住宅の基礎知識

地鎮祭のお酒・奉献酒(ほうけんしゅ):相場や種類、マナーについて

地鎮祭お供え物お酒

地鎮祭には、海の物や山の物などのお供えをしますが、合わせてお酒もお供えします。お供えするお酒は奉献酒(ほうけんしゅ)と言い、心霊な力が宿ると言われています。

では、お酒なら何でも良いのでしょうか。また、お供えのお酒を用意する際のマナーにはどのようなものがあるのでしょうか。よくわかりませんよね。

地鎮祭に使用するお酒に関して、マナーや雑知識を説明していきましょう。

地鎮祭とお酒の意味

地鎮祭には、その土地の神様(氏神)を鎮め、土地を使わせてもらう許可を得ること、そして工事の安全と家の繁栄を願う意味があります。

地鎮祭お酒

引用:http://kodaira-shinmeigu.jp/zitinsai.html

お酒の意味

地鎮祭にお供えするお酒は、上で述べたように奉献酒といいます。そして、奉献酒は、神が宿る神聖な飲み物とされています。

本来、奉献酒は地鎮祭の後の直会(なおらい:食事会)で御神酒(おみき)として参加者に振る舞われ、心霊の力を分けてもらい、ご加護を受けるものです。

しかし、近年では車での移動が多いため、地鎮祭後の直会が省略されるのが一般的になっています。そのため、奉献酒は地鎮祭後に、神主(神職)にお渡しする分を除いて、施主や施工者が持ち帰るようになっています。

地鎮祭後のお酒は誰が持ち帰る?

個人住宅の場合、地鎮祭の主催者は施主になります。

しかし、マンションやアパートなどで工事規模が大きい場合などでは、施工主(元請け業者)が主催者となる場合があります。

地鎮祭は、工事の無事故や無災害を願う安全祈願です。ですから、誰が主催者になっても良いわけですね。しかし、この主催者の違いで、奉献酒の行き先が変わります。

施主が主催者の場合

個人住宅の施主がお供えした奉献酒は、神主(神職)に渡され、親戚や施工業者からの奉献酒は施主がもらいます。

施工主が主催者の場合

工事規模が大きい時などでは、施工主(元請け業者)が地鎮祭の主催する場合があります。その場合、施工主の奉献酒が神職にわたり、来賓者や下請け業者からの奉献酒は施主が持ち帰ります。

では、施主の奉献酒は誰が、持ち帰るのでしょうか。一般的には、施主も主催者側になりますから、神職が持ち帰ると考えてよいでしょう。

以上が一般的な考え方です。しかし、現実的には飲みきれない、あるいは持ち帰れないほどのお酒をわたされても困りますよね。

ですから、奉献酒の心霊な力を分け与えてもらうと言う意義さえ理解していれば、分け方は臨機応変に対応した方がいいでしょう。

また、奉献酒の分け与え方は地域や神社によっても異なるようです。分からない時は、率直に神職の方や馴れている施工担当者に聞いておくようにしましょう。

お酒の「のし紙」の書き方

地鎮祭お酒のし

地鎮祭の奉献酒には清酒の1升瓶2本をお供えするのが一般的です。ただし、お宮参りなどでの奉献酒では4合瓶でもかまいません。

奉献酒は化粧箱に入れて「のし紙」をつけます。また、1本の場合や2本を縄で縛る場合もありますが、「のし紙」は必須です。

のし書きの表書きには、上部に「奉献」あるいは「奉献酒」と書き、下部にお供えする人や会社の名前を書きます。

奉献酒と御神酒の違い

お供え物のお酒を御神酒(おみき)と呼ぶ場合があり、これには地域性があるようです。

しかし、一般的には、お供えするお酒を奉献酒と呼び、お供えした後の分け与えられたお酒を御神酒と呼びます。

奉献酒、御神酒

初めての地域などで迷った時は、「奉献」あるいは「奉献酒」と書くのが無難でしょう。

また、のし紙の表書きは購入した酒屋さんにお願いすることが多いと思いますので、酒屋さんに相談すると間違いありません。

お酒の本数と銘柄

上で奉献酒は2本が基本とご紹介しましたが、これは「1本をお供えものとし、1本を心霊な力をやどした御神酒としていただく」と言うところからきています。

銘柄に決まりはありませんが、お祝いごとの地鎮祭ですから、縁起のいい銘柄がいいでしょう。以下に、地鎮祭に使用されるポピュラーなお酒を紹介してみましょう。

白鶴:一升瓶(1.8L)

白鶴地鎮祭お酒

白鶴は神戸市灘区に本社のある歴史のある(1743年酒造業開始)白鶴酒造株式会社を代表する清酒です。

味わいは、辛口と甘口の中間で、さらりとした昔ながらのお酒です。上の上撰で、価格は1,900円ほどになります。

松竹梅:一升瓶(1.8L)

日本酒松竹梅

京都市伏見区に本社を置く宝酒造のお酒です。同社の歴史は1842年からと古く、松竹梅と名付けられたお酒の歴史も1920年からとなっています。

縁起の良い名前から、お祝いごとにはよく使われています。味わいは、辛口と甘口の中間で、淡麗で飲みやすいお酒です。価格で1,900円ほどです。

福寿:一升瓶(1.8L)

