セキスイハイム

【セキスイハイムの平屋】40坪を活かすための注意点と工夫

出典:セキスイハイム

住生活基本法による国が推奨している標準家族(夫婦+子供2人)の床面積は、郊外や都市部以外の地域で125㎡(37.8坪)となっています。

その推奨床面積よりも広い40坪は、標準的な家族と間取りであれば、ほとんどの要望を叶えられる広さともいえるでしょう。

ですが、注意しないと単調で散漫なプランになったり、動線が長くなりすぎたりします。特に、水平に広がる平屋では、それらの欠点が出やすくなります。

本記事では、セキスイハイムの情報をまじえながら、平屋40坪を活かすための注意点、そして工夫などを紹介していきます。

40坪の費用相場

セキスイハイムに限りませんが、住宅メーカーが発表する商品の本体価格は、延床面積40坪前後で設定されています。これは、先の標準家族の推奨床面積や、統計による戸建注文住宅の平均延床面積(2019年度平均=125.8㎡=38.05坪)を考慮したものでしょう。

ただし、平屋の場合は少し規模が小さくなって、33坪前後となっています。いずれにしても、住宅メーカーが最多ユーザー層や規模を想定した価格設定で、それより小さい場合の坪単価は高くなり、大きくなれば安くなるのが一般的です。

出典:セキスイハイム パルフェbj Stay & Work

参考に、セキスイハイムの平屋シリーズの中から、最近のものを紹介すると、2021年4月発表の「 パルフェbj Stay & Work 」は、設定プラン床面積32.9坪で、坪単価が88万円となっています。価格には、太陽光発電(9.76kW)、蓄電池(12kW)、HEMS,快適エアリーを含んでいます。

また、2019年7月発表の「 新そだての家 」では坪単価83万円となっています。設定プランは床面積33.82坪で、太陽光発電(6.6kW)、蓄電池(8kW)、HEMS、快適エアリーが含まれています。

以上をみても、平屋40坪はメーカーの想定よりも大きい面積で、価格は上記よりも少しは安くなるでしょう。それでも、40坪の大きさでは、本体総額で3,000〜3,500万円にはなりますね。

なお、HEMSとは、ホーム・エネルギー・マネジメントシステムのことで、エネルギーを管理する装置です。また、快適エアリーとは、第一種換気システムにエアコンを組合せたセキスイハイムのオリジナル商品です。

平屋40坪の注意点と解決方法

一般的に、延床面積40坪の住宅規模では、2階建てがほとんどです。それをあえて平屋で建てるには、いくつかの注意点とそれを解決する工夫が必要になります。

長い廊下・通路を開放的にする

出典:SUUMO

水平に広がる平屋で床面積や部屋数が増えれば、どうしても水平移動距離が増え、廊下や通路が長くなってしまうことがあります。

そのように長くなった廊下や通路も、見通しがよく開放的にできれば、快適な住空間の一部として、取り込むことができます。

写真の中庭に面した廊下は奥まで見通しがよく、建物の大きさを感じさせ、中庭をはさんで見える部屋の気配も感じることができます。このようなL字型やコの字型のレイアウトは有効な方法ですね。

ニッチ棚や坪庭の利用

出典:ハウスナリー

また、長い廊下や通路にニッチ棚や坪庭などの工夫をくわえると、視覚的な変化を与えることができ、間接照明などを併用すると、より魅力的な空間を演出することができます。

平屋の良さである家族の気配を感じさせる間取と動線

出典:セキスイハイム

床面積が40坪にもなると、4LDKや5LDKも可能です。しかし、部屋数が増えると、平屋の良さの一つである、家のどこにいても家族の気配を感じることが希薄になる可能性があります。

解決策の一つとして、LDKのどこにいても、家族の気配を感じる、あるいは子どもたちを見守ることができる間取りとすることです。

そのためにはLDKを居心地の良い広さと空間とすることが大事ですね。とくに、家族がくつろげる広さが大事です。

単調な水平空間に変化を与える工夫

出典:セキスイハイム グランツーユー

横につながる水平空間だけでは、単調になってしまう可能性があります。そんな時には、上にも視線を誘導するような吹抜けや勾配天井などが有効です。

セキスイハイムの平屋シリーズでは、空間に変化を与える勾配屋根を利用した吹抜けやボウウィンドウを利用したプランが提案されています。

平屋40坪に必要な敷地面積

平屋で注意する点としてよく挙げられるのが、建ぺい率(建築面積/敷地面積)の問題があります。

建ぺい率とは、都市計画法・建築基準法でさだめられている敷地面積に対する建築面積の割合で、建築面積とは建物の地上への水平投影面積のことです。

建ぺい率は地域によって、30〜80%の間で決められています。緩和規定などの詳細は省略しますが、一般的には60%が多くなっており、周囲の住環境が良い場所ほど割合が小さく、商業地域などで最大の80%となっています。

