ベランダ・バルコニーをリフォームする場合の費用」「ポイント」などの相談を多く受けます
ベランダ・バルコニーのリフォームといっても、雨漏りを防ぐ防水工事から増設まで幅広くあるため、それぞれ価格や施工の注意点は異なるためわかりづらいからです。
それを知らずにリフォームを行ってしまうと、納得のいくものならなかったり後悔してしまったりします。せっかく行うリフォームだからこそ、成功させたいものではないでしょうか。
そこで今回は、ベランダ・バルコニーのリフォームで失敗しないための5つのコツをご紹介します。ここでお伝えする内容をもとに、リフォームを成功させましょう。
1.ベランダ・バルコニーリフォームの必要性
なぜ、ベランダ・バルコニーをリフォームする必要があるのでしょうか。その理由は、大きく分けて2つあります。
- 定期的なメンテナンス
- 機能性や住みやすさをよくするため
このような理由があります。それでは、具体的にどのようなものなのか順番に解説します。
1-1.定期的なメンテナンス
ベランダ・バルコニーは、建物の外部にあるため、雨風の影響を受けやすいです。そのため、年数が経過すると劣化してしまいます。外壁や屋根が劣化するように、ベランダも経年劣化するのです。
つまり、定期的にメンテナンスを行わなければ防水性がなくなり、雨漏りしたり腐敗したりします。ベランダの床の防水性が無くなり、雨水が内部に侵入したことで腐敗し、床が抜けてしまうケースがあります。
ベランダは2階部分に設置したある場合がほとんどのため、床が抜けてしまうと大変危険です。このようなことを防ぐために、メンテナンスを行う必要があります。
1-2.機能性や住みやすさをよくするため
ベランダのリフォームは、機能性や住みやすさをよくするために行います。
たとえば、増築をしたり屋根を付けたりすることによって生活が快適になるのです。ベランダが広くなれば、そのスペースを有効活用できるのではないでしょうか。
また、屋根を付ければ雨の日でも洗濯物を干すことが可能です。
大規模なリフォームでなくても、床をウッドデッキ風に変えるような簡単なものであれば、DIY(ディーアイワイ:日曜大工)で行えます。少しだけでも機能性が向上すれば、住みやすさや快適性が増すものです。
生活を豊かにするために、ベランダ・バルコニーのリフォームを積極的に行いましょう。
2.ベランダリフォームの費用や価格別事例
これからベランダのリフォームを行おうと検討している方の相談内容は「費用」「値段」がほとんどです。予定しているリフォームの内容が、どのくらいの値段になるのか悩む方は多いのではないでしょうか。
ただ、リフォームの値段は「定価」がないため、一概に価格をお伝えすることはできません。工事の内容や都道府県ごとにも相場は異なるからです。
しかし、数十万円単位になるため、どうしても費用は気になるものです。
そこで、ベランダのリフォームの費用や価格別の事例を紹介します。ここでお伝えする内容や価格を参考にして、これからあなたが行うリフォームの目安にするようにしてください。
2-1.ベランダリフォームの費用や相場
ベランダのリフォームの価格帯は、防水工事などのメンテナンスの場合、50万円未満で行えるケースがほとんどになります。
一方、増築などの大規模なリフォームになると費用は100万円を超えるケースが見られます。そのため、規模によって値段がことなることを覚えておきましょう。
2-2.50万円未満のベランダ・バルコニーリフォーム
ベランダのリフォームのほとんどが50万円未満で行うことが可能です。
たとえば、雨漏りを防ぐための防水であったり、屋根を設置したりするリフォームになります。そのほかにも、手すりの塗装などもこの価格帯で行うことができます。
2-2-1.雨漏りを防ぐリフォーム:15万円
出典:三井化学産資株式会社
ベランダの床は雨に濡れる箇所になるため、メンテナンスを行う必要があるのです。築年数が経過すると防水性がなくなってくるからです。
このとき、防水リフォームの種類は「FRP防水」「ウレタン防水」「シート防水」に分けられます。
FRP防水が平米単価(1㎡あたりの値段)5000~7000円になり、ウレタン防水が5000~6000円になります。そして、シート防水が4000~5000円になります。
シート防水の値段は比較的安いですが、シートを貼り付けるため、施工できるベランダに限りがあります。あなたの家のベランダに適した方法でリフォームを行うようにしてください。
2-2-2.屋根を設置するリフォーム:15万円
出典:エクスショップ
ベランダに屋根を設置するリフォームの費用は、15万円程度かかります。
ただし、メーカーやベランダの広さによって値段は異なるため、注意してください。また、このときなるべくアール形状のR型のものを選びましょう。
アール形状とは、屋根の先が折れ曲がっているものになります。これであれば、斜めからの雨が降っても中が濡れにくいです。少しぐらいの雨であれば、洗濯物を干すことも可能です。
