写真提供:福岡市
福岡県は、人口500万人以上を抱える九州最大の県で、中でも福岡市の人口は全国第5位の人口160万人以上の大都市です。とうぜん、一戸建て新築着工棟数も多く、令和3年の国交省資料では5,770棟と全国第7位を誇っています。
それらの住宅を建てているのは広域展開している住宅メーカーや、限られたエリアで展開している工務店ですが、合わせるとユーザーが選びきれないほどの多さです。
そこで本記事では、福岡県下で新築を計画されている方の参考になるように、県下で事業展開しているお勧めのローコスト住宅メーカー、ならびに工務店を紹介していきます。
対象は坪単価60万円前後までのローコスト住宅業者とし、高価格帯の住宅を建てている大手住宅メーカーはあえて紹介しないこととしました。
本記事における住宅メーカーと工務店の定義
住宅会社には、自社で全国展開している大手住宅メーカー、広域で展開しているフランチャイズメーカー、そして限られたエリアで展開している地域業者まで様々です。
本記事では、自社で全国展開している業者を住宅メーカーとし、比較的狭いエリアで展開している業者を工務店と呼ぶことにします。
なお、広域展開しているフランチャイズメーカーに加盟している地域業者は、メーカーの基本仕様や規格を元にしていることから、ここでは住宅メーカー扱いとします
個性豊かな工務店
地域密着型の工務店には個性豊かなところがあります。個性的な特徴がなければ、住宅メーカーには勝てないのです。
また、工務店は、住宅メーカーでは対応しきれないユーザーごとに異なるライフスタイルにもきめ細かく対応してくれます。これは、工務店が地域密着型であればあるほどユーザーの口コミ・評判が重要で、ユーザーへの対応が業績に大きく影響するからです。
このような利点を生かしてユーザーのライフスタイルに合った工務店を選べば、住宅メーカーに負けない満足度の高いマイホームを建てることができます。
以下では、福岡県下で事業継続年数が10年以上、そしてローコスト住宅を建てている工務店を紹介します。参考にしてください。
リバティーホーム
施工事例(掲載元:SUUMO)/ 延床面積:134.59㎡(40.7坪)、坪単価:37〜49万円
リバティーホームは、常識にとらわれずお客様の当たり前を追求することをモットーとしている会社です。設立は2004年で、本社を福岡県久留米市におき、佐賀県下も施工エリアとしています。
写真の建物は、ユーザーが半年かけて検討した結果、希望が100%活かせる同社に決定して建てた自慢のマイホームとのことです。
大小のキューブを2つ並べた外観や窓の配置と形状、そしてオープン外構に新しい感性が感じられ、ローコスト住宅とは思えない高級感があります。
株式会社よかタウン
施工事例(掲載元:SUUMO)/炭の家、坪単価:46万円〜
同社は、福岡県下で低層住宅着工戸数第1位(2020年)を受賞しており、土地付き注文住宅が得意な工務店です。
写真は「炭の家」仕様で、坪単価は46万円〜となっています。床下と天井に炭を配置し、調湿と消臭にこだわった健康住宅です。
調湿は室内の湿度を抑えカビやダニを抑制し、消臭はホルムアルデヒドなどの有害物質を吸着してくれます。
なお、同社の親会社ケイアイスター不動産の規格住宅ケイアイフィットも扱っており、スケールメリットを生かしたローコスト住宅となっています。
田舎暮らし
施工事例(掲載元:SUUMO)/延床面積:110.95㎡(33.5坪) 坪単価:44.9〜59.5万円
同社は、福岡県北部エリアを中心に事業展開している工務店です。会社名から田舎づくりの家を想像してしまいますが、名称の「田舎暮らし」には、ほっと落ち着く心の故郷を建てる、という意味があります。
家族のこだわりを詰め込んだ自由設計の注文住宅をコンセプトに、ユーザーのライフスタイルに合った住宅づくりを提案しています。
なお、同社では1階に主寝室を配置した2階建てや平屋の新しい暮らし方を提案しており、コンセプト商品として新世代の平屋NEOがあります。
悠悠ホーム
施工事例(掲載元:SUUMO)/延床面積:114.68㎡(34.6坪)、坪単価:43.3万円~57.7万円
