住宅の基礎知識

旗竿地とは?家を建てる際に知っておきたいメリットデメリット

旗竿地メリットデメリット

旗竿地(はたざおち)を購入する際に、旗竿地について知りたいという方は多くいらっしゃいます。

ただ、旗竿地で家を購入する場合、どのようなメリットやデメリットがあるのかわからないという相談は多く受けます。住宅は一生に一度の買い物です。そのため、旗竿地で家を購入して後悔しない不安に思うのは当然です。

事前に、どのようなメリットやデメリットがあるのか知りたいものですよね。

そこで本記事では、これから旗竿地を購入する方のために旗竿地のメリットやデメリットをご紹介します。また、どのようなポイントがあるのかについてもご紹介します。

旗竿地で家を建てたい方は、ぜひ参考にしてください。

旗竿地とは?読み方や意味

旗竿地とは旗竿地は、「はたざおち」と読みます。土地の形状が旗と竿に似ていることから旗竿地と呼ばれます。住宅を購入する際、このような形状の土地を見かける方も多いのではないでしょうか。

旗竿地は、値段が安くなっている点や売れ残っていることから、住宅の土地を探している際に見かけることが多いです。

旗竿地は価格が安い特徴があります。土地代が安いため、「旗竿地を買う」という方もいらっしゃいますが、旗竿地は特殊な形状の敷地になります。そのため、メリットデメリットを理解した上で購入しないと後悔する恐れがあります。

住宅は一生に一度の買い物です。後悔しないためには、旗竿地の特徴をよく理解した上で買うようにしてください。

旗竿地のメリット

旗竿地は安いなどのメリットがあります。ただ、安いだけではなくそのほかにもいい点があるため、ご紹介します。

旗竿地のメリットは以下の通りです。

  • 土地が安く購入できる
  • 静かに暮らせる
  • 外観が目立たないため内装にお金をかけられる
  • プライバシーが守られる
  • 道に車を駐車できる

旗竿地にはこのようなメリットがあります。旗竿地のメリットについてあまり詳しくない方は、どのようなメリットがあるのかを把握しておきましょう。

土地が安く購入できる

旗竿地の最も大きなメリットは、土地を安く購入できる点です。周囲の中でも最も安いです。そのため、土地代を抑えることができます。

たとえば、ほかの土地が2,000万円でも旗竿地は、1,500万円で買えるケースがあります。

旗竿地安い旗竿地は隣の土地に比べて安く販売されているメリットがあります。注文住宅の費用は、数千万円単位です。値段を抑えるためにはこのように旗竿地を購入して土地代を安くするのも1つの方法です。

同じ場所で敷地面積が同じであれば、価格の安い旗竿地にするのもおすすめです。

単純に値段を抑えるために、旗竿地を購入してもいいですし、土地代を安くした分、建物にお金をかけることができます。

また、旗竿地であれば土地代が安いので、立地が良い場所に住めます。

たとえば、駅から10分圏内の土地はどこも2,500万円以上する場合でも、旗竿地であれば安く購入できるからです。旗竿地にすると、価格を抑えられます。

土地の値段が安いとさまざまな利点があります。

特にこだわりがないのであれば、旗竿地を購入して安くなったら建物を豪華にしたり、住みたい地域に住んだりして安さを活かすようにしましょう。

静かに暮らせる

旗竿地は、道路に面していないため、静かに暮らせます。道路沿いの場合、車が通る音などがうるさいからです。夜中寝ていても、うるさいバイクなどの騒音が聞こえてしまいます。

その反面、旗竿地は道路から離れているので、静かに騒音を気にせず暮らせるメリットがあります。

せっかく家を購入するのであれば、騒音を気にせず暮らしたいのが本音です。

車通りの多い場所だと、夜中でも騒音が気になります。そのため、あえて旗竿地で静かに暮らすのも良いかもしれません。

旗竿地は、道路沿いではないため、静かに暮らせるメリットがあることを覚えておきましょう。

外観が目立たないため内装にお金をかけられる

旗竿地は、隣の家の陰に隠れてしまうので、外観が目立ちません。そのため、いくら外観をおしゃれにしても、そこまで実感が出ません。

外観を気にしなくてよいので、内装や建物にお金をかけることができます。外観は生活には直接影響しません。そのため、外観をシンプルにして値段を抑え、キッチンやお風呂などの設備にお金をかけると暮らしやすくなります。

