都会に住んでいてもトップライトがある家なら、光や風を感じられます。小さくてもトップライトをひとつつけるだけで、室内の雰囲気が随分変わります。
おしゃれなトップライトをつけるかどうか、注文住宅を購入するときに迷っている人も多いですよね。
今回はそのようなトップライトについて、メリット・デメリットを紹介します。
また、トップライトのある住居の例などを交えて紹介します。迷っている人は、参考にしてくださいね。
トップライト(天窓)とは
トップライトとは、天窓とも呼ばれる屋根に取り付けられた窓のことです。トップライトをつけた屋根は外からだけではなく、内装もとてもおしゃれになります。
太陽の光を取り込むことができるので、とてもおすすめです。
なお、トップライトを設置するのは新築をするときだけではなく、リノベーション(大規模リフォーム)のときにも可能です。
トップライトの3つの種類
トップライトには、3つの種類があります。
- 電動タイプ
- 手動タイプ
- FIX(フィックス)
この3種類があります。わからない方のために、順番にご紹介していきますね。
電動タイプ
吹き抜けなど高い天井にトップライトを設置する場合は、開閉が手元のリモコンでできる電動タイプがおすすめです。
雨センサーで雨が降ると自動で閉まります。
自動で閉まるのでとてもいいですよね。壊れてしまうデメリットや費用がかかるデメリットがありますが、自動なので便利です。
手動タイプ
開閉ロッドを利用して、手動で開閉操作をするタイプです。メーカーによってロッドの長さは違いますが、一般的に約3m近い長さのロッドが使われます。
そのため、床から3.5mくらいまでなら設置できます。手動の場合配電工事が不要です。
開閉が手元で簡単にできるブラインドをつけたい場合は、太陽光を利用したタイプがおすすめです。オプションで網戸をつけられます。
FIX(フィックス)タイプ
採光だけが目的の場合は、開閉できないフィックスタイプがおすすめです。開閉できるタイプより安価で設置できます。
トップライトのメリット
トップライトにはたくさんメリットがあります。どのようなメリットがあるのか紹介するので、参考にしてくださいね。
昼間でも明るい:3倍の採光効果
隣家との距離があまりないと窓があってもあまり採光効果がありません。正面に高い建物がある場合なども、部屋の中が昼間でも暗くなってしまいます。
しかし、トップライトをつけると採光効果がアップします。
実はトップライトは、壁面の窓に比べて3倍の採光効果があるように取り付けることが建築基準法で規定されているんです。
それだけではなく、空から入ってくる光にはさえぎるものが何もないため、太陽がどの角度に位置しても光が入ってきます。
冬でも室内が明るい
冬になると太陽があまり高い位置まで上らなくなります。基本的に正午の太陽が1日のうちで一番高い位置です。
夏至の太陽は、地面との角度が80度くらいまで登りますが、冬至はなんと約30度までしか登りません。
そのため、壁面の窓から入る日光は本当に少なくなってしまいます。
寒い冬だからこそ、太陽の光が心まで届いて欲しいですよね。にもかかわらず、たったの30度ですと南側に高い建物がなくても室内が暗くなってしまいます。
しかし、どのような状態の太陽でもちゃんとトップライトからは光が入ってきます。寒い冬でも室内が明るいと気持ちもウキウキしてきますね。
開放感を得られる
壁面の窓となるとなかなか開けっ放しにできないのではないでしょうか?隣家からの視線だけではなく、道路からの視線も気になってしまいます。
都会の住宅地であっても、外部からの視線を気にしないで、開放感を存分に感じられるのがトップライトのメリットです。
青い空や動く雲、飛ぶ鳥が見え、幸せな気分になるでしょう。光がたくさん入る、開放感のある住居では、気持ちが落ち込みにくいともいわれています。
開放感を感じるのは、昼間だけではありません。雲のない日であれば星空を眺めることで開放感を感じられます。
開放感を感じるためにわざわざ公園や山に行く必要がないのは嬉しいですね。
電気代を節約できる
専業主婦や自宅で仕事をしている人、夜働いている人など昼間に在宅している人がいる場合は、昼間でも照明を必要とするかどうかで、電気代がずいぶん違います。
また、冬は太陽光が入ると温度が上がり、暖房費も節約できます。
換気性が良くなる
トップライトのメリットは換気がしやすくなることです。換気は風が入る窓と風が出ていく窓が必要ですが、2つの窓の高さに差がある方が換気が良くなります。
なかなか、段差のある窓を取り付けることは難しいのですが、トップライトを取り入れれば簡単です。
換気をしたいと思っても、窓を開け放すと外からの視線が心配な人も多いですね。分厚い生地のカーテンをするとなかなか風が入ってきません。
その点、天窓ならいつでも開け放すことが可能です。
防犯面でも安心
窓を開け放っていると防犯面でも心配です。2階や3階でも植樹や、隣の家のベランダから入り込めます。
夜寝るときに窓を開けたままですとやはり安眠できません。その点、天窓なら窓が開いているかどうかを道から確認することは不可能です。
開閉方法もスライド式で少しだけ開いた状態であれば、開いている部分が狭く、外から無理にこじ開けることも難しいため、侵入者の危険がありません。
屋根の上に登るとご近所からも良く見えるので、トップライトから侵入しようとは思わないのではないでしょうか?
