注文住宅の費用・相場

注文住宅の相場30~35坪の場合はいくら?【坪単価・間取り】

完全分離二世帯住宅間取り

30~35坪の注文住宅の建築・購入を検討するとき、坪単価などの「建築・購入にかかる費用」の相場が気になるところです。

また、30~35坪の注文住宅を計画する際に、「30~35坪の注文住宅の間取り」などをチェックしておくことで、「どのような家を建てられるのか」がイメージしやすくなります。

こちらのページでは、30~35坪の注文住宅の間取りの実例と、注文住宅の建築・購入にかかる費用の相場について、それぞれ解説します。

理想に近い注文住宅を予算の範囲内で実現するための参考になりますので、ぜひ目を通していただければ幸いです。

30~35坪の注文住宅の価格別の間取り・事例

30~35坪の注文住宅について、価格別の間取り・事例を2件ご紹介します。

坪数の増加や間取り・設備の違いなどで、注文住宅の建築・購入にかかる費用が大きく変わりますので、実際の例を見て「どのようなプランで注文住宅を建てるときに、いくらの予算が必要になるのか」をイメージしてみましょう。

なお、こちらでご紹介する事例の価格は、それぞれ目安となっています。注文住宅を建てる地域や都道府県によって坪単価などの相場が変わり、必ずしも提示された金額で建築・購入できるとは限りませんのでご注意ください。

1,373万円約30坪新築2階建て:LDK+洋室3部屋、坪単価39万円

出典:スーモ

税込み1,373万円であり、約30坪の新築2階建てになります。LDKに加えて洋室が3部屋、サービスルーム(納戸)が1部屋あり、3~4人ほどの家族で住むのにおすすめの住宅です。

ただ、1,373万円というのは、あくまでも建物本体のみの価格になります。建物とは別に土地の購入費用も必要なため、目安としてお考え下さい。

月々のローンの返済額

1,373万円を35年ローンで借りると仮定します。この場合、返済額は以下のようになります。

35年ボーナス払いなしで、固定金利1.5%の場合、毎月の返済額は42,039円です。この金額に加えて、土地の購入費用がかかります。

たとえば、土地の購入費用が1,000万円だった場合、毎月の返済額は72,657円です。

このくらいの金額なら、賃貸アパートやマンションで暮らす場合とほとんど変わらない費用です。

そして、最終的に資産として住宅が手に入ることを考えれば、賃貸物件に住み続けるよりもお買い得ではないでしょうか。

1,373万円約30坪新築2階建ての間取り

・1階

出典:スーモ

・2階

出典:スーモ

間取りは、LDKにプラスして洋室が3部屋あり、1階部分にガレージがあります。各洋室とサービスルームに1つずつクローゼットがあるため、収納スペースに余裕があるのではないでしょうか。

また、2階部分のリビングに接している洋室の引き戸をすべて開放すると、リビングから洋室までを1つの空間として使うこともできます。

約30坪で2階建ての注文住宅を検討している場合には、こちらの住宅のプランも参考にしてみてはいかがでしょうか。

1,600万円35坪新築2階建て:土間リビング付き、坪単価58万円

出典:スーモ

税込み1,600万円であり、35坪で新築2階建ての住宅になります。土間リビングがあるほか、洋室が3部屋あり、2~3人ほどの家族で住むのにおすすめです。

こちらの住宅も、1,600万円というのは建物本体のみの価格であるため、土地の購入費用が別に必要となります。

そのため、こちらでお伝えしている値段はあくまでも目安だとお考え下さい。

月々のローンの返済額

1,600万円を35年ローンで借りると仮定します。この場合、返済額は以下のようになります。

35年ボーナス払いなしで、固定金利1.5%の場合、毎月の返済額は48,989円です。この金額に加えて、土地の購入費用がかかります。

たとえば、土地の購入費用が1,100万円だった場合、毎月の返済額は82,669円です。

賃貸物件に住んでいるときの家賃に近い金額の返済額であり、賃貸物件とは違って自分の持ち家が手に入ることを考えると、賃貸物件に住み続けるよりはお得ではないでしょうか。

1,600万円35坪新築2階建ての間取り

・1階

出典:スーモ

・2階

出典:スーモ

間取りは、洋室が3部屋あり、1階部分には土間リビングとダイニング・キッチン、書斎があります。

2階部分にはウォークインクローゼットがあり、衣服や荷物などを1部屋で管理可能です。また、1階のダイニング・キッチンにはパントリーがあり、常にすっきりとした状態でキッチンを使うことができます。

