玄関は住まいの顔です。訪問者が最初に訪れる場所であり、目にするところになります。家の印象をガラッと変えたいという理由から、「玄関のドアをリフォームしたい」という相談は多く見受けられます。
ただし、玄関のドアには種類や特徴があります。また、いくらぐらいの費用がかかるのかも気になるのではないでしょうか。
これらを知らずにリフォームを行うと、家の第一印象を決める玄関がイメージと合わず、納得できなかったり思い通りにならなかったりしてしまうのです。
そこで本記事では、玄関のドアリフォームの費用や特徴など、これから改修工事を行いたい方に必要な情報をすべてお伝えしていきます。
1.玄関ドアのリフォームの魅力
先ほど述べたように、玄関は家の顔になるため、新しくリフォームすると印象がガラッと変わります。また、玄関をリフォームする魅力は、それ以外にもあります。では、具体的にどのような魅力があるのでしょうか。
1-1.おしゃれな玄関になる
玄関をリフォームすれば、あなたの家の印象をおしゃれにガラッと変えられます。
ご近所さんに褒められたり、来客時に好印象になったりすることが想像できます。家を褒められるととても気分が良いのではないでしょうか。せっかくドアをリフォームするのであれば、おしゃれで周りの人に自慢できるようなものにしましょう。
1-2.スマートキーで楽にカギを開けられる
出典:YKKAP
家の玄関のカギを開ける際、カバンの中からわざわざカギを取り出差なくてはなりません。手に荷物を持っていた場合、わずらわしさを感じたことはないでしょうか。
このとき、家の鍵も車のキーのような、端末を持っていればボタンをタッチするだけで開けられるものにすると楽になります。
夜遅く帰宅する場合、玄関の明かりがついていないとカバンの中のカギを探すのは大変です。しかし、このような場合であっても、エントリーシステム(ドアのカギを簡単に明けられるもの)にすると、ドアの開け閉めがとても楽になります。
これから玄関ドアのリフォームを行うのであれば、このような簡単に開けられるカギにしてみてはいかがでしょうか。
1-3.防犯性が高くなる
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玄関のドアのリフォームを行う際、防犯性についてのご相談を多く受けます。玄関の防犯性は、家族の安心にもつながるため、気にする方が多く見受けられるからです。
このとき、最新式の防犯性の高い鍵にすると安心できるのではないでしょうか。泥棒に入られる心配がなくなり、安心して暮らすことができます。
また、自動でカギがかかるタイプのドアもあります。カギをかけることは習慣化していて無意識のうちに閉めることが多いのではないでしょうか。そのため、外出先で施錠したか心配になることはよくあります。
しかし、自動でカギがかかるタイプにすると、施錠し忘れを心配する必要がありません。玄関のドアをリフォームする際は、防犯性の高いものを選んで安心できるようにしましょう。
1-4.風通しをよくできる
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玄関のドアを風が通るものにすると、換気が行えます。玄関を開けても良いですが、防犯面や中が見えてしまうことからおすすめできません。そこで、ドアに風を通す穴が開いているものにすると良いでしょう。
この穴は、開け閉めが可能です。そのため、必要に応じて風を取り込むことができます。風を取り込みたい場合に開ければ、家中の空気を入れ替えることができるのです。
玄関は日が当たらない方向にある場合、じめじめしてしまいます。その場合でも風通しが良くなれば、玄関がどんよりしません。
また、夏場などはエアコンではなく、できるだけ自然の風を取り入れたいものです。電気代を節約できる上に、爽快感のある風で蒸し暑い夏を涼めます。風通しの良い玄関のドアにリフォームして、自然の風をたくさん取り入れましょう。
1-5.断熱性をアップさせる
玄関は家への入口になるため、外気の影響を受けやすい場所です。夏場に暑かったり、冬場に寒かったりするのではないでしょうか。そこで、断熱性の高い玄関にリフォームすると、暑さや寒さを軽減できます。
