住宅というと2階建てが主流ですが、昨今、人気上昇中の平屋を建てるというのもよい考えです。
平屋は、階段を使うのが難しいお年寄りに住みやすいですし、地震に強いというメリットもあります。
本記事では、平屋、中でも60坪という広さを持った平屋の価格や事例などを紹介します。「広々とした平屋へ住みたい」と思っている人は、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
60坪は何平方メートル?
平屋そのものについて説明をする前に、60坪という広さがどのくらいのものなのかを紹介しますね。
198.347平方メートル
60坪を平方メートル(平米)に換算すると、198.347平方メートルとなります。およそ200平方メートルというわけですね。
この広さで考えられる寸法の例としては、縦10メートル × 横20メートルの長方形や14メートルの正方形です。
他にも、15 × 13という組み合わせであっても、約200平方メートルになりますね。
60坪の平屋はとても大きい
「およそ200平方メートル」、「10メートル × 20メートルの土地です」と聞いただけでは、60坪という広さのイメージがつかめないでしょう。
そこで、60坪の広さを持った実例を紹介します。
60坪と同じだけの広さを持ったものとしては、テニスコート(シングルス)がありますね。運動施設やテレビ中継で見る、あのコートの広さが60坪であるというわけです。
また、バスケットボールのコートがおおよそ400平方メートルなので、「これの半面が60坪と同様の広さ」と考えることもできますね。
このように、60坪という広さは、「大きな場所がないとできないスポーツがプレイできるくらい広い」というわけです。
60坪がなかなかに広いということが分かっていただけたでしょうか。
60坪の平屋はどのくらいの価格・相場
住宅を建てるときに最も気になるのは、「どのくらいの費用がかかるのか」ではないでしょうか。
費用がどの程度かかるのかの参考として、ここでは、坪単価ごとの費用の例をお見せしますね。
※返済額の計算は、こちらのページ「返済額の試算」にて、「35年返済かつボーナス払いなし」という条件で計算しました。
坪単価30万円の場合1,800万円
金利 | 月々の返済額 | 総返済額 |
変動金利0.5% | 46,725円 | 19,624,438円 |
固定金利1% | 50,811円 | 21,340,582円 |
※35年 ボーナス払いなし
60坪の平屋は、2,000万円前後でも建設可能なので、1,800万円という予算でも建設できることでしょう。
返済額ですが、月におよそ5万円、全部で約2,000万円ですね。1か月に5万円というと、ある程度栄えた都市のワンルームアパートに住める金額です。
そう考えると、アパート暮らしではなく、広々とした新築平屋に住むという方がよいように思えますね。
坪単価40万円の場合2,400万円
金利 | 月々の返済額 | 総返済額 |
変動金利0.5% | 62,300円 | 26,165,994円 |
固定金利1% | 67,748円 | 28,454,193円 |
次は、坪単価40万円とした場合の返済例です。返済額は、月々およそ6万5千円、総返済額は2,700万円前後となっています。
当たり前ですが、坪単価30万円の例より、月あたりの返済額が少々アップしていますね。この額なら、2部屋のアパートにも住めますが、子供のいる家庭では少々手狭でしょう。
これから成長する子供のことを考えれば、一軒家を購入するというのもよい手でしょうね。
坪単価50万円の場合3,000万円
金利 | 月々の返済額 | 総返済額 |
変動金利0.5% | 77,875円 | 32,707,560円 |
固定金利1% | 84,685円 | 35,567,804円 |
坪単価が50万円になると、1か月の返済額は約8万円、総返済額は3,500万前後となりますね。
住宅の購入価格の平均値が、おおよその総返済額と同じくらいとなっています。そう考えると、この例を、「住宅を建てる際にはこれくらいはかかる」という基準にしてもよいかもしれませんね。
坪単価60万円の場合3,600万円
金利 | 月々の返済額 | 総返済額 |
変動金利0.5% | 93,450円 | 39,249,098円 |
固定金利1% | 101,622円 | 42,681,418円 |
坪単価が60万円の場合には、月々およそ10万円の返済が必要となり、総返済額はおおよそ4,000万円となります。
これだけ坪単価が高くなると、借入額と総返済額の差が大きくなるのが特徴です。
最初に挙げた坪単価30万円のケースでは、借入額と総返済額の差は200万円前後でしたが、この例では500万円ほどになっていますね。
家のグレードを上げると、返済額がアップし、利子の大きさもおのずと変わってきます。
このことを念頭に置きつつ、どの程度のグレードにするのかを考えてくださいね。
坪単価70万円の場合4,200万円
金利 | 月々の返済額 | 総返済額 |
変動金利0.5% | 109,025円 | 45,790,661円 |
固定金利1% | 118,559円 | 49,795,018円 |
最後に、ここで紹介する例としては最高額の、坪単価70万円の例を見てみましょう。