また、洗濯物をかけている際、雨が降ってしまうこともあるのではないでしょうか。そのような場合でも、屋根があれば安心できます。「急な雨で洗濯物が濡れてしまった」ということを防げるため、主婦の方におすすめです。
2-2-3.ウッドデッキを敷き詰めるリフォーム:30万円
出典:リーベ
ベランダの床にウッドデッキを敷き詰めるリフォーム費用は、30万円程度かかります。天然の木を使うことにより、温もりある空間を再現できるのです。
ウッドデッキにすれば、リビングからそのままベランダに出ることができます。子供たちを遊ばせたり、椅子やテーブルを置いたりすれば、まるでリビングのようにベランダを活用できるのではないでしょうか。
ただ、本物の木を使うと費用は高くなりますが、人工樹脂のタイルのものを使用すれば、手軽に床をリフォームすることができます。天然の木の場合、定期的に塗装などのメンテナンスが必要です。
一方、人工樹脂のものであれば、メンテナンスがいりません。あまり手間をかけたくないのであれば、樹脂のウッドデッキにするのもおすすめです。
ただし、マンションの場合規約がある可能性があるため、リフォームする前に必ず確認しておきましょう。
2-3.50~100万円のベランダ・バルコニーリフォーム
ベランダやバルコニーを設置したり、増設したりするリフォームを行う場合、50~100万円の費用が必要になります。それでは、具体的な事例をご紹介します。
2-3-1.後付けバルコニーの設置:60万円
出典:笹川住設
柱付きの後付けのバルコニーを設置する場合、60万円ほどの費用がかかります。
2階部分の窓があるところにバルコニーを設置することで、洗濯物を干したり、部屋の一部として使用したりすることができます。バルコニーに椅子やテーブルを並べれば、そこでお茶をすることも可能です。
夏場のお風呂上りに、バルコニーでお酒を飲むのも良いでしょう。
バルコニーを増やすことで、まるで部屋が1つ増える感覚になるのではないでしょうか。リフォームを行えば、今よりも生活がとても快適になるのです。
積極的にリフォームを行い、今よりも楽しく暮らせるようにしましょう。
2-4.100万円以上のベランダ・バルコニーリフォーム
大規模なベランダ・バルコニーのリフォームの場合、100万円以上の費用がかかります。それでは、100万円~150万円の費用がかかるベランダのリフォームの事例を紹介します。
2-4-1.サンルームを設置するリフォーム:100万円
出典:LIXIL・サニージュ
サンルームを設置するリフォームを行う場合、100万円程度の費用がかかります。
ただし、規模やグレードなどにもよって値段は変わるため、あくまでも目安程度に捉えるようにしてください。
サンルームにすれば、天気に関係なく洗濯物を干すことができます。
また、花粉や光化学スモッグ(有害物質)などの心配もいりません。夏場にはエアコンをかけることもできるため、涼しい空間を演出できます。サンルームにリフォームして、快適にベランダを活用しましょう。
2-4-2.ウッドバルコニーのリフォーム:200万円
出典:アーキテックスハウジング
ウッドデッキを増設するリフォームの場合、費用は200万円程度かかります。
ただ、何度もお伝えするように費用は工事の規模などにもよって変わるため、必ずしもこの値段になるわけではないことを覚えておきましょう。
このようなウッドデッキバルコニーを増設すれば、スペースを有効活用できるため広々と生活することができます。洗濯物を干すことはもちろんのこと、椅子やテーブルを並べてちょっとした癒しの空間になるのではないでしょうか。
ただし、ウッドデッキバルコニーをリフォームする際は、材質に注意するようにしてください。
安い材料にするとメンテナンスが大変になったり、長持ちしなかったりするからです。木材は雨風に当たると劣化します。せっかく増設するのであれば、いい材料を使うようにしてください。
3.ベランダ・バルコニーリフォームのポイント
ベランダ・バルコニーをリフォームしようと考えたとき、いくつかのポイントに注意しなければいけません。
一時的な感情でリフォームを行うと、後々後悔することになりかねません。
一生に何度もない買い物だからこそ、失敗したくないものです。そこで以下ではベランダ・バルコニーのリフォームのポイントをお伝えしていきます。
3-1.ベランダ・バルコニー増築の注意点
ベランダ・バルコニーのリフォームの中で、「増築させたい」と思う方は多くみられます。ベランダやバルコニーを設置すれば、スペースが広くなり快適に生活できます。
ただし、増築には以下のような注意点があるのです。
- 確認申請が必要になる
- 建ぺい率・容積率の問題
- 近隣の日射を妨げないか
増築や設置を行う際は、このポイントに注意するようにしてください。それでは、順番に解説していきます。
3-1-1.確認申請が必要になる
ベランダを設置や増設を行う際、確認申請が必要になるケースがあります。確認申請とは、その建物をリフォームしても安全かどうか許可を取るもののことです。
