平屋の商品を扱う有名ハウスメーカーの1つに、「一条工務店」があります。
一条工務店は、静岡県で創業した大手ハウスメーカーであり、広告宣伝費をあまりかけず、「良い建物を建てる」という点にフォーカスを当てている住宅メーカーでもあります。
そして、一条工務店の平屋は人気があり、営業マンが平屋の建築をすすめるケースが多いことも有名です。
このページでは、一条工務店の平屋の特徴やメリット・デメリット、お得に建てるときのポイントなどについてご紹介します。
一条工務店の平屋を検討中の方に役立つ内容となっていますので、ぜひご参考にしていただければ幸いです。
一条工務店の平屋の特徴・基本情報
一条工務店は平屋の建築に力を注いでおり、扱っている平屋の商品も豊富です。
現在、一条工務店が取り扱っている平屋の商品として、以下の6商品があげられます。
- 一条の洋館セゾン(SAISON):ヨーロピアンデザインと天然素材が特徴の平屋
- 円熟の家百年:伝統的な和風住宅と先進的テクノロジーが融合した平屋
- i-smart(アイ・スマート):美しさと機能性を両立した平屋
- i-cube(アイ・キューブ):業界トップレベルの省エネ性能が売りの平屋
- SAISON A type(セゾンA):カジュアルかつモダンなデザインの平屋
- Brillart(ブリアール):南ヨーロッパテイスト(南欧風)の平屋
出典:一条工務店
このように、一条工務店の平屋には、輸入住宅のようなおしゃれなデザインを採り入れつつ、エコ性能や機能性に優れた住宅が多く揃っています。
そのため、輸入住宅の平屋や機能性に優れた平屋の建築に興味がある場合には、一条工務店を検討するのがおすすめです。
一条工務店の平屋のオプション一覧とそれぞれの費用の目安
一条工務店の平屋には、より快適に生活するためのオプションを追加することも可能です。
一条工務店の平屋に追加できる主なオプションとそれぞれの費用の目安は、それぞれ以下のようになっています。
オプション | 費用の目安 |
太陽光発電用のソーラーパネル | 1kWにつき、27万円+消費税 |
高性能樹脂サッシ用の網戸 | 約8万円 |
テラスの床タイルデッキ | 12㎡あたり、約33万円 |
ハイドロテクトタイルの外壁全面貼り
(汚れにくく、雨で汚れが落ちるタイル) |
1坪あたり、1万円 |
玄関ポーチの階段 | 約2万円 |
これらのオプションは、必ず付けなければいけないわけではないため、不要なものは追加しなくても問題ありません。
ただ、太陽光発電用のソーラーパネルや汚れに強いハイドロテクトタイルなど、優れた機能をもつオプションが揃っていますので、予算と相談しつつ検討してみてもいいのではないでしょうか。
一条工務店の平屋のメリット
一条工務店で平屋を建てる場合のメリットとして、以下のようなものがあります。
建築費が安くて済む
平屋の場合、2階建てに比べて施工面積が狭くなるため、2階建てを建てる場合に比べて建築費用が安くなります。
2階建てを建てる場合、2階部分に上がるための階段や、2階部分のホール、バルコニー、トイレなどを設置するための建築費用がかかります。
その一方で、平屋であると、2階建ての住宅と部屋数が同じであったとしても、階段や2階部分のバルコニー、ホール、トイレを設置しない分施工面積が小さくなり、建築費用を安く済ませることが可能です。
太陽光発電での売電収益が大きくなる
平屋は2階建ての住宅に比べ、屋根のサイズが大きくなる傾向にあります。
そのため、平屋であれば2階建ての住宅を建てる場合と比較して、太陽光発電をするためのソーラーパネルの積載量が大きくなります。
ソーラーパネルで太陽光発電を行えば、そこで作られた電気を使って光熱費を浮かせることができますし、余った電気を売ることも可能です。
さらに、一条工務店のソーラーパネルは屋根一体型のもので、屋根の面積をそのままソーラーパネルを載せるためのスペースとして使えるため、太陽光発電の効率が優れているのもメリットです。
出典:一条工務店
これらのことから、一条工務店の平屋を検討している場合には、それに合わせてソーラーパネルの設置を検討してみてもいいのではないでしょうか。
階段がないため、老後も安心して生活しやすい
平屋であれば階段を設置することがないため、高齢になっても「階段の上り下りの大変さ」に悩まされることがありません。
高齢になっていくと、誰でも若い頃に比べて足腰が弱くなってきてしまいます。
そして、自分や家族が高齢になったときに、「2階建てで2階部分に寝室のある家」に住んでいた場合、「毎朝起きて1階に降り、毎晩2階に登って寝室で寝る」といった行動が取りづらくなります。
これでは、せっかく買った家であっても「生活のしにくさ」を感じるようになってしまうでしょう。