約35坪で2階建ての注文住宅を検討している場合、このような住宅プランを検討してみるのもいいでしょう。

注文住宅での坪単価の相場

注文住宅の建築・購入にかかる費用の目安になるものとして「坪単価の費用」があげられます。実際、坪単価の相場を参考にして、注文住宅の建築を検討する方は多いです。

そのため、こちらでは坪単価の相場と注意点についてご説明します。ぜひ、こちらの内容を注文住宅の建築・購入にかかる目安にしてみてください。

都道府県別の坪単価の相場

坪単価(万円) 総費用相場
北海道 49.6 2,565万円
青森県 49.0 2,480万円
岩手県 49.7 2,645万円
宮城県 50.1 3,021万円
秋田県 47.8 2,978万円
山形県 49.5 2,940万円
福島県 51.0 2,877万円
茨城県 50.2 2,745万円
栃木県 51.2 2,780万円
群馬県 51.3 2,733万円
埼玉県 50.1 3,029万円
千葉県 52.5 2,998万円
東京都 58.5 3,654万円
神奈川県 54.6 3,426万円
新潟県 52.3 2,836万円
富山県 51.6 2,763万円
石川県 50.6 2,705万円
福井県 51.3 3,010万円
山梨県 51.2 2,805万円
長野県 52.6 2,980万円
岐阜県 50.8 2,967万円
静岡県 53.8 3,098万円
愛知県 54.9 3,321万円
三重県 50.7 2,879万円
滋賀県 50.7 3,123万円
京都府 53.8 2,845万円
大阪府 54.7 3,264万円
兵庫県 53.2 3,045万円
奈良県 52.2 3,048万円
和歌山県 52.3 2,878万円
鳥取県 52.1 2,652万円
島根県 50.8 2,856万円
岡山県 52.1 3,005万円
広島県 51.1 2,895万円
山口県 52.2 2,836万円
徳島県 47.8 2,658万円
香川県 49.8 2,670万円
愛媛県 49.9 2,705万円
高知県 52.2 2,618万円
福岡県 52.3 2,756万円
佐賀県 48.5 2,675万円
長崎県 49.2 2,502万円
熊本県 47.6 2,448万円
大分県 47.2 2,580万円
宮崎県 44.5 2,159万円
鹿児島県 47.1 2,356万円
沖縄県 48.6 2,811万円
全国平均 51.9 2,858万円

表を確認してみると、東京都や大阪府などの「都市部が多い都道府県」であるほど、坪単価が高めになっていることがわかります。

ぜひ、注文住宅を建てる都道府県の坪単価の平均もチェックし、「注文住宅の建築・購入にどのくらいの費用がかかるのか」の目安にしましょう。

工務店・ハウスメーカーごとの坪単価の相場

住宅メーカー 坪単価 詳細
ウェルダン 85~100万円 東京都立川市に本社がある人気の輸入住宅メーカー。
スウェーデンハウス 80~100万円 スウェーデンから材料・工法を輸入・導入している中堅の住宅メーカー。
フロンヴィルホーム千葉 75~100万円 千葉県千葉市に本社がある人気の輸入住宅メーカー。
大成建設ハウジング 75~85万円 ゼネコンである大成建設のハウスメーカー。

有名な商品として、「バルコン」という鉄筋コンクリート造の住宅がある。

三菱地所ホーム 70~80万円 三菱地所の子会社である住宅メーカー。
パナホーム 70~80万円 パナソニックグループの住宅メーカー。
ヘーベルハウス 70~80万円 「へーベルハウス」は全国的に有名なハウスメーカー
住友林業 70~80万円 東京大手町に本社を構える大手の住宅メーカー。

元々は林業を行っている企業だったが、現在は注文住宅を扱っている人気のハウスメーカー。

平成建設 70~80万円 静岡県に本社を構えるハウスメーカー。

主要工程を自社職人で行う日本唯一の住宅メーカーでもある。

「高学歴大工集団」で有名。

リンダルシーダーホームズ 65~85万円 東京都調布市に本社を構える人気の輸入ハウスメーカー。
土屋ホーム 65~75万円 北海道札幌に本社がある中堅の住宅メーカー。