たとえば、冷暖房している場合でも、外から帰った場合涼しかったり、暖かかったりします。玄関で空気が完全にシャットダウンされるためです。
また、内部の冷暖房の空気が外に逃げにくくなります。そのため、エアコン代や暖房代を節約できます。玄関ドアを検討しているのであれば、断熱性の高い玄関にして快適に出入りできるようにしましょう。
1-6.明るい玄関でリフレッシュ
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玄関が北向きであったり、窓がなかったりした場合、太陽の光が入りにくいです。日当たりが良くないため、昼間でも暗くなりがちです。お昼でも電気をつける方もいるのではないでしょうか。日中にわざわざ明かりをつけるのはもったいないです。
そこで、明るい外の光が差し込むような玄関にしましょう。昼間でも明るい玄関になり、雰囲気がガラッと変わります。
せっかく日中外が明るいのであれば、その光を取り入れて雰囲気の良い玄関にしてはいかがでしょうか。
2.玄関ドアリフォームの費用や価格
玄関のドアをリフォームしたい方の相談の中で、費用や価格の質問は多く寄せられます。リフォームは数十万円単位になるため、価格や費用は気になるものです。
そこで、玄関ドアのリフォームの費用や価格を紹介します。以下で紹介する内容を参考にして、おおよその目安を把握しましょう。
2-1.玄関ドアのリフォームの中心価格:40~50万円
玄関ドアのリフォームの価格で多く見られるのが、40~50万円の価格帯です。玄関のドアを交換する方は、このくらいの値段がかかることを覚えておきましょう。
ただし、工事の内容やグレードによっても異なるため、必ずこの価格になるわけではありません。あくまでも目安と捉えてください。
また、玄関のリフォームの中でも、収納を増やしたり、棚を設置したりする内装の工事であれば、ドアの施工費用に10万円程度の価格を上乗せさせた金額が目安になります。
玄関のドアと内装をリフォームしたい方は、10万円程度価格が高くなることを覚えておきましょう。
2-2.玄関ドアリフォームの価格別の事例
前述の通り、玄関ドアのリフォームに多く見られる価格帯は、40~50万円です。その中でも、玄関に網戸を設置する簡単なリフォームは、10万円程度で行えます。
一方、玄関のドアを交換するリフォームの場合、40~50万円の費用が必要になります。
このように、行う工事の内容によって費用が異なるため、以下ではよく行われる事例と価格を紹介します。ここでお伝えする内容を参考にして、あなたが行う予定の工事の目安にしましょう。
2-2-1.網戸を設置するリフォーム:10万円
出典:YKKAP
玄関の風通しを良くするために、網戸を設置するリフォームは、10万円程度が目安です。玄関を開けると開放的になる上に、風の通りがよくなります。玄関を開けて風を取り込むと、家全体が涼しくなり、快適ではないでしょうか。
網戸があれば、夏場の虫が多い季節であったとしても、家の中に蚊などが入ってくることを防げます。
また、玄関を開けて涼しい風が入れば、エアコン代を節約できます。そのため、網戸を設置するリフォームを行うと、長い目を見れば経済的でお得なのです。
網戸のリフォームを行い、自然の風を家の中に取り込みましょう。
2-2-2.カバー工法の玄関ドア交換リフォーム:30万円
出典:激安玄関リフォーム
カバー工法(元々あるドアを撤去せずに、新しい玄関ドアをその上から設置する方法)によって玄関をリフォームする場合、施工費用が10万円程度かかります。そして、これに加えて玄関ドアの値段が加わります。
つまり、以下のような計算式になります。
10万円(施工費用) + 30万円(玄関のドアの値段) = 40万円(施工費用)
ただ、機能性の高いものを選ぶと値段が高くなるケースがあるため、予算とのバランスを考えてドアを選ぶようにしてください。
また、カバー工法は、既存のドアを撤去する必要がないので、費用を抑えることが可能です。工期も短く、ほとんどの場合1日で終わります。
カバー工法を行えば、玄関のリフォーム 費用を抑えつつ、手軽に行えるのです。これから玄関ドアのリフォームを検討しているのであれば、カバー工法を検討してみてはいかがでしょうか。
2-2-3.玄関ドアリフォームと内装の工事:50万円
