一条工務店

一条工務店の注文住宅、キッチンの種類とグレード紹介

一条工務店の大きな特徴としてよく知られているのは、「 モデル仕様が標準仕様 」ではないでしょうか。

同社の高気密・高断熱の性能も有名ですが、わかりにくい技術的なアピールに比べて、単純明快で注文住宅に対する同社のスタンスがよく現れていると思います。

しかし、「 モデル仕様って最高グレードのこと? 」あるいは「 モデルにあった設備が全て標準仕様なの? 」と素朴な疑問をもつユーザーも多いと思います。

そこで、本記事ではシステムキッチンを中心に、一条工務店の水回り設備の標準仕様の実態について紹介していきます。参考にしてくださいね。

ハウスメーカーの標準仕様の実態

ハウスメーカーが設定している注文住宅の標準仕様は、各住宅商品に対するもので、それぞれに設定した商品グレードによって異なります。当然ですよね。

しかし、住宅として、あるいは日常生活において必要とする装備品や機能商品をどこまで標準仕様に含めているかは、各ハウスメーカーによって異なります。

必要最低限の装備品や機能商品としているハウスメーカーがあれば、必要にして十分な内容の仕様としているハウスメーカーもあります。

印象として、一条工務店の装備品や機能商品の標準仕様は、必要で十分なレベルを少し超えたあたりではないかと感じています。

オリジナル商品とは何?

中規模以上のハウスメーカーでは、何らかの形で自社のオリジナル商品を標準仕様に採用しているケースがほとんどです。

オリジナル商品と言っても様々で、ゼロから完成品までを自社工場で製作しているものや、他社工場に委託して製作してもらうOEM商品などがあります。

自社工場製品あるいはOEM商品には、中間マージンを省略できることや価格設定が自由になる、つまり価格を抑えられる良さがあります。よく耳にする「 大量一括購入によってコストを抑える 」よりも踏み込んだ戦略ですね。

一条工務店の、「 モデル仕様が標準仕様 」の裏側には、そのような同社の努力があるのです。

他方で、自社工場やOEM工場を維持していくためには、一定の生産量(受注量)が必要になります。

オリジナル商品のコストを抑えるためには、少品種・大量生産が基本で、これにはバリエーションの幅が狭い、などの問題点に繋がる面もあります。

マイナスオプションとプラスオプションの関係

オプションというのは、一般的に追加費用が発生するプラスオプションを言いますが、標準仕様に含まれているものをマイナスして、新たにプラスする場合があります。

例えば、どうしても標準仕様に設定されているシステムキッチンのメーカーやデザインが気に入らず、設定外の他メーカーのシステムキッチンを採用する場合などです。

この場合、標準仕様からのマイナスオプション額は予想外に少なく、プラスオプションが高額になる傾向があります。

理由には、もともとオリジナル商品のコストが安い、そして自社工場やOEM工場を維持するため、出来るだけ生産量を減らしたくない、などがあります。

一条工務店のキッチンのグレードはどれくらい?

一条工務店のキャッチフレーズ「 モデル仕様が標準仕様 」の内容は、各注文住宅商品によって異なります。ただし、必要な装備品や機能商品を住宅の商品グレードで省略するようなことはしていません。

ですから、同社のキャッチフレーズは、各商品の標準仕様を充実させるとともに、モデルハウスでは、必要以上のオプションで着飾ることをしていない、とも読み取れます。

商品によって異なるグレードと選べるカラー

では、本記事のテーマである一条工務店の標準仕様のシステムキッチンにどのようなグレードとバリエーションがあるのかを紹介しましょう。

グレイスキッチン スマートキッチン i -スタンダード
グランスマート ◯(標準)
グランセゾン ◯(標準)
アイスマート OPT ◯(標準)
アイキューブ OPT OPT ◯(標準)
セゾン OPT OPT ◯(標準)
ブリアール OPT OPT ◯(標準)

グレード的には、グレイスキッチン>スマートキッチン>i-スタンダードの順となります。

グレイスキッチンに採用されているワークトップカウンターは、パナソニック製の御影石を再現したグラリオカウンターが採用されており、最高級グレードのものです。そして、下位クラスの i-スタンダードは、一般的な普及品になります。

