出典:https://www.ch-wood.co.jp/case/2016/10/10142912.html
平屋の離れを建てたいと思った場合、費用がいくらぐらいかかるのか気になりますよね。
また、間取りや大きさなど普通の家とは違うので、どうすればいいのか悩みどころです。できれば、お得に安い平屋の離れが欲しいですよね。
このページでは、平屋の離れが欲しい方のためにメリットや事例、お得に平屋の離れを建てるコツをご紹介します。
平屋の離れのメリット
離れの最大のメリットは、母屋(おもや)の生活と繋がっていながら、適度に距離をおいて別の生活を楽しめる環境を得られることです。
例えば、高齢の親世代用の静かな住まいとして、あるいは趣味を楽しむ空間などと、その使い道は様々に考えられます。
以下から、そんな離れのメリットを、使い道や注意点などを混じえて紹介していきます。
なお、離れが平屋である必要はありませんが、 2階建ての離れは一般的ではありませんので、ここでは平屋の離れについて述べます。
土地さえあれば手軽に増築できる
離れを増築する場合は、仮住まいや引っ越しなどを必要としませんから、日常生活をさほど犠牲にすることなく建てることができます。また、工事期間も短いため、心理的な負担もほとんどありません。
このように、土地に余裕があれば手軽に増築できる良さが、離れにはあります。
一方、更地ではないため、状況によっては植木などの移動や撤去、あるいは資材の搬入経路になる既存のアプローチや庭の養生も必要になります。
つまり、オーナーにとっては手軽に建てられる離れですが、施工者側にとっては施工しにくい状況になることもあるのです。
したがって、平屋を建てる時には、事前に施工業者と養生や資材の搬入経路などの打ち合わせを行い、協力しあいながら進めるようにしてください。
趣味の部屋を作れる
新築当初は、何らかの都合で作れなかった趣味の部屋も、離れとしてなら一段落した後に、落ち着いて計画することができます。
むしろ、離れとすることで、他の部屋との関係(間取り)を気にすることなく、100%趣味に特化した部屋とすることも可能になります。
さらに、趣味の部屋を離れとすることで、母屋に気兼ねすることなく仲間が集まったり、教室を開いたりすることもできるのです。
離れで静かに時間を過ごせる
二世帯住宅を計画する場合、思い切って親世帯用あるいは子世帯用の離れを検討してみてはいかがでしょうか。
母屋のパブリックと離れのプライバシーを使い分けることで、二世帯生活をバランスさせることができます。
なお、親世帯と子世帯では、生活のリズムが合わないため、時には静かにマイペースな時間を過ごせる空間が欲しくなるものです。そんな時にも、離れを有効に活用することができます。
ただし、そのような離れは母屋に比べて規模が小さいだけで、一般住宅同様の水回り設備が必要になります。
その場合、敷地分割などの建築基準法上の制限を受けますので、後述の離れを建てる時の注意点を参考にしてください。
子供部屋とする場合は孤立化に注意
子供の成長などで、新たに子供部屋を離れとして増築することもあるでしょう。
離れは、母屋にある子供部屋に比べて独立性が高く、静かで邪魔されることが少ないため、勉強には適した環境です。
しかし、独立性が高いために、子供とのコミュニケーションがとりにくくなり、引きこもりの要因になる恐れもあります。
ですから、離れを子供部屋にする場合は、意識してコミュニケーションをとるようにしてください。母屋と離れをインターフォンで繋いでおくのは必須かもしれませんね。
安い費用で建てられる
比較的小さい規模になる離れですから、工事総額は安くなります。しかし、工事規模が小さくなればなるほど坪単価が高くなることなどから、離れの工事坪単価は決して安いものではありません。
水回り設備のない状態でも、木造で50~70万円/坪は必要になります。そして、水回り設備を設置する場合は、その費用がプラスになります。
ですから、離れの増築では坪単価ではなく、工事総額でその可否をきめるべきでしょう。
平屋の離れは1,000万円以下で建てられる