外観にこだわらない分、毎日使う水回りのグレードをワンランク上にすることもできます。

外観が目立たないことは、デメリットのようですが、実は気にせず内装にお金をかけられるメリットがあるのです。

内装にお金を使い、暮らしやすい家づくりにしてみてはいかがでしょうか。

プライバシーが守られる

旗竿地は、道沿いに家がないのでプライバシーが守られるメリットがあります。人目に付きにくいからです。人通りの多い場所だと、他人に覗かれる恐れがあります。

しかし、旗竿地の場合、道沿いから直接除くことができないので、プライバシーが守られます。他人の目を気にせずのんびり生活したいものです。

土地の奥に家があるとこのようなメリットがあります。プライバシーを気にする方は、旗竿地にすると他人の目を気にせずに暮らせます。

道に車を駐車できる

旗竿地車駐車場旗竿地は、道に車を駐車できるメリットがあります。来客時に車を駐車できるので、駐車スペースが多いです。

車を駐車できると何かと便利です。旗竿地は、このようなメリットがあります。また、車でなくてもそこの道に何かを置いていても問題ありません。

自分の敷地になるため、有効活用するようにしましょう。

旗竿地のデメリット

旗竿地のメリットをご紹介しましたが、旗竿地には多くのデメリットがあります。メリットだけではなく、どのようなデメリットがあるのかを理解しておきましょう。

旗竿地のデメリットは以下の通りです。

  • 駐車が大変になる
  • 建設費が割高になる恐れがる
  • 新築時はインフラ設備にお金がかかる
  • 日陰になりやすい
  • 風が通りにくい
  • 防犯面で不安
  • 広い庭を確保できない恐れがある

このようなデメリットがあるため、旗竿地を買う際は注意してください。それでは、具体的に暮らしくご紹介していきます。

駐車が大変になる

旗竿地駐車場

出典:ガーデンプラット

旗竿地は駐車スペースが狭いです。そのため、駐車が大変になるデメリットがあります。道幅が狭い場合、車を切り返すことができないので、バックで駐車しなければいけません。

車のある方は、駐車がしにくくなることを覚えておきましょう。

建設費が割高になる恐れがる

旗竿地は、建設費が割高になるケースが見られます。資材の搬入がしにくい場合、手間暇がかかるからです。

重機が入れば機械でできるため、1日で終わる工事であったとしても、人力でやると3日かかってしまいます。この場合、人件費がかかるので費用が割高になってしまうのです。

このような理由から通常の場合だと6か月で建設できる家だったとしても、7~8か月かかってしまう恐れがあります。

旗竿地は、建設費が若干ではありますが、割高になってしまう可能性があるため覚えておきましょう。

新築時はインフラ設備にお金がかかる

旗竿地は、インフラ設備が整っていない場合、工事費用がかかります。インフラ設備とは、水道管やガス管などのことです。

土地を購入する場合、インフラ設備が整っていない場合、これらの工事費用がかかります。また、水道管やガス管もそうですが、電線がない場合は電気を引き込むための電柱が必要になります。

電柱の設置は、1本30万円ほどの費用がかかりますので、土地代が安いといってもインフラ設備に費用がかかってしまっては意味がありません。

旗竿地を購入する際は、あらかじめ水道管やガス管、電気の引き込みなどの費用を事前に確認しておくようにしましょう。

日陰になりやすい

旗竿地は、住宅に囲まれるケースが多いため日当たりが悪く日陰になりやすいです。そのため、間取りや設計を工夫して日当たりを良くする工夫をしましょう。

2階部分にガラスを多く使用して光を取り入れるようにすれば、旗竿地でも室内に日が差し込むようになります。

また、リビングの日当たりを良くする場合は、2階にリビングを設置するのもおすすめです。1階より2階のほうが日当たりはいいからです。

日当たりが悪くても工夫次第で日当たりは良くなります。旗竿地で住宅を建設する方は、日当たりが良くなる間取りにしてみてはいかがでしょうか。

間取りについては、「理想のマイホーム!新築の注文住宅の間取り図と例【人気41選】」の記事で詳しく解説しているので合わせて読むようにしてください。

風が通りにくい

旗竿地は、建物に囲まれているため風が通りにくく蒸し暑くなります。そのため、窓を多く設置するなど、風通しの良い間取りにしましょう。

高気密高断熱で、24時間換気システムを設置する方法もおすすめです。エアコンをつけっぱなしにして、家中を循環させることで常に一定の温度を保つことができます。

「エアコンをつけると電気代が高くなってしまうのでは?」と疑問に思う方もいるかもしれませんが、高気密高断熱・24時間換気システムがある場合、エアコンをつけっぱなしでも電気代は1万円程度です。

エアコンの電気は部屋が冷えるまでが一番電気代がかかります。そのため、一度冷えてしまえば、あとは維持するだけなので電気代は驚くほど安いです。

常にエアコンをつけているご家庭は、誰も人がいないときでもエアコンをつけているそうです。それでも、電気代が1カ月1万円であれば、つけっぱなしのほうがいいですよね。

今では、このような高気密高断熱の家にして、常にエアコンで一定の温度を保つことができます。風通しが悪くても、このような工夫次第で快適に暮らせます。

旗竿地の方は、高気密高断熱の24時間換気システムの家にしてみてはいかがでしょうか。夏だけでなく冬も一定の温度を保てますので、暑かったり寒かったりするのを防げます。快適で家から出たくなくなりますよね。

防犯面で不安

旗竿地は、メリットでプライバシーが守られると説明しました。道沿いから離れているため、覗かれにくいからです。

ただ、逆に泥棒などの不審者が侵入しても人目につかないため、防犯面で不安があるデメリットがあります。

夜中に誰かが敷地に侵入してもわかりにくいですよね。そのため、防犯面に注意してください。防犯効果のある砂利にしたり、防犯カメラを設置したりして、防犯対策を強化しましょう。