玄関のドアを交換するリフォームに加え、内装に収納スペースを増やす工事の場合、50万円程度の費用がかかります。
カバー工法によるドア交換40万円に加えて、収納の棚を設置する費用が10万円かかるためです。
家族が増えると、靴の収納スペースに困るものではないでしょうか。その場合、玄関のドアをリフォームするついでに、下駄箱を設けましょう。同時に行ってしまったほうが1度の工事で済んでしまうため、手間暇がかかりません。
玄関のリフォームを成功させて、家の雰囲気を一新させましょう。
2-3.玄関ドアリフォームの価格が高額になる原因
玄関ドアをリフォームする際は種類や方法によって、値段が高額にるケースがあります。せっかくリフォームするのであれば、できるだけ値段を抑えたいものです。そこで、値段が高くなってしまう原因をお伝えします。
ここでお伝えするポイントを参考にして、お得に玄関ドアのリフォームを行いましょう。
2-3-1.カバー工法が行えない
カバー工法が行えない場合、ドアを解体して新にドア枠を設置する必要があるため、値段が高くなる可能性があります。カバー工法が行えないと、どうしても値段が高くなってしまいます。
費用をできるだけ抑えたいのであれば、カバー工法が行えるプランでリフォームすると良いでしょう。
2-3-2.玄関ドアの種類を変える
ドアの種類を変えると値段が高くなります。開き戸を引き戸に変えたりする場合、ドアの構造が変わってくるからです。ドアの構造を変えるリフォームは、大規模な工事になります。
そのため、玄関のドアの種類を変える場合は、工事費用が高くなりやすいのです。
開き戸を引き戸に変えるリフォームを行う場合は、値段が高くなることを覚えておきましょう。
3.玄関ドアリフォームの種類と基礎知識
玄関のドアには大きく分けて「開き戸」と「引き戸」の2種類あります。また、その中でもさらにいくつかの種類に分けられます。これからリフォームするのであれば、どのような種類があるのかを把握しておきましょう。
これを知っておくとリフォームのプランを考えたり、費用を抑えたりしやすくなります。ドアの種類を覚えて、リフォームを成功させましょう。
3-1.開き戸の種類と特徴
開き戸は、洋風住宅に多いドアになります。また、引き戸に比べて断熱性が高いことが特徴です。そのため、寒い地域などは部屋の中の暖かい空気を逃がさないように、開き戸にしてはいかがでしょうか。そして、種類は以下の4つがあります。
- 片開きドア
- 親子ドア
- 袖付き開き戸
- 両開きドア
同じ開き戸でも特徴が異なるため、順番にお伝えしていきます。
3-1-1.方開きドア
1枚のドアで開くタイプの玄関になります。形状もシンプルで使いやすいため、数ある玄関のドアの中でこの形が最も使われています。種類も豊富にあるので、あなた好みのデザインが見つかるのではないでしょうか。
そして、この玄関はコンパクトなことが特徴になります。そのため、玄関の形状を選ばずにリフォームすることができます。
たとえば、集合住宅の場合、一戸建てに比べると玄関のスペースが狭いです。そのような場合であっても、方開きドアであれば、リフォームできます。
3-1-2.親子ドア
親子ドアは、本体と小さなドア2枚で構成されているドアになります。通常は、本体の大きなドアしか使いません。しかし、必要に応じて両方のドアを開くことができるため、大きなものを家の中に入れたい場合、とても便利です。
大きなものを入れる際、入口が狭いとスムーズに運び入れることができません。しかし、このドアなら広々とものを出し入れができます。
3-1-3. 袖付きドア
袖付きドアには、袖と呼ばれる開かない部分があります。ここに光を取り入れるFIX部(ガラスなど光を取り入れられるところ)を設けることで、明るくおしゃれな玄関になるのです。
窓のあるドアはおしゃれなだけでなく、内部に光を取り入れてくれます。デザイン性が良く、明るい玄関にリフォームしたいのであれば、袖付きドアを検討してみてはいかがでしょうか。
3-1-4.両開きドア
両開きドアは、2枚のドアを左右に開くタイプのものになります。両方のドアを開けることで、開放感のある玄関になります。
ただし、2枚のドアを開けるスペースが必要になるため、玄関が大きくなければいけません。