断熱工法を得意としている。

ミサワホーム 65~75万円 東京西新宿に本社を置く大手ハウスメーカー。

分譲住宅で知名度が高い。

セキスイハイム 65~75万円 積水化学工業によるハウスメーカー。

大阪と東京に本社がある。

積水ハウスは同社から誕生した住宅メーカー。

トヨタホーム 60~70万円 愛知県名古屋市に本店がある中堅のハウスメーカー。

トヨタ自動車の子会社でもある。

メープルホームズ 55~90万円 「赤毛のアンの家」シリーズの輸入住宅で有名な輸入ハウスメーカー。
三井ホーム 55~90万円 木造枠組壁構法(ツーバイフォー)で知名度が高い住宅メーカー。

三井不動産の子会社でもある。

一条工務店 55~70万円 東京都江東区と静岡県浜松市に本社を構える大手の工務店。

木造軸組工法とツーバーシックス工法が得意。

ユニバーシス 50~80万円 兵庫県宝塚市に本社がある人気の輸入ハウスメーカー。
ユーロJスペース 50~80万円 東京都渋谷区に本社をもつ人気の輸入住宅メーカー。
積水ハウス 50~80万円 セキスイハイムで有名な積水化学工業から独立することで誕生したハウスメーカー。
細田工務店 50~70万円 東京に本社を持つハウスメーカー。

分譲住宅と注文住宅に力を注いでいる。

大和ハウス工業 40~75万円 住宅業界を代表する有名住宅メーカー。

年間の売り上げが1兆円を超えているのは、同社と積水ハウスの2社のみである。

サンヨーホームズ 55~65万円 プレハブ住宅が有名なハウスメーカー。

オリックス・セコム・LIXILが株主となっている。

東日本ハウス 55~65万円 東日本で知名度の高い住宅メーカー。

岩手県盛岡市に本社を構えている。

ヤマダ・エスバイエルホーム 55~65万円 大手の家電量販店であるヤマダ電機の子会社のハウスメーカー。

大阪に本社を構えている。

クラフトメイドハウス 50~70万円 東京都国分寺市に本社を置く、人気の輸入住宅メーカー。
フジ住宅 50~65万円 大阪府岸和田市に本店を置いている不動産会社。
東急ホームズ 50~60万円 ツーバイフォー輸入住宅で知名度の高い住宅メーカー。
住友不動産 50~60万円 東京に本社を構えている大手の不動産会社。
レジェンダリーホーム 45~70万円 栃木県足利市に本社を置く人気の輸入ハウスメーカー。
セルコホーム 45~70万円 宮城県仙台市に本社を置く住宅メーカー。

カナダ風の注文住宅で知名度が高い。

木下工務店 40~70万円 超高層ビルの「新宿アイランドタワー」に本社を置く大手の工務店。
菊池建設 40~60万円 静岡県静岡市に本社を置くハウスメーカー。

地元の静岡県と首都圏各地にて住宅建設を行っている。

ユニバーサルホーム 40~50万円 木造住宅の販売をフランチャイズ展開しているハウスメーカー。
インデュアホーム 35~70万円 岩手県花巻市に本社を置く輸入住宅メーカー。
インターデコハウス 35~55万円 北海道札幌市に本社を構える人気の輸入ハウスメーカー。
ブルースホーム 35~50万円 東京都江東区に本社を置くハウスメーカー。
クレバリーホーム 30~60万円 木造の注文住宅を得意とするハウスメーカー。

木造の在来工法や、ツーバイフォー工法での建築を行っている。

イエジャパン 30~50万円 神奈川県横浜市に本社を置く輸入ハウスメーカー。
アーデンホーム 30~50万円 山梨県中巨摩郡に本社を構える輸入住宅メーカー。
アエラホーム 30~50万円 山梨県甲府市に本社を置くハウスメーカー。

高気密、高断熱、高遮熱が特徴である「クラ-ジュ」が有名。

藤木工務店 30~50万円 大阪市に本店を構える大手の工務店。

病院や公共施設などの建設を得意としている。

アキュラホーム 30~50万円 日本最大のホームビルダーネットワークである「ジャーブネット」で知名度の高いハウスメーカー
穴吹工務店 30~50万円 香川県高松市に本社を置く工務店。