設立は1994年で、外断熱を標準仕様としている会社です。着工実績は福岡県下トップクラスで、営業エリアは、福岡・熊本・佐賀となっています。
夏涼しく冬暖かい外断熱の効果は大きく、同社調査では月に12,000円の光熱費の削減になったとのことです。
写真の外壁は塗り壁で、アンティークトーンの色合いが魅力です。アンティーク家具が似合う家にしたいと言うユーザー希望とのことですが、とてもローコスト住宅には見えませんね。
比較的高価になる外断熱でこの価格帯はお買い得で、月々のランニングコストを抑えたいという方には、選択候補にはいるでしょう。
3rd Cafe LIVING STYLE
施工事例/坪単価:40万円〜
3rd Cafeは住宅会社でも設計事務所でもありません。言い換えれば、住宅のプロデューサー的な存在で、特異な事業スタイルの会社です。
同社では、ユーザーのライフスタイルや希望を隅々までヒアリングし、それらにふさわしい住宅を工務店の協力を得ながら低コストの住宅を建てています。
カフェから始まる家づくりをコンセプトに、春日市にある同社のカフェで住宅にまつわる様々な情報を発信しています。住宅展示場や営業マンを置かず、広告も行わないなどでコストを抑えているのです。
同社では家づくりに女性参加を推奨しており、同社のカフェで住宅相談を受けつけています。既存の住宅会社にはない個性的な提案が得られる可能性があります。
その他気になった工務店
上記以外の気になった工務店の概略を以下で紹介します。
株式会社さとう建設
掲載元:さとう建設(https://e-satou.com)
福岡地域で、住宅を筆頭に店舗、マンション、ビルまで建てている地域密着の総合建設会社です。住まう家族の笑顔と幸せをつくることを、同社のミッションとしています。
sketch
掲載元:sketch(株式会社LibWork https://www.libwork.co.jp )
sketchはLibWork社の住宅ブランド名で、まっしろなスケッチブックに思い思いにライフスタイルを描いていく家づくりを提案しており、坪単価は50万円台が主流です。
同社では、引渡前の2〜4週間を住宅見学会場として提供することで、200万円の値引き、もしくはキャッシュバックを行っています。
TANIGAWA
掲載元:谷川建設 (https://www.tg-k.jp)
設立が1971年の歴史ある会社で、ほぼ九州全域で事業展開しています。坪単価は60万円台からと少し高めですが、木を知り尽くした同社の住宅は価格よりワンランク上のグレード感があります。
昭和建設
掲載元:昭和建設( https://www.showacr.co.jp )
福岡に本社を置き、佐賀、熊本、大分で事業展開しています。設立は1980年の実績ある会社で、福岡県下での着工戸数もトップ3に入っている会社で、同社のホームページ上には規格プランが紹介されており、本体価格55万円前後の価格となっています。
メジャーな広域住宅メーカー
広域で事業展開している住宅メーカーの中でも、福岡県下で着工棟数が多く、比較的ローコストな住宅を提供しているメーカーを紹介します。
冒頭で述べたように、県下での着工棟数が多くても高価格帯の住宅メーカーはあえて紹介しないこととしました。
タマホーム
施工事例(掲載元:SUUMO)/延床面積:96.26㎡(29.1坪)坪単価:53.26万円/坪
福岡県でローコスト住宅と言えば、筑後市で発祥したタマホームを紹介しなければなりません。
設立当初の坪単価30万円台と言う驚異的なローコスト住宅は業界を圧倒していました。現在は、ほぼ全国を網羅しメジャーな住宅メーカーとなりましたが、標準仕様に対する価格メリットは今なお健在です。
写真はコスト高になる平屋ですが、坪単価53.26万円と割安感があります。
アエラホーム
施工事例(掲載元:SUUMO)/延床面積:103.51㎡(31.3坪)坪単価:54.28万円
アエラホームの低価格商品には、コストパフォーマンスの高いコスパスがあります。低価格でありながら自由設計、長期優良住宅認定を受けられる高性能(耐震性能2、省エネルギー等級4など)が標準仕様です。
写真は、フロント部分が平屋建てで奥が2階建て部分になっており、車や木目調の外壁からオーナーのこだわりが感じられます。
レオハウス