もし、豪華な玄関を希望しているのであれば、このタイプにしてみても良いのではないでしょうか。
3-2.引き戸の種類
引き戸は、横に開くタイプの玄関になります。開け閉めが楽なので、高齢者の方に好まれるドアです。また、和風住宅はもちろんのこと、洋風住宅でも引き戸にする方は、多くいらっちゃいます。
そして、引き戸には以下の4種類があります。
- 片引き戸
- 袖付片引き戸(2枚建)
- 引き違い戸
- 両引込み戸
引き戸にするか迷っている方は、この4つの特徴を理解した上で選びましょう。
3-2-1.片引き戸
1枚の扉を横に開閉するタイプのドアになります。一番シンプルな形状で、このタイプにリフォームする方が、多く見受けられます。
また、写真のようにFIX部を設ければ光を取り入れられるため、明るい玄関にできるのです。引き戸へのリフォームを検討している方は、このタイプを検討してみてはいかがでしょうか。
3-2-2.袖付片引き戸(2枚建)
サッシが連動して動くタイプの片引戸になります。ドア2枚分開くため、大きな入口になります。したがって、とても開放感のある玄関になります。
さらに、光を取り込めるようにすれば、明るい玄関にすることが可能です。片引戸を検討している方で、おしゃれで少し変わったものにしたい場合、このタイプにしてみるのも良いのではないでしょうか。
3-2-3.引き違い戸
引き違い戸は、左右どちらからでも開閉することのできる扉になります。和風、洋風でもマッチするため、人気の引き戸です。家族に左効きと右効きの方がいる場合、どちらでも開閉できるととても開け閉めがとても便利になります。
3-2-4.両引き込み戸
左右に扉を引き込むタイプになります。開いたドアが内部に隠れてしまうため、外からは見えないのが特徴です。また、2枚の扉を開くことにより、開放感のある玄関になります。
大きな開口を希望する方は、このタイプにしてみてはいかがでしょうか。
4.玄関ドアリフォームのポイント
せっかく玄関ドアをリフォームするのであれば、失敗したくないものです。しかしながら、そうは思っていたとしても、失敗してしまう方は多く見受けられます。そこで以下では、玄関ドアのリフォームのポイントを紹介します。
お伝えする内容を参考にして、失敗しない玄関リフォームにしましょう。
4-1.カバー工法を利用する
玄関のリフォームを検討しているのであれば、カバー工法にすると費用を抑えられ、手軽に工事が行えます。元々あるドアに新しい扉を被せるように施工するからです。そのため、1日で工事を終わらせることができます。
出典:LIXIL
これから玄関ドアのリフォームを検討しているのであれば、カバー工法でリフォームすると、費用を抑えたり、施工期間を短縮できたりします。
カバー工法によって、気軽におしゃれな玄関にリフォームしましょう。
4-1-1.開口が狭くなるデメリットがある
カバー工法を行うと開口が狭くなるデメリットがあります。元々あるドアの上から新しい扉を被せるからです。そのため、カバー工法を行う際は、少し玄関の入口が小さくなることを覚えておきましょう。
もし、気になる方は施工業者に「どの程度の大きさになるのか」を確かめておくと安心です。
4-2.ドアの選び方:デザインばかりを重視しない
玄関のドアを選ぶ際、デザインばかりを重視してはいけません。毎日出入りするところになるため、使いにくいと生活しにくくなるからです。
せっかく玄関のドアをリフォームするのであれば、使いやすい扉にしたいものではないでしょうか。
そのため、玄関のドアを選ぶ際は、デザインばかりを重視するのではなく、機能性を重視して選ぶようにしましょう。
まとめ
玄関は、家の顔です。そのため、玄関をリフォームすると住宅の印象をガラッと変えることができます。
ただし、玄関ドアにはいくつかの種類や機能性があります。一時的な感情でリフォームを行うと、失敗してしまう可能性があります。せっかくリフォームするのであれば、成功させたいものではないでしょうか。
ここでお伝えした内容をもとに、玄関ドアのリフォームを成功させましょう。
リフォームは、300万円以上を超える高価な買い物です。できれば値段を安くしたいものです。
実は、値段の高いリフォームですが、誰でも必ず安くできる方法があるってご存知ですか?
同じ内容のリフォームなら安くておしゃれなほうがいいですよね。