月の返済額は約11万円、総返済額はおよそ4,500~5,000万円です。先ほどの例と同様に、これだけ住宅価格が高いと、借入額そのものも大きくなりますが、特に利子がとても大きくなりますね。
固定金利1%の部分を見てみてください。借入額4,200万円に対し、総返済額はおよそ5,000万円です。
差額である800万円があれば、外車を買ったり小さめな平屋を建てたりすることが可能となっています。
大きな利子を支払ってグレードの高い家を建てるのか、この例ほど高くない家を建てて他のことに資金を使うか、このことをよく考えたうえで家を建ててくださいね。
60坪の平屋の事例
資金の例だけでなく、60坪の平屋の間取りや内装なども見てみましょう。
60坪のバリアフリーの大きな平屋
明るい色を使った外壁や屋根、そして、広々とした自然あふれる庭、どれをとっても素晴らしい住宅ですね。
こういった場所に住めば、家族、特に子供がのびのびと暮らすことができることでしょう。
内装・イメージ
明るい雰囲気をまとっているのは外観だけではありません。
大きな窓から差し込む日光やおしゃれな家具と設備のおかげで、住宅内もとても明るく、はつらつとした印象を受けるものとなっています。
フローリングがぴかぴかと輝いているのも好印象ですね。
間取り図
出典:協和ハウジング
広々としたダイニング・キッチンがあるだけでなく、大きなリビングがあるのが特徴ですね。これだけの空間があれば、家族が多かったとしても窮屈な思いをせずに暮らせるでしょう。
また、個室が4つあるのも嬉しい特徴です。この間取りなら、家族団らんだけでなく、個人のプライバシーを尊重した生活もできます。
二世帯住宅の大きな平屋の住宅
出典:間取りデータバンク
大きなダイニング・キッチンを住宅の中央に設け、それぞれの個室を外側につくった二世帯住宅です。
これだけの床面積があれば、夫婦と子供、祖父祖母の2世帯がいても、のびのびと暮らせますね。
平屋であれば上の階がないため、足腰が弱ってきたお年寄りにも住みやすいのが嬉しいところです。
こういったメリットもありますから、「二世帯住宅を建てるときは平屋にする」というのもよいでしょう。
完全分離型の大きな平屋
縁側のある和テイストな外観です。「落ち着いた感じの家がよい」、「昔ながらの雰囲気のある家へ住みたい」という人にぴったりですね。
間取り図
出典:北島建築設計事務所
完全分離型の二世帯住宅となっています。中央の玄関から左右に分かれて、それぞれの世帯が住んでいるというような形ですね。
住宅の左右どちらにも、大きなダイニング・キッチンやリビングが確保されているのが美点です。
「二世帯だから人が多い」といえども、窮屈な暮らしをするのはあまり嬉しいことではありませんからね。平屋の二世帯住宅であっても、このように空間に余裕のある間取りへすることが可能です。
完全分離型の二世帯住宅を建てるときには、「平屋にするという選択肢もある」ということ覚えておいてくださいね。
60坪の平屋を建てる際のポイント
最後に、60坪の平屋を建てるときに、あらかじめ知っておいた方がよいポイントを紹介します。これらのポイントをおさえて、よりよい住宅を建設しましょう。
大きな平屋なので高くなりやすい
60坪の平屋というとなかなかに大きなものとなります。
そのため、坪単価ごとの費用の例を見てもらったときに気づいた人もいるかもしれませんが、どうしても費用が高くなりがちです。
もし、坪単価30万円で20坪の平屋を建てたとしたら、「30万円 × 20坪 = 600万円」となりますよね。これなら格安の住宅といえます。
ただ、これの面積が3倍になったら費用も3倍になり、600万円が1,800万円になってしまうわけです。
このように、60坪の住宅というと高額になりやすくなっています。
「大きな住宅を建てるということは費用がかさみやすい」ということを頭の中へしっかりと入れておいてください。
平屋が得意のハウスメーカーに依頼する
人には得意不得意がありますよね。そのことはハウスメーカーであっても同様です。平屋を建てるのに長けたメーカーがあれば、そうでないメーカーもあるというわけですね。
せっかく平屋を建てるのであれば、得意なメーカーに頼みたいところです。
平屋を建てるときには、事前にその業者がどういった長所短所を持っているのかを調べましょう。
調査してみて、平屋の建築実績が高いところが見つかったら、ぜひそこへ依頼してください。
必ず業者を比較して決める
ハウスメーカーごとの得意分野を調べるだけでなく、いくらで見積もりを出してくるかを確かめるのも非常に重要です。
同じ条件で見積もりを出してもらっても、高い業者もあれば安い業者もありますからね。
もし、相見積もり(業者ごとの見積もりの比較)をしなかった場合、最悪、ぼったくりにあうことがあります。
理想の住宅をできる限り安く建てるためにも、また、法外な費用をとられないためにも、必ず相見積もりをしてくださいね。
住宅は一生に一度の高価な買い物です。数千万円単位になるため、できれば値段を安くしたいものです。
実は値段の高い注文住宅ですが、建売よりも安く家を建てられる方法があるってご存知ですか?
建売でもいいですが、せっかくであれば自由に仕様や間取りを選べる注文住宅がいいですよね。
ただ、注文住宅は失敗してしまう方がほとんどです。夢のマイホームで後悔したくないですよね。
※お断り自由・完全無料