「サーパス」というブランドが有名。

タマホーム 30~45万円 「ハッピーライフ ハッピーホーム タマホーム」のCMでお馴染みの大手ハウスメーカー。

木造住宅の建築での強みがある。

三浦工務店 30~40万円 東京都足立区に本社を置く建設会社。
ロビンスジャパン 25~50万円 千葉県八千代市に本社を構える輸入ハウスメーカー。
アイフルホーム 20~55万円 株式会社LIXILが展開しているフランチャイズの住宅メーカー。

こちらの表を確認すると、「大手のハウスメーカー・工務店であるほど坪単価が高めに設定されていること」がわかります。

そして、坪単価が高くなるほど、「施工方法や使う資材が優良なものになる」というのがメリットです。

さらに、知名度の高いハウスメーカーや工務店であれば、その分だけ信頼性が高く、細かい部分にまで自分・家族のこだわりを採り入れた注文住宅を建築・購入できます。

また、大手ハウスメーカーに比べて坪単価が少し安い中堅メーカーの場合も、有名な企業・業者が多くて信頼性もあるため、安心して注文住宅の建築・購入を依頼可能です。

しかし、中堅メーカーの場合、設備などのオプションやこだわりを採り入れるほど、価格が高くなりますので、予算を考えながら建築・購入を検討しましょう。

また、ローコスト住宅メーカーであると、30~50万円ほどの坪単価なります。そして、大手メーカーや中堅メーカーよりも安い費用で注文住宅を建築・購入可能です。

「注文住宅を買いたいけど、あまり予算に余裕がない…」という場合には、ローコスト住宅メーカーを検討するのがよいでしょう。

注文住宅の坪単価で注意すべき点

坪単価を見るときに注意すべき点として、「ハウスメーカーや工務店によって、坪単価を計算するときの基準・方法が異なること」があげられます。

実際のところ、坪単価の計算方法は法律で明確に決まっているわけではありません。このことから、それぞれのハウスメーカー・工務店が独自で基準を決めて計算し、提示できるのです。

ハウスメーカー・工務店によっては、延べ床面積(建物の床面積の合計)で坪単価を算出している企業もあります。

あるいは、施工面積(庭や駐車スペースなども含む、工事を行った箇所の面積の合計)で坪単価を計算するメーカーもあるのです。

これらのことから、ハウスメーカー・工務店が提示している坪単価はあくまでも目安と考え、実際にメーカー・業者に聞いて確認するようにしましょう。

注文住宅にかかる諸費用の内訳と相場

注文住宅の建築・購入をする場合、基本的には以下のような費用が必要になります。

  • 土地に対してかかる費用
  • 建物に対してかかる費用
  • 建物以外のものにかかる費用

注文住宅の建築・購入を検討する際には、坪単価だけではなく、上記の3つの費用が必要になることを覚えておきましょう。

実際、これら3つの諸費用を考えていなくて、「注文住宅を買ったら貯金が無くなり、お金のやりくりが苦しくなってしまった…」という方がいらっしゃいました。

せっかく新しく建築・購入した住宅での生活が始まるのに、お金が苦しい状況からのスタートでは辛いですよね。

こうした事態を避けるためにも、注文住宅を建築・購入するうえで必要になる諸費用について、こちらで確認しておきましょう。

土地に対してかかる費用

項目 金額 内容
土地の仲介手数料 約700,000円(土地代が2,000万円の場合) 土地代の3%+60,000円+消費税
土地購入の印紙代 20,000円 金額によって増加するが、一般的な住宅地の場合は20,000円
固定資産税 場合による 固定資産税は、土地を受け渡したときの残り期間に合わせて決まる
金融機関手数料 31,500円 ローンを組むときにかかる手数料(金融機関によって異なる)
ローン保証料 約500,000円 金融機関によって異なる。

一括で支払う方が安くなり、月々で分けて支払うと金利分だけ高くなる

ローンの印紙代 21,000円 住宅ローンの契約書に貼る印紙の代金。

金額によって異なる

土地所有権移転登記 約200,000円 土地の所有権を変更するための手続きにかかる費用
抵当権設定費用 約150,000円 銀行に土地を担保にするためにかかる費用

