住宅ローン

住宅ローンの返済比率の計算方法とは:理想の年収や返済額は?

返済比率

家を建てるほとんどの方が住宅ローンで住宅を購入します。住宅は、一生に一度の買い物になります。また、数千万円単位の買い物になるため、慎重に借り入れ先や購入金額を決める必要があります。

ただこのとき、「どのくらいの値段で家が買えるのか」や、「借り入れ金額と返済額をいくらにすればいいのか」について疑問に思う方は多いです。

また、マイホームを手に入れたことで、毎月の返済が苦しくなってしまっては元も子もありません。それでは、何のために家を建てたのかわからなくなってしまいます。

これから分かるように、無理をしてまでも住宅を建てればいいわけではないです。ただ、それでも欲しいのがマイホームです。

そこで、「返済比率」を気にするようにしましょう。これは、あなたの収入における返済の割合を占めすものになります。

つまり、収入における適切な返済額の割合になります。これを利用して、あなたの収入に適した借り入れ金額や返済額を求めるようにしましょう。

そして、計画的にあなたの理想的な住宅を手に入れるのに役立ててください。

住宅ローンの年収における返済比率(返済負担率)とは

前述の通り、返済比率とは、あなたの収入における返済額の割合になります。これにより、「あなたの給料の何割を住宅ローンの返済にあてればいいのか」が分かります。

一般的に、この数字が年収の25%以内だと無理なく返済ができる目安とされています。返済額が、収入の1/4程度ならば無理なく住宅ローンが返済できるからです。

ただ、金融機関によっては「返済額の30%以内ならば大丈夫」という意見のところもあります。返済比率が30%程度ならば住宅ローンの審査が通るからです。

しかしながら結局のところ、ローンが通ったとしても、支払いが厳しくなるほどの金額ではいけません。そのため、よく考えて借り入れ金額と返済額を決めるようにしましょう。

税込みの年収と手取りの年収で返済金額が異なる

前述の通り、返済負担率は30%でも住宅ローンの審査は通ります。しかし、上限の金額で住宅ローンを組んでしまうと、後々返済が苦しくなってしまう可能性があります。

なぜなら、ここでいう年収とは、あくまでも税金や社会保険などを含めた税込みの金額になるからです。

実際に、住宅ローンをやりくりする場合、これらの費用を引いた手取りの金額になります。したがって、「税込みの年収なのか」「税抜きの年収なのか」によって意味合いが異なります。

たとえば、税込みの返済比率が30%以内だとしても、税抜きで計算すると返済負担率が40%を超えてしまう場合です。これでは、余裕のある返済を行うことは難しいです。

また、基本的に年収を表すときは税込みで表します。そのため、むやみやらたに返済比率を30%で計算すると、税込み年収における返済額になります。これでは、返済が苦しくなってしまう可能性があります。

したがって、これらを踏まえた上で返済比率を決めると良いです。

前述の通り、一般的に税込み年収の25%程度が無理なく返済できる金額になります。これを参考にして、あなたの適切な返済比率で返済額を求めるようにしましょう。

年収600万円の人が家を購入する場合の計算と平均返済額

以上のことを踏まえた上で、年収600万円の方が家を購入する場合、理想の月々の返済額は、「600万円 × 0.25(25%) ÷ 12ヵ月」= 月12.5万円になります。

ただ、このときの年収600万円は税込みの金額になるため、これから税金や社会保険料を引いた金額を算出します。そのほうが、実際の金額に近づくため、実感がわきやすいからです。

また、税金や社会保険料を合わせた金額を税込み年収の20%と仮定すると、手取り金額は600万円(税込み) × 0.8(80%) = 480万円(税抜き年収)になります。

次に、この数字を12ヵ月で割り、月々の手取りの収入を求めます。なお、計算しやすいように、ボーナスなしと仮定します。そのため、480万円(税抜き年収) ÷ 12ヵ月 = 40万円(毎月の手取り)が手取りの収入になります。

この手取り40万円から、理想の返済負担額である12.5万円を引きます。すると、40万円(手取りの収入) − 12.5万円(理想の返済額) = 27.5万円(生活費)になります。

つまり、税込み年収600万円で適切な金額で住宅ローンを支払う場合、残りの生活費は27.5万円になります。ここから、食費や光熱費、洋服代、住宅の修繕(外壁塗装などのメンテナンス)になどの費用を支払います。

それだけではなく、将来のために貯金もしなければいけません。さらに子供が大きくなると、学費などの費用がかかる可能性があります。

年収600万円の方が無理なく購入できる物件

そして、以上の数字を考慮すると、年収600万円の方が買える物件は、3800万円になります。これは、毎月の返済額の300倍で求めることができるからです。

そのため、12.5万円(毎月の返済額) × 300倍 = 3,800万円(無理なく返済できる総額)になります。なおこの計算は、返済期間35年、金利2%で計算した場合になります。

ただ、この3,800万円はあくまでも借り入れ金額になります。そのため、頭金などを入れれば、さらに高い物件を購入することは可能です。たとえば、1000万円の頭金を入れる場合、1,000万円(頭金) + 3,800万円(借り入れ金額) = 4,800万円(住宅の金額)になります。

また、これを踏まえた上で、年収ごとの理想的な返済額と借り入れ金額は、以下のようになります。

年収 毎月の返済額 借り入れ金額
400万円 約8.3万円 約2,500万円
600万円 約12.5万円 約3,800万円
800万円 約16.7万円 約5,000万円

返済比率の計算方法の注意点

そして、この返済比率で住宅ローンの返済額や借り入れ金額を計算する際には、一つ注意点があります。

それは、あくまでもこの数字は、「住宅ローン以外のローンを含めた金額」になるということです。

そのため、住宅ローン以外に車のローンがあれば、それを含めた金額で計算する必要があります。

たとえば、車のローンが月々5万円ある場合、毎月の返済額は、12.5万円(返済比率) − 5万円(車の支払い) = 7.5万円(理想の返済額)になります。

したがって、住宅ローン以外に支払いがある方は、それらを合わせた金額で返済比率を計算するようにしましょう。ただし、住宅を購入する場合、家の購入金額以外にもいろいろな費用がかかります。

たとえば、固定資産税や修繕費がそれに当てはまります。そのため、毎月の返済額以外にも3万円程度は固定費がかかります。

したがって、これらのすべての費用を踏まえた上で、返済比率で毎月のローンを支払う金額を計算するようにしましょう。そして、理想のマイホームを無理なく購入しましょう。

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