一般的に、施工業者が申請を行ってくれますが、場合によっては施工できない可能性があります。また、手間暇がかかるため、その分高くなってしまうことを覚えておきましょう。
3-1-2.建ぺい率・容積率の問題
土地には、その敷地内で建てることができる家の大きさが決まっています。
そのため、現状の家が建ぺい率(敷地面積に対する建築面積の割合)・容積率(敷地面積に対する延床面積の割合)の範囲内ぎりぎりの場合、新にベランダやバルコニーを増設することはできません。
もし、これからベランダやバルコニーを設置・増設したいというのであれば、あらかじめ確認するようにしましょう。
3-1-3.近隣の日射を妨げないか
ベランダやバルコニーを設置したことによって、近隣の住宅への日射を妨げないか確認しましょう。後々トラブルになる可能性もあるため、問題を起こさないように近隣への配慮を怠らないようにしてください。
たとえば、あなたの隣の家が邪魔をして、あなたの家の日照時間が減ってしまったらどう感じるでしょうか。
「洗濯物がなかなか乾かない」「庭にコケや藻が生えるようになった」というのであれば、とても不快に感じるはずです。
あなただけが良ければいいというわけではないため、必ず近隣の家に日射を妨げないかを今一度確認しましょう。
3-2.風通しや日当たりに注意
ベランダやバルコニーをリフォームする場合、風通しや日当たりに注意するようにしてください。
風通しが悪くなり、部屋に風が入ってこないケースや、1階部分の日当たりが悪くなるケースがあるからです。便利になると思ってリフォームしたのにもかかわらず、風通しや日当たりが悪くなったのでは元も子もありません。
その場合、ベランダやバルコニーのフェンスを風通しの良いものにしましょう。
また、床をスリットのものにすると光が1階まで指すため、日当たりが良くなります。
ベランダ・バルコニーをリフォームする際は、デザインばかりではなく、機能性や住みやすさを考えるようにプランニングしましょう。
3-3.目隠しになるかどうか
ベランダ・バルコニーが、目隠しになるのかどうかに気を配るようにしてください。リビングに面しているケースが多いため、部屋の内部が外から丸見えになる可能性があります。
そこで、プライバシーを保護できるものを選ぶようにしましょう。たとえば、ルーバー構造設計の商品がおすすめです。以下がそのイメージ図になります。
風や日差しを効率よく通しながら、外部から見えない設計になるため、プライバシーを保護することができます。人目を気にせず暮らせる工夫をしましょう。
3-4.床を滑りにくい素材にする
ベランダ・バルコニーの床は滑りにくい素材にすると、小さいお子さんがいる家庭は安心です。つい目を離した瞬間に、走りまわったり遊び回ったりしてしまうものです。
このとき、床材が滑りやすいものだと心配になってしまいます。そのため、事前に施工業者に床材のすべりやすさや安全性などを確かめると安心です。
4.誰でもできる!おしゃれなベランダDIYリフォーム事例
おしゃれにベランダ・バルコニー手軽にリフォームしたいという方は多く見られます。そこで、おしゃれなDIYのリフォーム事例をまとめました。
おしゃれなベランダやバルコニーを参考にしてあなただけの特別な空間を作りましょう。
4-1.まるでリゾート気分なベランダ
出典:IKEA
家具を工夫することで、リゾート風にアレンジすることができます。外で夜食事をしたり、お酒を飲んだりできるため、リゾート気分を味わえるのではないでしょうか。
ちょっと工夫であなた好みの仕様にできるので、あなただけのベランダにしてみましょう。
4-2.おしゃれなヨーロッパ風DIY
出典:フレンチ&ナチュラルstyle
白ベースにベランダをリフォームすれば、おしゃれなヨーロッパ風に大変身します。ウッドデッキやテーブル、椅子などを白色に塗装するだけなので、手軽にDIYできるリフォームです。
4-3.和風のおしゃれなベランダ
出典:Nasa Home
ベランダに石を引き詰めることで和風な空間に生まれ変わります。石はホームセンターなどで売っているため、あなた好みに敷き詰めてみましょう。
あなただけのオリジナルのベランダが完成します。
まとめ
ベランダ・バルコニーをリフォームすることで快適に生活することができます。増設すればスペースを有効活用できるため、リビングを広く使えるのではないでしょうか。
ただし、ベランダ・バルコニーをリフォームする際はいくつかポイントがあります。ここでお伝えした内容を踏まえた上で行うようにしてください。
そして、ベランダ・バルコニーはプライベートな空間です。そのため、あなた好みに家具などでアレンジしてみてもおしゃれになるのではないでしょうか。
リフォームは、300万円以上を超える高価な買い物です。できれば値段を安くしたいものです。
実は、値段の高いリフォームですが、誰でも必ず安くできる方法があるってご存知ですか?
同じ内容のリフォームなら安くておしゃれなほうがいいですよね。