次に、各グレードの内容を見ていきましょう。

グレイスキッチン スマートキッチン i -スタンダード
サイズ
横幅=2750、2250 横幅=2738 横幅=2715、2562
奥行=650 奥行=725、1050、1111 奥行=650、770
上記はI型システムキッチンの場合で、L型はi-スタンダードのみの設定になります。なお、グレースキッチンのダイニング側は、カップボード収納になっているため、ワイドカウンターやステップカウンターを採用することができません。
カラー 木目調:4種類 鏡面仕上げ:4種類 3種類
ワークトップ グラリオカウンター(3色) 人造大理石(ホワイト) 人造大理石(ホワイト)
調理器 IH3口(オールメタルはOPT)、ガス3口:ホーロートップ(ガラストップはOPT)
レンジフード スリム・フィルターレスタイプ
食洗機 大容量の深型

ここで気づくのは、システムキッチンの横幅サイズのバリエーションが少ないことです。

以上が、一条工務店が標準仕様としているシステムキッチンの概要で、カップボード類やタッチレス水栓・浄水器などの付加機能製品はOPT扱いとなっています。

こうして見てみると、キッチンに関しては、他社ハウスメーカーよりも特に充実しているとは感じられませんね。

ただし、食洗機に大容量の深型を採用しているのはさすがです。

グレイスキッチン

凹凸までを表現した木目調仕上げと御影石を再現したグラリオカウンター採用で、高級感が溢れています。

一方、ワークトップのダイニング側がカップボードなどの収納スペースにしているため、ダイニングテーブルのレイアウトが制限されます。

また、ワイドカウンターやステップカウンター、さらにはL型のワークトップが設定されていない不自由さがあります。

スマートキッチン

鏡面塗装で、全体的にモダンな感じのキッチンです。

スリムカウンター、ワイドカウンター、ステップカウンターなどのバリエーションがあります。

スタイルのバリエーションの多さから、上位のグレイスキッチンが標準仕様のグランスマートやグランセゾンのユーザーが、敢えて下位のスマートキッチンを選ぶほどの人気です。

i – スタンダードキッチン

一般的にもっとも普及しているクラスのシステムキッチンです。人造大理石のワークトップ、食洗機が標準仕様となっています。

その他には、スマートキッチン同様の鏡面仕上げで、スタイルやカラーなどでより選択幅の広いi -クウォリティーもあり、人気です。

他社メーカーを選べるか?

特にこだわりがなければ、上で紹介した一条工務店の3グレードのシステムキッチンの中から満足できるものを選べると思いますが、他社製品を選ぶことも可能です。

ただし、前述したようにマイナスオプション額が少なく、他社製品のオプション額が大きくなるため、結果的に諦めるユーザーも多いようです。また、選べる他社メーカーにも制限があります。

マイナスオプション額が少なくなるのは一般的ですが、中にはレンジフードや食洗機などの住設機器で、一条工務店のオリジナル商品でない場合は、プラスマイナスの差額が妥当な金額だったとの実ユーザー情報もあります。

いずれにしても、他社メーカーのキッチンに変更が可能か、また差額などについては、担当者に事前に確認しておくようにしましょう。

その他の水回り設備について

キッチン以外の水回り設備も、基本的にはオリジナル商品となっています。

これらも、日常生活で最も利用する機会の多いものですから、他社メーカーの中から自由に選べないというのは不自由を感じるかもしれませんね。

しかし、ハイエンドの高額注文住宅でない限り、どのハウスメーカーにも何らかの制限はあります。また、これでなければ、というこだわりがない限りは十分に納得のいく仕様だと思います。

左の洗面台・収納は、i – スマートの標準仕様で、収納を重視している一条工務店の姿勢が現れています。

洗面所に必要な収納スペースとしては十分ではないでしょうか

 

同じく、i-スマートの標準ユニットバスの一つです。これも、一般的には十分なものだと思います。

全館床暖房を推奨している一条工務店では、ユニットバスも床暖房仕様で、少しオーバースペックのような気もします。

まとめ

一条工務店は「 モデル仕様が標準仕様 」をキャッチフレーズにしていますが、キッチンに関しては、他社よりも特に優れているとは感じられませんでした。

しかし、各注文住宅商品の価格帯に対する仕様としては、コストパフォーマンスの高い内容だと思います。特に、スマートキッチンの品質やバリエーションは十分に満足できるもので、一条工務店ユーザーの一番人気というのもうなづけます。

他方で、こだわりのキッチンスタイルがある場合には、サイズやカラーのバリエーションが十分ではない、あるいは好きなメーカーを選べないなどの不満を感じる人もいます。

これらは、モデル仕様を標準仕様とするために多用しているオリジナル商品のプラス面とマイナス面と言えるでしょう。

システムキッチンなどの水回り設備だけでハウスメーカーを選ぶユーザーは少ないと思いますが、重要なポイントです。本記事を参考にしていただければ幸いです。

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