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上図は1LDKの間取りで、床面積は40.50㎡(12.25坪)の広さです。このように、夫婦二人だけの離れであれば、水回り設備を揃えても床面積10~15坪で快適な平屋の離れを作ることはできます。
つまり、趣味の部屋や子供室のような規模のものは当然ですが、上図のような1LDKの離れであれば、建設費1,000万円以下で建てることできるのです。
ただし、趣味室や子供室だけの離れにする場合と、上図のように水回り設備を揃えた離れとする場合の建築基準法上の制限が異なりますので注意してください。
詳細は、後述の離れを建てる時の注意点を参考にしてください。
簡易的なものであればDIYで建設可能
規模が小さいためにコストが割高になる離れですが、規模の小さいことを利用してDIYで建てる方法もあります。
簡易的なものなら、休日を利用して家族とDIYを楽しみながら、離れを安く建てることも可能なのです。
以下で、その一例を紹介します。
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上の写真は、ミニログハウスのキットで建てられたものです。あまり飾らず、それでいて可愛い外観です。
部材のキット価格は70万円弱と格安で、DIYでも施工可能とされています。このキットメーカーの資料では、写真の簡易束基礎を含めて2人で6日間を、参考のセルフビルド工事日数としています。
この施工を外部に頼めば、施工費はおそらく50万円ほどにはなり、その他の電気工事や運搬・搬入、そして経費などを含めると、100万ほどになると思われます。
その場合、合計では170万円ほどで、工事面積15.8㎡(4.78坪)で割ると、35.56万円/坪になります。非常に安いのではないでしょうか。
部屋だけの6帖と前面にウッドテラスがついたシンプルなものです。シンプルなだけに、使いみちは様々に考えられます。
居室以外の使いみちとしては、室内に作業台を置いて工芸や工作の場としても使え、テラスにイスやテーブルを置けば、休息の場にもなります。
平屋の離れの施工事例や間取り
離れの利用方法のいくつかを上で紹介しましたが、実際にはどのような使われ方があるのでしょうか。実例を見てみましょう
事例1:土間が特徴的な平屋の離れ
近所の方といつでも気楽に集まってお茶を楽しめる場所が欲しい、との思いで作られた離れです。一見すると、離れとは思えないほどの出来上がりです。
出典:http://www.keihouse1994.jp
この離れの最大の特徴は、土足のままで内部を動き回れるようにしているタイルの土間にあります。
全体に堅苦しさがなく、開放的な土間と大きめのテーブルに、近所の方が気軽に立ち寄れるようにとの配慮が見られます。
なお、この離れにはキッチンとトイレはありますが、寝室となるような居室がありません。純粋に、おしゃべりとお茶と食事を楽しむ離れになっているのです。まるで、地域のコミュニティースペースすね。
事例2:杉板鎧張りの可愛い離れ
洋裁と手芸が趣味の奥様専用の離れです。平屋の母屋を新築してから3年後に、母屋と同じ設計者に依頼したとのことです。
この離れでは、ベタ基礎、高断熱材、そしてガルバリウム鋼板屋根の採用などで、基本的な性能はしっかり確保されています。
外壁は杉板の鎧張り(よろいばり)で、木材の保護塗料はDIYでご主人が塗られました。平屋でこの規模ですから、さほど負担にならずDIYを楽しまれたのではないでしょうか。
出典:https://www.shinsho1s.jp
この離れも外部から土足のままで入れるようになっています。友達が集まって楽しむ空間には、靴のままで出入りできる気軽さが大事なのかもしれません。
なお、この離れにはトイレと手洗いコーナーが設置されています。
事例3:地続きに建つ親世帯の離れ
もとは、お隣同士で建っていた親世帯の住宅と子世帯の住宅のうち、親世帯の2階建てを平屋に建て替えたとのことです。
のちほど説明しますが、この離れにはキッチン・トイレ・浴室が揃った自立した住宅ですから、建築基準法上は離れとは言えません。
しかし、境界フェンスがあるわけではなく、地続きになっていますから、一見離れのようにみえます。
同じ敷地内にあって、適度な距離感でそれぞれの生活を楽しみ、時には二世帯が集まって団欒を楽しむスタイルですね。