建物に対してかかる費用

項目 金額 内容
下水道負担金 約500,000円 市町村に対して支払う水道工事費用
ガス引き込み代 約150,000円 ガスの引き込み工事にかかる費用。

プロパンガスの場合は不要

エクステリア工事費用 約1,000,000円 庭の駐車場やフェンスなどの工事にかかる費用
金融機関手数料 31,500円 ローンを組むときにかかる手数料(金融機関によって異なる)
ローン保証料 約600,000円 金融機関によって異なる。

一括で支払う方が安くなり、月々で分けて支払うと金利分だけ高くなる

印紙代 21,000円 住宅ローンの契約書に貼る印紙の代金。

金額によって異なる

火災保険料 約600,000円 建物や住む地域によって異なる
抵当権設定費用 約150,000円 抵当権の設定にかかる費用

建物以外のものにかかる費用

項目 金額 内容
地鎮祭 約50,000円 地鎮祭を行う場合にかかる費用
上棟式費用 約100,000円 上棟式に必要となる費用
引越し代 約150,000円 4人暮らしの引っ越しの際にかかる費用
仮住まい費用 約8万 × 6カ月 = 約48万円 建て替えの場合、購入した住宅に住むまでに賃貸の費用がかかる

なお、注文住宅の建物以外に必要になる費用について、「家を建てる諸費用はいくら?新築注文住宅本体以外にかかる費用」のページにて詳しく解説しています。

そのため、注文住宅の建物以外に必要になる費用についてさらに詳しく知りたい場合には、こちらのページと合わせてご確認いただければ幸いです。

注文住宅にかける予算ごとに建てられる家のプラン

注文住宅の場合、建売住宅とは異なり、予算に合わせて建築にかかる費用を自由に調整できます。

そして、ハウスメーカー・工務店によって、1,000万円台で家を建てることが可能です。

また、2,000万円台、3,000万円台、4,000万円台というように、建築にかけられる予算が多ければ多いほど、自分や家族のこだわりを多く採り入れた住宅を建てることもできます。

それでは、建築にかけられる費用ごとに、「どのような注文住宅が建築できるのか」を確認していきましょう。

1,000万円台:シンプルな間取りと外観を採り入れてコスト削減

「予算にするほど余裕はないけど、自分の持ち家を持ってみたい」「予算を少なめにして、早めにローンが完済できるようにしたい」といった希望がある場合、1000万円台での注文住宅の建築・購入がおすすめです。

1,000万円台の注文住宅を建てたい場合、間取りや外観はなるべくシンプルなものを選択することになります。

また、単価の高い材料をなるべく避けて、耐久性が十分に保たれていてなおかつ低コストの材料を積極的に取り入れることで、建築費を安く抑えることが可能です。

そのため、1,000万円台の注文住宅とは言っても、品質を落としての1,000万円というわけではなく、住むうえで十分な品質を保った上で、1,000万円という低価格で家を建てることもできます。

2,000万円台:予算に気を付ければ、一部のこだわりを実現可能

2,000万円台で注文住宅を建てる場合、1,000万円台の予算に比べてある程度の余裕があります。そのため、1,000万円台の予算で家を建てる場合に比べ、設備などのこだわりを実現させやすくなります。

ただし、たくさんのこだわりを実現できるほどの予算というわけでもないため、「どこにお金をかけて家を建てるか」について、建築士や家族と相談しながら決めていくことが大切です。

たとえば、「外観はシンプルにするけど、キッチンはできるだけグレードの高いものを導入したい」「ミストサウナやジャグジー付きのお風呂場を採り入れて、後は予算に合わせてシンプルなものを選ぶ」といった形で、「何に対して費用をかけるか」を明確にすると良いでしょう。

3,000万円台:複数のこだわりを実現可能

3,000万円台の予算があれば、 設備や外観などのこだわりを複数実現することが可能になります。

また、 住宅内の設備や資材をすべて平均的なものに揃えることもできますし、建物自体のサイズを大きくすることも可能です。

さすがに、全てのこだわりを実現することまでは難しいですが、憧れの設備や気に入ったデザインを複数採用して、かなり理想に近い姿の住宅を建てられるでしょう。

たとえば、「外観のデザインをこだわって、内装はシンプルなもので済ませる」「キッチンやお風呂場の設備を充実させて、外観に関してはシンプルなものにする」といった形で、「実現するこだわり」を選択していくのがおすすめです。