防犯効果のある砂利は、踏むと音が鳴りやすいため泥棒が嫌がります。また、防犯カメラを設置すれば、抑止力になります。

さまざまな防犯対策方法があるため、あなたに合った防犯対策を行いましょう。

広い庭を確保できない恐れがある

旗竿地は、広々とした庭を求めている方には向かない恐れがあります。敷地面積が限られていたり、敷地の形状的に庭のスペースがあまりなかったりするからです。

注文住宅の購入時は、広い庭に憧れるものです。

ただ、比較的狭い庭になることが予想されるため、広い庭を求めている方は、広い旗竿地を購入するようにしてください。

旗竿地で家を建てる際のポイント

旗竿地の家を建設する場合、いくつかのポイントがあります。同じ旗竿地でも選び方など変わってくるため、どのようなポイントがあるのかを把握しておきましょう。

旗竿地で家を買う際のポイントは以下の通りです。

  • デメリットをメリットに変える家づくり
  • 旗竿地で安く土地を買えるなら旗竿地のほうがいい
  • 2階をリビングにすると日当たりが良くなる
  • 通路部分は3m以上が望ましい
  • 旗竿地が得意な建築士や施工会社に相談する

順番にご紹介していきます。

デメリットをメリットに変える家づくり

旗竿地は、以上でもお伝えしたようにさまざまなデメリットがあります。ただ、工夫やアイデア次第でメリットに変えることができるからです。

旗竿地は外観が目立たないため、外観が目立たないのであれば見栄えではなく、内装などの機能性にお金を使えます。

また、風通しが悪いのであればエアコンを24時間利用できるようにできます。デメリットも工夫次第でメリットに変えられるので、旗竿地のデメリットをメリットに変えるような家づくりを心がけましょう。

旗竿地で安く土地を買えるなら旗竿地のほうがいい

旗竿地は土地の費用を安く購入できます。そのため、旗竿地でなければ購入できないような好立地で生活できます。

土地の予算が2,000万円だと仮定する場合、あなたが住みたい場所の土地が、旗竿地であれば2,000万円だとします。

しかし、旗竿地ではない場合2,500万円するのであれば、旗竿地で2,000万円のほうがいいですよね。

旗竿地であれば理想の場所に住めるのであれば、2,000万円の旗竿地を購入したほうがお得です。毎日通勤したり、生活したりするため、住みやすい場所のほうがいいです。

いい立地の土地が安く買えるのであれば、旗竿地を購入したほうが賢い選択ではないでしょうか。

2階をリビングにすると日当たりが良くなる

旗竿地は日当たりが悪いです。先ほどもお伝えしましたが、2階をリビングにするとリビングの日当たりが良くなります。

リビングは家族が集まる場所です。そのため、日当たりがいいほうがいいですよね。

日当たりが悪い場合、リビングを2階にすることでリビングの日当たりをよくできます。日当たりが悪いことを考慮して間取りを考えるようにしてください。

通路部分は3m以上が望ましい

旗竿地を購入する際、通路の幅に注意しましょう。狭すぎる場合、車を駐車するのが不便だからです。

法律上、道幅が2m以上あれば旗竿地として土地を売却することができます。

ただ、道幅が2mの場合、車を駐車するスペースが非常に狭いため注意が必要です。車を持っていない家庭であればいいですが、駐車が大変になり車と人がすれ違うのもやっとです。

旗竿地狭い

旗竿地を購入する際は、道幅が最低でも2.5mは必要です。できれば、3m以上のところを探すようにしてください。

車を利用する方は、毎日駐車するため不便です。旗竿地を購入する際は、道幅を確認して買うようにしましょう。

旗竿地が得意な建築士や施工会社に相談する

旗竿地で家を建てる場合、旗竿地が得意な建築士や施工会社に依頼しましょう。

旗竿地はデメリットが多いため、旗竿地のデメリットを活かしてくれるような建築士だと暮らしやすい間取りを考えてくれます。

特殊な土地だからこそ、設計にはこだわりたいものですよね。旗竿地で慣れている設計士や建設会社であれば、あなたの家をとても素敵なものにしてくれるはずです。

設計士や建設会社は自由に選ぶことができるので、旗竿地の方は旗竿地が得意なところで家を建てましょう。

まとめ:慣れてしまえばそこまで旗竿地は気にならない

旗竿地ですが、生活してみればそこまで気にならないのが実際に住んでいる方の本音です。

旗竿地がどうのではなく、結局のところ値段であったり内装の設備だったりがその後の生活を豊かにするのかがポイントです。

旗竿地でも幸せに暮らしている方はいます。また、旗竿地でなくても生活しにくい方は多くいらっしゃいます。家を建てて暮らすことの本質は、土地の形ではありません。

旗竿地のメリットを活かし、暮らしやすい家づくりをするようにしてください。

【悪用厳禁】注文住宅を723万円も安く買ったコツ

住宅は一生に一度の高価な買い物です。数千万円単位になるため、できれば値段を安くしたいものです。

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