしましょう。

10万円程度の調査費用がかかりますが、数千万円単位の買い物を安心して建設するためであれば、決して高い金額ではありません。

ただし、そのほかの住宅の調査を依頼する場合、第三者であることをあらかじめ確認するようにしてください。中には、不動産業者や建築業者関連のところがあるからです。

第三者であれば客観的に調査してくれるため、安心して依頼できます。

6.欠陥住宅の対処法

もし、欠陥住宅になってしまったのであれば、適切な処理を行いましょう。瑕疵(かし:欠陥)がどこにあるのかなどを専門家に調査してもらい、調査報告書を作成してもらいます。そして、それを施工業者に渡して、瑕疵補償請求を行うのです。

ただ、具体的にどのような手段を取ればいいのかわからないため、ここでわかりやすく解説します。

6-1.欠陥住宅の2つの種類

欠陥住宅には、2つの種類があります。大きく分けて、「法令違反の建築」「契約内容に違反した建築」の2つになります。このとき、契約内容違反の欠陥住宅を立証するのは困難です。

6-1-1.契約内容は立証が困難

法令違反の場合、法令を勝手に変更することは不可能になります。しかし、契約内容に関しては、施工業者とお客様との間で行われるため、言った言わないの問題になり、立証するのが困難です。

この場合、さらなる問題が起こる可能性があるため、必ず契約書面などは残しておくことをお勧めします。

6-2.瑕疵担保責任について

瑕疵担保責任とは、住宅やマンションの保証のことです。問題があった場合は、契約書に書かれている内容の「瑕疵担保」の項目を確認するようにしてください。このとき、瑕疵担保責任がどのくらいの期間なのかなどの内容を気にするようにしましょう。

一般的に、1~2年程度のところが多いです。この期間内であれば、補償をしてくれます。手遅れにならないために、早く欠陥だと気づいたのであれば、早急に依頼するようにしてください。

多くの方が、保証の期間が過ぎてしまってから欠陥だと気づきます。欠陥は見えない部分で行われているため、素人目線では早い時期で発見することは難しいです。

したがって、住宅を建設してから1年目などは、第三者の専門家に点検を依頼するのがお勧めします。

素人では発見できないような、隠れた欠陥を発見してくれるからです。

6-3.建売住宅の瑕疵保険の場合

建売住宅の場合、不動産業者が管理をしています。もし、住んでみて瑕疵があった場合、不動産業者に瑕疵保証請求を行うことになります。

ただし、なかなかすぐに瑕疵を認めてくれないケースがあります。その場合、第三者の専門家などに依頼して、欠陥部分を写真に収め、調査報告書を作成してもらいましょう。そして、それを利用して「宅地建物取引業保証協会」に申し立てを行ってください。

保証協会が、不動産業者に代わって保障費用などを代わりに支払ってくれるはずです。

ただし、詳細な情報や申し込みの場所については、都道府県ごと変わってきます。そのため、宅地建物取引業保証協会のホームページで詳しい内容をあらかじめ確認するようにしてください。

6-4.マンションで欠陥あった場合

マンション購入で瑕疵が見つかった場合、2年以内であれば、売主負担で修繕しなければいけないという法律があります。期間内でクロス(壁紙)が剥がれたり、ドアの開きが悪かったりなどの不具合であれば、無償で保証してもらうことが可能です。

ただ、引き渡しから補償期間内の2年を過ぎてしまった場合、売主に保証をしてもらうことは難しくなります。

そのため、欠陥に気づいたら早めに行動するようにしてください。

ただし、2年が過ぎてしまったとしても、構造上重要な部分や雨漏りなどがあった場合は、10年以内であれば、売主の負担で保証しなければいけない法律があります。(2000年4 月1日以降に契約した物件に限る)

したがって、構造上重要な部分である、基礎や壁、床、屋根などに関しては、補修してくれる可能性があるので、売主に要求するようにしてください。

しかしながら、素人ではなかなかこのような手続きを行うことは難しいです。

そこで、「建築Gメンの会(欠陥住宅・欠陥建築で悩む人を救い、第三者検査の技術向上を目指すNPO)」などの第三者機関が無料で相談に乗ってくれるため、これらのサービスを利用するようにしてください。

まとめ

欠陥住宅は絶対にあってはならない問題です。しかし、実際は欠陥住宅が後を絶ちません。建築業界は材料費を削ったり工程を省略したり、いくらでも手抜き工事を行えるからです。

ただ、多くの方が「自分は大丈夫」だと思い、このようなリスクを軽視しがちです。

実際に欠陥住宅の被害にあってしまった人たちも、そうは思っていなかったのではないでしょうか。

欠陥住宅のトラブルに合ってしまえば、家族の幸せさえも奪ってしまいます。それを防ぐためには、あなた自身が欠陥住宅にならないよう努力しなければいけません。

信頼できる工務店に工事を依頼して、一生に一度の夢のマイホームを、納得のいくものにしましょう。

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