4,000万円台:こだわりをほぼすべて実現可能

4000万円台の予算がある場合、予算不足を心配することなく、家のこだわりのほとんどを実現可能になります。

たとえば、「家の形をコの字型にして、中庭を作りたい」「内装の材料を全て自然の素材にして、キッチンやお風呂場などの設備もなるべくハイグレードのもので揃えたい」といった複数の要望でもほとんど実現できるでしょう。

また、4,000万円台の予算が用意できる状況でありつつ、注文住宅の外観・間取り・設備に対するこだわりがそれほど多くない場合は、住宅の建築にかける費用を抑えることで、余った予算を貯金などに回すことも可能です。

注文住宅の価格・費用を抑える秘訣

注文住宅の建築・購入には、たくさんの予算が必要になります。そのため、削れる費用はなるべく削り、ローン返済などの負担はできるだけ減らしたいですよね。

そこで、ここからは、注文住宅の建築・購入にかかる費用や価格を抑えるための秘訣をお伝えします。

予算オーバーを避けつつ、注文住宅を建てられるようにするため、ぜひ参考にしていただければ幸いです。

土地を購入する費用を節約

土地を持っていない場合には、土地の購入費用をなるべく少なくすることが、注文住宅にかかる費用を抑えることにつながります。

たとえば、分譲地で売れ残っている土地や、駅から少し遠い場所にある土地などのように、人気が低い土地の場合、基本的には安く購入しやすいです。

そのため、実際に住むときの立地条件や周辺の環境と土地の価格とを比較して、できるだけコストパフォーマンスに優れている土地を探してみるとよいでしょう。

住宅の外観・間取り・設備などをなるべくシンプルにする

注文住宅を建築・購入する場合、設備や材料などをグレードが高いものにすればするほど、建築費用が高くなります。

逆に、デザインや設備、材料などをできるだけシンプルなものにすることで、建築費用を安く抑えることができます。

たとえば、キッチンやお風呂場などの水回りの設備は価格が高いです。実際、水回りにハイグレードの設備を採用していくことで、数百万台の予算が追加で必要になります。

しかし現在では、知名度の高い大手メーカーの設備でなくても、高品質で低価格の商品が数多く出回っています。

そのため、注文住宅に採り入れる設備を、高品質で低価格のものにすることで、住宅の購入費用を少なく抑えられます。

また、建物本体の形をシンプルな四角形にした方が、コの字型などの住宅に比べて材料費や工賃などが安くなるので、ぜひ覚えておくとよいでしょう。

地域密着型の工務店に依頼する

注文住宅の建築・購入を依頼する場合、大手ハウスメーカーか工務店のどちらかに頼む方が多いです。

そして、地域密着型の工務店に依頼した方が、注文住宅の建築・購入にかかる費用を少なくすることができます。

一方、大手ハウスメーカーに注文住宅の建築を頼んだ場合、3~4割もの仲介手数料を抜いた価格で下請けの業者に工事を委託します。

大手ハウスメーカー仲介手数料

たとえば、3,200万円の注文住宅を大手ハウスメーカーに依頼し、注文住宅を建築・購入するとします。このときに発生する仲介手数料は、以下の計算式のようになります。

3,200万円(建物の価格)×40%(仲介手数料の割合)=1,280万円(仲介手数料の金額)

このケースであれば、大手ハウスメーカーに依頼したときに注文住宅の建築に対して使われるお金は、仲介手数料を差し引いた1,920万円です。

3,200万円もの予算を費やしたのに1920万円の費用で工事をされたのでは、値段相応の質の高い住宅を建てることはかなり難しいでしょう。

このことから、高品質の注文住宅をなるべく低価格で実現させたい場合には、大手ハウスメーカーに依頼するのは避けましょう。

そして、3~4割もの仲介手数料を取らない、地域密着型の工務店に依頼するのが大切です。

まとめ

30~35坪で注文住宅を建てる場合、坪単価の費用の相場だけでなく、「注文住宅の建築・購入にどれくらいの予算が使えるのか」についても考えることが大切です。

また、自分と家族が注文住宅に採り入れたいこだわりと「こだわりの実現にかかる費用」を照らし合わせつつ、抑えるべきコストを引き下げることで、予算オーバーにならずに理想に近い注文住宅を手に入れられます。

ぜひ今回解説した内容を参考にしていただき、30~35坪の注文住宅の建築・購入のプランを立ててみてください。

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