日本酒福寿匠

このメーカーのお酒は、ノーベル賞の晩餐会にも出されたほどの高級ブランドで、純米酒にこだわっています。一般的な価格帯(2,000〜3,000円/1升瓶)のものもありますが、比較的高級志向の酒造メーカーです。

販売エリアは関西圏、そして店舗も限定されています。そのため、このお酒が運良く見つけられた時には、迷わず選ばれることを勧めます。上の匠の価格は、2,000円ほどになります。

菊正宗:一升瓶(1.8L)

地鎮祭お酒菊正宗

この菊正宗酒造株式会社も古く、1659年に創業しています。灘のお酒の代表格でしょう。味わいは辛口で硬派のお酒です。上の上撰で1,600円ほどです。

剣菱:一升瓶(1.8L)

地鎮祭お酒剣菱

これも、灘のお酒で、創業500年と言う老舗です。きりっとした飲み心地ながらも、飲みやすい柔らかい味わいで、人気があります。

同社のお酒は、淡い黄色みをおびているのが特徴です。これは、ろ過しすぎて旨味まで取り除いてしまわないようにしているためです。上のお酒で1,800〜2,000円ほどです。

余談ですが、酒税法上では、米と米麹(こめこうじ)などを材料とし、アルコール度数22度以下のものを清酒と言います。そのため、白濁(はくだく)したにごり酒も清酒の分類にはいります。

しかし、地鎮祭など神事に使う清酒は、きれいに透き通ったお酒を使いましょう。

さらに、清酒には、アルコールを添加したものと添加していない純米酒があります。できれば、アルコール無添加の純米酒がおすすめです。なお、上記に限らず地元の銘酒でもかまいません。

清酒には特撰(とくせん)、上撰(じょうせん)、佳撰(かせん)がありますが、これは、昔の特級、1級、2級にあたります。奉献酒にはどちらでもかまいませんが、上撰が妥当なところでしょう。

地鎮祭に頂いたお祝いにお返しは必要?

地鎮祭は、工事の安全を祈願するものです。祈願する側からのお返しやご祝儀は必要ありません。そのため、地鎮祭の参加者から頂いたお酒などのお供えに対するお返しは不要です。

また、参加されていない方から頂いた場合も、地鎮祭としてのお返しは行わないのが一般的です。

ただし、頂いたお祝いが着工祝の意味合いが強い場合は、上棟時か完成時にお返しするのがいいでしょう。

なお、近所の方からお祝いを頂いた場合は、着工前の挨拶時に粗品としてお返しする方法もあります。

一般的に着工前の挨拶周りの粗品は、500円前後のものです。しかし、お祝いを頂いた方へのご挨拶には、頂いたお祝い金額の1/3〜1/2ほどの粗品(お返し)がいいでしょう。

地鎮祭の参加者

個人の地鎮祭では、施主(家族を含む)と施工者だけで行われるのが一般的です。また、設計を設計事務所に依頼している場合は、設計担当者も参加対象となります。

では、家族や施工者以外の方を地鎮祭に招待する時には、どの範囲までが適切なのでしょうか。

 初めての地で行う場合

新しく土地を購入して地鎮祭を行う場合の参加者は、親族までが一般的です。地域によっては、地区長や自治会役員に参加をお願いする場合もあるようですが、初めての地域では難しいでしょう。

そのため、着工前の近隣への挨拶周りがより重要になります。完成後は近隣と長いお付き合いが始まります。

最初の挨拶周りが肝心ですから、忘れずに、そして出来れば地鎮祭当日の挨拶周りをおすすめします。

建て替えの場合

この場合は、すでに近隣とのお付き合いが出来ています。招待する場合は、親族と親しい知人、そして着工前の挨拶対象者となるでしょう。場合によっては、地区長や自治会役員も対象者となります。

着工前の挨拶周りの対象者は、両隣、お向かいと裏側の各3件ほどが妥当なところです。

そして、着工前の挨拶周りでは、地鎮祭への参加のお礼と工事に対するお知らせやお願いを兼ねるといいでしょう。

規模の大きい場合

マンションやアパートなどで、会社が行う地鎮祭では、地鎮祭の規模が大きくなります。この場合、施主と施工者の関連業者が参加対象となります。

そして、このような場合には、施工主(元請け業者)が主催者になるのが一般的です。

参加者は主催者から招待された人だけとなります。マンションやアパートのオーナーで、家族と同伴する場合は、事前に主催者側の了解を得るようにしましょう。

まとめ

地鎮祭は、工事の安全を願う祭事です。お供えするお酒は、奉献酒として神霊な力が宿るとされています。そして、地鎮祭の参加者には、神聖な霊力が宿ったお酒を御神酒として分け与えられ、神の加護をいただきます。

地鎮祭にお供えするお酒は清酒で、銘柄は縁起の良い名前のものを選びましょう。また、お酒の本数は、1升瓶2本が基本ですが、1本ではだめと言うものでもありません。

お酒のグレードは、特撰・上撰のいずれでもかまいませんが、「奉献」あるいは「奉献酒」と書いた「のし紙」をつけることを忘れないようにしましょう。

地鎮祭への参加者は、施主と施工者が一般的ですが、設計事務所がいる場合は、その担当者も参加します。

施主は世帯主だけでもかまいませんが、できれば我が家のメモリアル・イベントとして両親を含めた家族で参加することをお勧めします。

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