その一方で、平屋の住宅であれば、階段がなく、寝室を含めたすべての部屋が1階部分にまとまっているため、高齢になった後も快適に過ごしやすいと言えるでしょう。
地震に強い家が作れる
平屋の住宅は2階建ての住宅に比べて、重心の位置が低くなるうえに、住宅本体の重量も軽くなります。
これらの特徴により、平屋の住宅の方が2階建ての住宅と比較して、地震による揺れが少なくなり、地震に強い家になります。
日本は地震大国であるため、家を建てる際には、「住宅の耐震性の高さ」は気にするべきポイントです。
そして、万が一大地震が来てしまったときのことを考えると、地震に強い平屋を建てるのは「自分と家族を守るための素晴らしい選択の1つ」と言えるのではないでしょうか。
メンテナンス費用がかかりにくい
実際に家を建ててから住み始めていくと、嵐などの災害や経年劣化によって、家のメンテナンスをする必要が出てくるケースがあります。
そして、平屋の住宅であると、2階建ての住宅のように外壁塗装などのための足場を組む必要がないため、2階建てに比べてメンテナンスにかかる費用が少なくて済むことが多いです。
さらに、一条工務店の住宅であると、外壁に「ハイドロテクトタイル」という名前の「汚れが付きにくいうえに、雨によって汚れを洗い落とせるタイル」を採用できます。
出典:一条工務店
そのため、一条工務店の平屋を建て、外壁にハイドロテクトタイルを採り入れれば、メンテナンス費用をさらに抑えやすくすることが可能です。
一条工務店の平屋にデメリット・注意点はあるのか
また、一条工務店の平屋を建てる場合に考えられるデメリットや注意点として、以下のようなものがあげられます。
坪単価が上がってしまう
一条工務店であると、同じ坪数・床面積の平屋と2階建てで比べた場合に、2階建てより平屋の方が坪単価が1万円ほど高くなります。
2階建てに比べて平屋の坪単価が高くなってしまう理由として、「屋根のサイズが大きくなるから」「基礎工事の面積が広くなるから」というものがあげられます。
そのため、一条工務店で平屋を建てる場合、坪単価が割高になることも考慮したうえで、建築費用の計画を立てるように注意しましょう。
広い土地が必要になる
平屋の住宅は2階建ての住宅に比べると、同じ床面積でも居住スペースが少なくなります。
そのため、十分な居住スペースを持つ平屋の住宅を建てたい場合、2階建ての家を建てる場合よりも広い土地が必要です。
そして、土地の値段は、基本的には面積が広ければ広いほど高くなります。
このことから、2階建ての家を建てる場合よりも平屋の住宅を建てる場合の方が、土地の購入費用が割高になってしまいます。
そのため、平屋を建てるための土地を探す際には、「駅から少し離れている」などの人気がなくて安い土地の購入も可能な範囲で検討してみた方が良いでしょう。
プライベートの空間が確保しづらい
平屋の住宅であると、2階建ての住宅のように「2階部分に寝室などのプライベートの空間を作る」ということができません。
そして、平屋の住宅であるとすべての部屋が1階部分に存在するため、2階建ての住宅に比べて、隣の家や近所などからの視線が気になりやすいです。
さらに、1階部分にすべての部屋を設置することになる関係上、2階建ての住宅と比較して家族と目を合わせる機会が多くなるため、家族同士でのプライバシーの確保も難しくなってしまいます。
このことは、平屋の住宅に住む家族の人数が少ないうちは、そこまで問題にはなりにくいかもしれません。
ただし、子供を含めた家族で平屋の住宅を建てて住み始め、その子供が思春期を迎えた際には、子供にとって「プライバシーがなくて住みにくい」と感じる家になってしまう恐れがあります。
日当たりが悪い部屋ができる恐れがある
平屋の住宅であると、居住スペースを多く確保するためには、建物本体を大きく作る必要があります。
そして、平屋の住宅の場合、建物自体のサイズが大きくなるほど、日光が当たらないスペースや部屋ができてしまうため、注意が必要です。
また、特に採光が難しくなるのは、平屋の中心部分にある部屋です。
平屋の中心部にある部屋に日の光を届きやすくする方法には、「天窓を設置する」「中庭を設置して窓から光を採り入れる」といったものがあります。
しかし、どちらの方法でも建築費用が多く必要になるため、予算と相談しながら「住宅プランに組み込むべきか」を考える必要があります。
防犯面での不安ができてしまう恐れがある
平屋の住宅の場合、採光や通風を考慮すると、2階建ての住宅に比べて窓の数が多くなりやすいです。
そして、窓の数が多ければ多いほど、泥棒にとって「侵入しやすい」と判断される家になってしまいます。
ただし、一条降雨店の住宅であると、標準仕様として「トリプル防犯ガラス」という設備が備わっています。
この窓ガラスは、3枚のガラスを組み合わせて、断熱性能と防犯性能が高められているものです。