出典:https://www.ch-wood.co.jp
親世帯夫婦には十分すぎるLDKですが、子世帯が集まった時のことも考慮されているのでしょう。
右側の窓の外側にウッドデッキがあり、子世帯住宅側に向いています。
平屋の離れを建てる時の注意点
平屋の離れを建てる場合、規模が小さいためリフォーム感覚で建ててしまうかもしれません。
しかし、その内容や規模、そして地域によっては建築基準法の制限を受ける場合があります。また、本記事では省略しますが、固定資産税の対象になることも忘れないようにしてください。
では、平屋の離れを建てる場合の具体的な注意点にどのようなことがあるのか、以下で紹介していきます。
建築確認申請が必要かどうか
いわゆる離れとして、床面積10㎡(約3坪)以下の建物を一般的な地域で増築する場合、建築確認申請は必要ありません。
ただし、建築確認申請が不要であっても、既存住宅(母屋)と離れを合わせた面積で建ぺい率や容積率を検討して、制限内に納めておく必要があります。
ですから、たとえ10㎡以下の離れであっても、念のために専門家に相談しておくことをおすすめします。
なお、上の一般的な地域とは、住居専用地域などの都市計画区域内の防火・準防火地域以外を指します。
キッチンやお風呂などの水回りは設置するのか
結論から述べると、離れに、キッチン・浴室・トイレの3点全てを設置する時は注意が必要です。
建築基準法では、1つの敷地には1つの建物と言う原則があります。ここで言う1つの建物とは住宅でいえば、居室とキッチン・浴室・トイレがあるものを言います。つまり、住宅として自立できる機能を備えた建物を言うのです。
その自立している住宅を同じ敷地に2棟建てるためには、敷地を分割しなければなりません。このタイプの離れは、上の事例3が該当します。
しかし、例えば居室とトイレだけがある離れの場合、その離れは住宅として自立できないため、母屋と合わせて1つの建物とみなされます。つまり、敷地を分割する必要がないのです。上の事例では、1と2が当てはまります。
敷地を分割しても、それぞれが道路に2m以上接していれば、それぞれに自立した住宅を建てることは可能です。しかし、それぞれの敷地ごとに建ぺい率や容積率などの建築制限をうけますので注意が必要です。
なお、建築基準法上の土地の分割と登記上の分割(分筆:ぶんぴつ)とは直接的な関係はありません。建築基準法上で、敷地の分割が必要だからと言っても、登記上の分割をする必要はありません。
一括資料請求サービスで離れを安く建てられるところを探そう
たとえ規模が小さくても建物を建てる時は、相見積りが基本です。規模の小さい平屋の離れだからと、気を抜いてはいけません。
とは言え、ハウスメーカーや業者の資料を個人で集めるのは面倒なものですね。そんな時、無料の一括資料請求サービスの利用が便利でおすすめです。
規模の小さい離れですから、地域の工務店や建設業者が中心になるかもしれませんが、対応出来る業者を紹介してくれます。その中から、できるだけ安く納得のいく提案をしてくれる業者選びとしてください。
なお、上の事例では紹介できませんでしたが、母屋に接続して離れを増築する場合は、母屋を建てたハウスメーカーや建設会社が無難かもしれません。
理由は、瑕疵保証の対象になっている住宅(母屋)に、後から何らかの手を加えた場合、瑕疵保証の対象から外れる恐れがあるからです。
ですから、母屋の瑕疵保証期間(10年)が残っており、母屋と接続して離れを増築する場合は、ハウスメーカーや建設会社に事前確認しておきましょう。
まとめ
離れの最大のメリットは、母屋の生活と繋がりながら、それとは異なる生活環境を作れることです。
母屋と適度な距離を置いた離れは、100%趣味に特化した部屋にすることや、マイペースの静かな時間を過ごす空間とすることも出来ます。
このように魅力のある離れは、仮住まいや引っ越しなどの心理的負担が少なく、建設コストも安くできることなどから、比較的気軽に建てることができます。
ただし、規模が小さくても母屋を含めて何らかの建築基準法上の制限をうけますので、事前に専門家に相談しておくようにしましょう。
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