ですから、トップライトは、夏の夜に開けたままにしても防犯面で安心といえます。
トップライトのデメリット
メリットがたくさんあるトップライトですが、もちろんデメリットもあります。
ただし、施工前にきちんと対策をしていれば、回避できるデメリットの場合もあります。
雨漏りの心配がある
屋根に窓を置くわけですから、窓から雨が入り込んでくる可能性があります。
普通は窓がちゃんとしまっていれば、雨漏りがあることはないのですが、アルミサッシのパッキングが緩んでしまい、隙間ができてしまう場合です。
しかし、メンテナンスをきちんとしてくれるアフターサービスがしっかりしている業者、そして施工の技術が高い業者であれば雨漏りの可能性はかなり少なくなります。
雨漏りが始まると屋根が腐るだけではなく、室内にも影響があるため、施工業者をきちんと選んで設置しましょう。
費用が高くなる
トップライトは壁面の窓に比べると値段が高くなることは覚悟してください。
値段で選んで安いトップライトを設置すると、1年くらいで雨漏りが始まってしまうこともあります。
設置する場所によっては、電動で下から簡単に開くような設備や配電工事が必要になり、さらに高額です。
それだけではなく、防音や遮熱性、紫外線対策などでガラスやサッシの種類も変わってくるので費用はピンからキリまであります。
メンテナンスが大変
窓拭きがかなり難しいため、汚れがたまってしまう場合があります。内側はモップなどを利用して拭き掃除が可能ですが、問題は外側です。
特に開閉しないタイプは、少しずつ細かいチリがたまっていき、室内からも汚れが見えてしまうことも。
外からの掃除は専門業者に頼みましょう。汚れがつきにくいタイプのトップライトもありますから施工業者に相談してみましょう。
おしゃれなトップライトの事例
おしゃれなトップライトの事例をご紹介しましょう。真似したいようなトップライトをご紹介するので、アイデアを参考にしてみてください。
LDKの中央にトップライトを設置して明るいリビングに
出典:http://zoken.akira.ne.jp/
リビングを1階ではなく2階に設置しました。トンガリ屋根をつけてトップライトをつけ、昼間は明るく、夜は家族で星を眺める暮らしを実現します。
無垢材の床と白い壁、そしてトップライトから入る光で、癒されるリビングです。
吹き抜けに電動トップライトを設置
出典:http://tac.cocolog-nifty.com
吹き抜けに電動トップライトを設置しています。玄関からリビングにかけてを吹き抜けにして、トップライトをつけると明るい玄関ホールが実現できます。
電動トップライトは、雨が降ると自動的に閉まるタイプです。そのため、外出のときも安心して換気ができます。
キッチンに天窓を設置して明るいキッチンに
水回りは換気を良くしないとカビが生えてしまいます。トップライトをつけて、清潔なキッチンが実現できました。
うっかりフライパンを焦げ付かせてしまったような場合や揚げ油を熱しすぎて煙が出てしまった場合、天窓を開けると簡単に換気ができます。
いつも明るいキッチンですとお料理をするのも楽しくなりますね。おまけに太陽光が入るので、キッチン用のハーブなどを育てられますよ。
トップライトを設置する注意点
とてもおしゃれなトップライトですが、設置する場合には注意が必要です。
トップライトのせいで住み心地が悪くなったということがないように、シミュレーションをして満足のいくトップライトを設置しましょう。
寝室に設置してはいけない
ベッドに寝転んで星を眺めながら寝たいと思う人も多いのではないでしょうか?
とてもロマンチックなアイデアですが、寝室にトップライトを設置することはおすすめできません。
太陽が登るとすぐに部屋が明るくなってしまいます。
太陽と一緒に目覚めるのはとても健康的ですが、ときにはゆっくり寝たいと思うこともありますよね?
それだけではなく、雨が降ると音がうるさくて眠れなくなってしまいます。
ですから、トップライトは寝室以外につけましょう。
10年以降はメンテナンスが必要
メーカーによっては10年間の保証がついています。
しかし家はもっと長く使うものです。雨漏りなどがないように、またいつまでも清潔に使えるようにメンテナンスが必要です。
施工する場合は、保証内容を確認して施工会社を選びましょう。また、火災保険で修復できる場合もあるので火災保険の条件についての確認も必要です。
雨粒の当たる音が気になる恐れがある
寝室ではない場所に設置したトップライトであっても、雨粒の当たる音が気になる場合もあります。
リビングでも大雨の場合は気になりますから、防音対策を施工時に質問してみましょう。
具体的にどのくらいの音がするのか、もしトップライトを設置した知り合いがいれば、確認してみましょう。
まとめ
トップライトのメリット・デメリットと設置例を紹介しました。今一度メリットやデメリットをおさらいしましょう。
- 採光が良くなること
- 開放感があること
- 開閉できるトップライトの場合は換気ができること
- 防犯面での安心
- 雨漏りの可能性
- 費用
- メンテナンスが必要
メリットはたくさんありますが、デメリットもあるのでよく考えてトップライトをつけるようにしましょう。
信頼できる施工会社を選んで、納得のいくトップライトを設置するようにしてくださいね。
住宅は一生に一度の高価な買い物です。数千万円単位になるため、できれば値段を安くしたいものです。
実は値段の高い注文住宅ですが、建売よりも安く家を建てられる方法があるってご存知ですか?
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ただ、注文住宅は失敗してしまう方がほとんどです。夢のマイホームで後悔したくないですよね。
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