出典:一条工務店
そのため、トリプル防犯ガラスが標準装備となっている一条工務店の平屋であれば、防犯についての心配を軽減しつつ建てることが可能です。
一条工務店の平屋はお得に建てられるのかを考える
一条工務店では平屋の商品を複数取り揃えており、営業担当者によっては「平屋の方がお得ですよ」と話して平屋の建築をおすすめするケースもあります。
それでは、一条工務店で平屋を建築する場合、できるだけお得に建てるためにはどのようにすればよいのでしょうか。
こちらでは、一条工務店の平屋をできるだけお得に建てるための方法について、具体的にイメージしたものをご紹介していきます。
階段スペースと坪単価から建築費用をイメージ
平屋の住宅を建てる場合、2階建ての住宅を建てる場合と異なり、階段を設置する必要がありません。
これにより、平屋であれば2階建てよりも、少ない敷地面積で建築することが可能です。
ただ、一条工務店で住宅を建てる場合、平屋であれば坪単価60万円、2階建てであれば坪単価59万円が目安であり、平屋の方が坪単価が高いです。
仮に、30坪の建坪で2階建ての住宅を建てる場合、建築費用は以下のようになります。
59万円 × 30坪 = 1,770万円
その次に、上記の2階建てと同じ居住スペースを確保しつつ、一条工務店の平屋を建てるケースでの建築費用を考えてみます。
平屋を建てる場合、階段を設置する必要がなくなるため、階段の設置スペース分の坪数を削減することが可能です。
そして、階段の設置スペースを4畳(2坪)とすると、2階建ての住宅を建てる場合に比べ、2坪分少ない28坪の土地に家を建てることができます。
このときの平屋の建築費用の計算式は、以下のようになります。
60万円 × 28坪 = 1,680万円
そのため、今回のケースであると、2階建てを建てる場合よりも平屋を建てる場合の方が、90万円も安く建てることが可能です
(2階建ての建築費用)1,770万円 - (平屋の建築費用)1,680万円 = 90万円
今回は建坪30坪でのケースを例にあげましたが、建坪が大きくなればなるほど、2階建てと平屋との建築費用の差はさらに大きくなります。
これらのことから、2階建てよりも平屋の方が安く建てられるのは、紛れもない事実であると言えるでしょう。
平屋における太陽光発電での売電収入をイメージ
一条工務店の住宅にソーラーパネルを設置する場合、2階建ての屋根に10kW分設置するケースであると、税別270万円ほどの初期費用が必要です。
そして、ソーラーパネルによる太陽光発電で作った電気を売る場合、20年間で455万円ほどの利益が期待できます。
そのため、20年間での売電収入455万円から初期費用の270万円を差し引くと、20年後には185万円の利益を得られる計算です。
(20年間の売電利益)455万円 - (初期費用)270万円 = (差し引き後の利益)185万円
平屋の場合、2階建て住宅の2倍のソーラーパネルを設置できるため、2階建ての住宅に比べて2倍の売電利益が期待できます。
しかし、設置できるソーラーパネルが2倍増える分だけ、ソーラーパネルを設置するための初期費用も2倍必要です。
このことから、平屋にソーラーパネルを設置する場合、2階建ての場合に比べてローンの負担が大きくなりやすいと言えます。
しかし、一条工務店の住宅にソーラーパネルを設置する場合、一条工務店の提携金融機関から融資が受けられ、ソーラーパネルでの売電収益をローンの返済にあてられるため、住宅ローンに比べて返済負担が感じにくいでしょう。
一条工務店の平屋の間取りを計画する際のポイント
一条工務店で平屋を建てる場合、上記でご紹介したデメリットや注意点を考慮し、デメリットを解消できるような間取りにすることが重要です。
そうすることで、長く快適に住み続けられる平屋を建築することが可能です。
こちらでは、一条工務店で平屋を建てる場合に間取りを計画する際のポイントについてご紹介します。
通風や採光がしやすい間取りにする
平屋は2階建てに比べて建物の高さが低いため、周囲にある建物の影響により、通風や採光がしにくくなる可能性が高いです。
そのため、平屋の住宅を建てる場合は、周りに自宅より高い建物が建つ可能性を考え、採光や通風がしやすい間取りにしておくことが大切です。
たとえば、窓の数を増やしたり天窓を設置したりすることで、室内の風通しを良くしたり日光を採り入れやすくしたりすることが重要だと言えます。
廊下のスペースをなるべく減らす
廊下のスペースをなるべく減らすことで、居住スペースや収納用の空間を広く確保することができます。
そうすることで、生活動線が短くコンパクトになり、家事や掃除などがやりやすい家にすることが可能です。
プライバシーの確保を意識する