平屋の場合、建築面積は床面積にポーチなどの水平面積を加えたものになりますが、仮に建築面積を40坪として許容建ぺい率を60%とすると、67坪(220㎡)ほどの敷地が必要となります。

平屋40坪のプラン例

冒頭で述べたように、平屋の最多ユーザー層は33坪前後ですから、参考となる平屋40坪プランは多くはありません。そこで、広い平屋を建てる上で参考となる工夫などを紹介しましょう。

ボウウィンドウのある3LDK

出典:セキスイハイム・グランツーユー/床面積:129.9㎡(39.3坪)赤枠部分:小屋裏収納

ほぼ平屋40坪となる間取り例です。主寝室、LDKともに十分な広さで、いずれにもボウウィンドウがあり、空間に変化を与えています。ボウウィンドウに囲まれた陽だまりで過ごす快適な時間が想像できますね。

広いポーチには、小さなテーブルや椅子をおいたり、プランターで飾ることもでき、オーナーのライフスタイルを表現することができます。

インナーガレージのある平屋

積水ハウス/床面積:118.25㎡(35.8坪)

インナーガレージのスペースは、1台なら3m×5.5m、2台なら5.5m×5.5mほどが必要ですから、写真のインナーガレージに必要な面積は、30.25㎡(9.15坪)前後となります。

インナーガレージは、建築面積に算入されますから、仮に平屋床面積を建築面積とみなすと、残り31坪ほどを居住部分に振り分けることができます。これなら、3LDKも十分に計画できますね。

中庭のある3LDK

アサヒグローバルホーム/床面積:87.76㎡(26.54坪)

小さめの3LDKですが、よくまとめられているコの字型の間取りと中庭の例として紹介します。中庭を挟んで窓越しに家族の気配が感じられる間取りです。

床面積を10〜20%ほど増やして、LDKをもっと広く、そして収納スペースを増やせれば、パーフェクトではないでしょうか。

気配りされた個性的な2LDKプラン

ダイワハウス/床面積:109.82㎡(33.22坪)

2LDKで33.22坪ですから、全体的にゆったり感があります。このプランで紹介したいのは、玄関まわりとトイレのレイアウト、そしてキッチンから洗面・洗濯、そして主寝室へと続く動線です。

玄関ホール側のトイレは、来客者用あるいは和室側からの利用を考慮したものでしょう。来客者に対しては、気を使わせない配慮があります。また、和室利用者が高齢であった場合は、短い動線を意識したとも考えられます。いずれにしても、きめ細かい気配りのある、そして汎用性のある間取りだと思います。

キッチンからサニタリーエリアを経由して寝室に至る動線とLDKとの回遊動線は、見事です。さらに、エントランスからクロークと和室への動線も、日常的な実行動を想定したもので、その他にもテラスとデッキ、勝手口、そして余分な建具をつけていない事などの色々な工夫がみられます。

冒頭で述べたように、平屋40坪は要望する間取りのほとんどを叶えることができる広さです。その際に、単に部屋を並べるだけでなく、適度に変化を与えながら、きめ細かい配慮を加えることを勧めます。そのためには、間取り上でシミュレーションすることが大事ですね。

高齢者同居が可能な4LDK

ミサワホーム/床面積:125.04㎡(37.82坪)

床面積37.82坪ですが、ウッドデッキ部分とポーチを加えると、建築面積はほぼ40坪ほどになるでしょう。十分な広さのLDKと独立した和室が特徴です。

和室側にもトイレがあることから、和室を来客用あるいは高齢者用とすることができます。

小屋裏2階建て 3LDK

三井ホーム WEST WOOD(小屋裏2階建て)/床面積:132.43㎡(40.06坪)

小屋裏2階ですが、外観上は平屋に見えることから、参考として紹介しておきます。LDKの吹き抜けからは、2階の子供室の動きや気配を感じ取れることができます。

セキスイハイムの平屋シリーズの中にも、平屋の外観でありながらスキップフロア、あるいは2階にも住居スペースがあるパルフェbjタイプがあります。

まとめ

セキスイハイム パルフェbj そだての家

平屋には、バリアフリーを基本に、どこにいても家族の気配を感じる、あるいは見守れるなどの良さがあり、セキスイハイムにはそれらをコンセプトにした商品があります。

本記事のテーマである平屋40坪は、4LDKや5LDKも可能な広さですが、床面積や部屋数が増えてくると、単調で散漫な間取りになったり、動線が長くなったりすることがあります。

平屋40坪の恵まれた条件を活かすためには、単に必要な部屋を並べるだけでなく、各部屋の広さのバランスや動線にも配慮しなければなりません。さらに、書斎やウォークインクローゼット、そしてインナーガレージやホビールームなどのライフスタイルを豊かにするオーナー独自の空間も必要でしょう。

本記事では、そんな注意点と工夫をセキスイハイムを中心に、競合メーカーも参考にしながら紹介しました。参考になれば幸いです。

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