施工事例(掲載元:SUUMO)/延床面積:108.05㎡(32.68坪)坪単価:45.9〜61.2万円
レオハウスは家電量販店で有名なヤマダホールディングスのグループ会社です。ヤマダホールディングスは、良質な住宅を作っていたエスバイエルも子会社にするなど、住宅関連のノウハウを豊富にもっています。
写真のオーナーは、レオハウスが完全自由設計であること、標準仕様でありながら設備の選択幅が大きいことからレオハウスを選んだとのことです。住設備機器の会社もグループ傘下にもっているヤマダホールディングスの強みですね。
写真の住宅は、とてもおしゃれでローコスト住宅には見えません。ひとクラスもふたクラスも上に見えます。
アイフルホーム
施工事例(掲載元:SUUMO)延床面積:116.5㎡(35.2坪)坪単価:56.6万円
アイフルホームはLIXIL住宅研究所が運営している全国展開のフランチャイズメーカーで、福岡には3社の加盟店があります。
LIXIL住宅研究所の親会社である株式会社LIXILは、住宅建材・設備機器を扱う業界最大手の会社で、アイフルホームのコストダウンに大きく寄与しています。
着工棟数の多いローコスト住宅メーカー
上記以外の福岡県下で着工棟数の多いローコスト住宅メーカーを、以下で紹介します。
一条工務店
掲載元:一条工務店( https://www.ichijo.co.jp )
家の性能にこだわる一条工務店の坪単価は60〜80万円で、いわゆるローコスト住宅ではないかもしれません。しかし、モデルハウス仕様を標準仕様としている同社の住宅には割安感があります。
例えば、住設備や収納の充実はもちろんのこと、耐震性能等級3、業界トップクラスの省エネ性能、全館床暖房、高性能フィルター付きの全館換気システムなどと標準仕様とは思えないほどです。
アーネストワン
掲載元:アーネストワン( https://www.arnest1.co.jp )
東京に本社を置く飯田グループホールディングスのグループ会社で、安価な住宅を提供しています。戸建て分譲が中心ですが、福岡県下での着工棟数で上位に位置しています。
一建設
掲載元:一建設( https://www.hajime-kensetsu.co.jp )
一建設(はじめけんせつ)は東京に本社を置く住宅会社で、戸建て分譲が中心です。同社の坪単価は40〜60万円と低価格で、上のアーネストワン同様に福岡県下での着工戸数で上位を占めています。
with HOME
掲載元:with HOME( https://withhome.co.jp )
アキュラホームが主宰・運営している日本最大級の工務店ネットワーク(ジャーブネット)会員の工務店で、同社の本体価格は坪単価55万円〜となっています。特徴としては、全棟を構造計算で耐震等級3の検討を行っていることで、制振ダンパーを使った地震対策も行っています。
まとめ:ローコスト住宅で失敗しないため
調べれば調べるほど、住宅メーカーと工務店の多さに驚くと共に、それらの中から1業者を選ぶのは至難の技と感じます。
ですから、まずは希望するエリアで事業展開している住宅メーカーや工務店をピックアップし、ネットやカタログなどを参考にして、施工事例を見て回ることから初めましょう。
その中に希望するイメージに合った住宅や印象の良かった住宅があれば、その住宅メーカーや工務店が相見積りの候補となります。
ローコスト住宅の基本プランや仕様では、満足できない場合があります。不足部分はオプションで補うわけですが、本体の基本価格の安さだけで選ぶことはやめましょう。
自身のライフスタイルに合ったマイホームとするために、何を優先するかを家族で話し合い、オプション費用の配分を決めてください。そして、オプションを含めた相見積りで比較検討するようにしましょう。
住宅は一生に一度の高価な買い物です。数千万円単位になるため、できれば値段を安くしたいものです。
実は値段の高い注文住宅ですが、建売よりも安く家を建てられる方法があるってご存知ですか?
建売でもいいですが、せっかくであれば自由に仕様や間取りを選べる注文住宅がいいですよね。
ただ、注文住宅は失敗してしまう方がほとんどです。夢のマイホームで後悔したくないですよね。
※お断り自由・完全無料