平屋は2階建てに比べて、隣近所や家族間でのプライバシーを確保しづらいです。
そのため、平屋の住宅を建てる際には、2階建てを建てる場合以上にプライバシーを考慮した間取りにすることが重要になります。
たとえば、「トイレや浴室でのプライバシーを考え、トイレや浴室を道路に面していない箇所に設置する」「寝室とリビングを遠ざけて、リビングで友達と会話する際に、寝室で寝ている家族を起こさないようにする」といった工夫をしてみましょう。
これらにより、平屋の住宅であっても、プライバシーを確保しやすくすることが可能です。
一条工務店で建てられる平屋の建築事例
条工務店で建てられた平屋の建築事例をご紹介します。
残念ながら間取りに関する情報がないのですが、外観デザインと坪数から住宅の大きさや価格をイメージするための参考としていただければ幸いです。
一条工務店の平屋:床面積32.06坪(105.98㎡)
出典:ライフルホームズ
床面積32.06坪である一条工務店の平屋になります。
一条工務店での平屋の坪単価が約60万円であることを考慮すると、建物本体の価格は約1,924万円です。
東側の部分を出っ張らせた形にし、ブラウンの外壁にすることで、落ち着きがあっておしゃれな印象に仕上がっています。
また、屋根の上部にソーラーパネルが設置されていますが、ソーラーパネルの設置には別途オプション費用がかかるため、ご注意ください。
一条工務店の平屋:床面積32.06坪(105.98㎡)の内観
玄関
出典:ライフルホームズ
リビング
出典:ライフルホームズ
床面積32.06坪である一条工務店の平屋の内観です。
玄関は、ヨーロピアンデザインで仕上がっており、白をベースとした配色で清潔感があるのが特徴です。
リビングでは、約19畳のLDKの南側にウッドデッキが設置され、これによって、リビングの内側に開放感をもたせています。
なお、床面積が32.06坪であることから、2~3人家族で住むのにおすすめの広さを持つ平屋だと言えるでしょう。
2~3人家族であり、ヨーロピアンデザインを採り入れた平屋をご検討中であれば、こちらの住宅を参考に住宅プランを組んでみてはいかがでしょうか。
一条工務店の平屋:床面積32.14坪(106.24㎡)
出典:ライフルホームズ
床面積32.14坪である一条工務店の平屋になります。
一条工務店での平屋の坪単価が約60万円であることを考えますと、建物本体の価格は約1,929万円になります。
ブラウンを基調とした外壁になっており、落ち着いた印象を与えてくれるのが特徴です。
なお、屋根の上部にソーラーパネルが設置されていますが、ソーラーパネルを設置するにはオプション費用が別に必要であり、建物本体価格だけではソーラーパネルが付かないためご了承ください。
一条工務店の平屋:床面積32.14坪(106.24㎡)の内観
リビング
出典:ライフルホームズ
キッチン
出典:ライフルホームズ
床面積32.14坪である一条工務店の平屋の内観です。
リビングでは、ダークブラウンできれいな木目が特徴のフローリングの床になっており、おしゃれかつ落ち着いた印象が感じられます。
キッチンは、住宅内の南側に設置されており、非常に日当たりが良いです。さらに、ダイニングキッチンから主寝室までの仕切りがなく、1つの空間として見渡せるようになっています。
また、LDKの天井の高さが2.65mあり、縦の開放感も大きく感じられるように仕上がっています。
なお、床面積が32.14坪であることから、こちらの住宅も2~3人家族で暮らすのにおすすめの平屋です。
天井が高くて開放感のある平屋を建ててみたいとお考えの2~3人家族の方であれば、このような住宅を参考に建築プランを立ててみてはいかがでしょうか。
まとめ
一条工務店の平屋には、輸入住宅のようにおしゃれなデザインでありつつ、エコ性能や機能性に優れた商品が多く揃っています。
そして、一条工務店の平屋であると二階建てに比べて安く建てることが可能なため、平屋を安く建築したい場合にもおすすめです。
なお、一条工務店で平屋を建てる際には、採光や通風、プライバシーに配慮した間取りにすることで、後悔せずに長く住みやすい平屋を建築することができます。
一条工務店の平屋をご検討中であれば、ぜひ今回ご紹介した内容を参考にしつつ、一条工務店の資料を取り寄せて住宅プランを立てていただければ幸いです。
住宅は一生に一度の高価な買い物です。数千万円単位になるため、できれば値段を安くしたいものです。
実は値段の高い注文住宅ですが、建売よりも安く家を建てられる方法があるってご存知ですか?
建売でもいいですが、せっかくであれば自由に仕様や間取りを選べる注文住宅がいいですよね。
ただ、注文住宅は失敗してしまう方がほとんどです。夢のマイホームで後悔したくないですよね。
※お断り自由・完全無料