注文住宅を建てる際、相見積もり(あいみつもり:複数社見積もりを依頼すること)を行いましょう。注文住宅は、定価が決まっていないためハウスメーカーや工務店ごと価格は異なるからです。
しかしながら、いざ相見積もりを依頼しようとしても、どのように注文住宅の見積もりを取ればいいのかわからない方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこでこのページでは、注文住宅の相見積もりの取り方や注意点をご紹介します。ハウスメーカーや工務店に見積もりを依頼しようと検討している方は、ぜひ参考にしましょう。
1.相見積もりとは
相見積もりとは、複数社見積もりを依頼することです。見積もりを比較することで価格や相場を判断します。
また、ハウスメーカーや工務店ごとのサービスの質を比較することができるため、優良業者を選ぶことができます。
たとえば、相見積もりを行わず1社に見積もりを依頼したと仮定すると、以下のようになります。
- A社:2,800万円
この場合、2,800万円という見積もり価格が高いのか安いのかを判断することは難しいのではないでしょうか。
一方、以下のように複数社見積もりを依頼したのであればいかがでしょうか。
- A社:2,800万円
- B社:2,300万円
- C社:2,200万円
先ほどのA社の2,800万円という価格が単純に高いということがわかります。このように、注文住宅は定価が存在しないため、見積もりを比較して相場や価格を見極める必要があるのです。
注文住宅の建設を検討している方は、相見積もりによって一番良い条件で住宅を購入しましょう。
2.相見積もりのメリット
冒頭で述べたように、注文住宅の見積もりを依頼する上で相見積もりはとても重要です。
では、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。一般的に、相見積もりを行うと以下のようなメリットがあります。
- サービスを比較できる
- 価格を比較できる
- 条件の良いところを選べる
順を追って解説していきます。
2-1.サービスを比較できる
相見積もりを行うと、ハウスメーカーや工務店ごとのサービスの違いを比較することができます。注文住宅といっても、ハウスメーカーや工務店ごとコンセプトは変わってきます。
外観はもちろんのこと、構造や工法、価格帯などハウスメーカーや工務店ごと注文住宅の特徴は異なるのです。
そのため、複数のハウスメーカーや工務店を比較することで、あなたのイメージに合った施工会社で家を建てられます。
2-2.価格を比較できる
注文住宅は定価がないため、見積もりによって適正価格や相場を判断しなければいけません。
相見積もりを行うと、各施工会社の価格がわかります。高いところもあれば、安いところもあるのではないでしょうか。
値段を比較することで、あなたの理想の価格や予算で注文住宅を建てることができるのです。
ただし、値段ばかりを重視すると工事の質が下がってしまう可能性があります。費用が安くなればその分人件費や材料費などが少なくなるからです。
このようなことから値段を比較する際は、値段重視にならないように注意してください。
2-3.条件の良いところを選べる
相見積もりを行うことで、条件の良いところを選ぶことができます。
以上でお伝えしたように、サービスや価格を比較することができるため、あなたのライフスタイルやイメージに適したハウスメーカーや工務店を選べるからです。
ハウスメーカーや工務店は工法や構造、価格などコンセプトがそれぞれ違うため、見積もりや提案を比較しなければ理想の住宅メーカーを探すことはできません。
したがって、注文住宅を検討している方は、必ず相見積もりを依頼しましょう。
3.相見積もりの注意点
注文住宅で相見積もりを行う際、いくつかの注意点があります。複数社見積もりを依頼すれば、必ず理想の通りの施工会社や価格で家が帰るわけではないからです。
そこで、見積もりを比較する際の注意点をご紹介します。
3-1.同じ条件で比較する
注文住宅の相見積もりを比較する際、できるだけ条件は同じにしましょう。条件が異なると値段は当然変わるため、比較しにくくなるからです。
たとえば、よくあるのが間取りになります。間取りのプランが異なる場合、見積もりを比較しにくいです。同じ坪数の注文住宅でも、3LDKと4LDKでは見積もりが変わって当然だからです。
そのため、相見積もりを依頼する際は、間取りプランはできるだけ統一するようにしてください。
3-2.見積書だけで判断しない
相見積もりを行う際、見積書だけで判断するのは控えるようにしてください。見積書だけで判断してしまうと価格重視で決める方が多く見られるからです。
見積書だけで判断するとついつい価格だけに着目してしまう方は多く見られます。
しかし、注文住宅は価格も重要ですが、施工会社のサービスやプランなどを気にして選ばなければいけません。見積書だけで決めてしまうと、後々後悔してしまうことになりかねないからです。
「安かろう悪かろう」という言葉があるように、注文住宅は見積書だけ判断せずに、プランやサービスなどを踏まえた上で施工会社を決定しましょう。
3-3.4社以上見積もりを取ってはいけない
相見積もりを行う際、4社以上見積もりを取るのは控えるようにしてください。
見積もりする施工会社の数が増えるとその分打ち合わせの回数が増えるため、1社ごとのプランニングの質が落ちるからです。
とはいえ、数多くあるハウスメーカーや工務店の中から「3社を絞って見積もりを取るのは難しい」「いろいろなハウスメーカーや工務店の情報を知りたい」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
その場合、見積もりを取る前にあらかじめカタログなどを資料請求したり、実際にハウスメーカーや工務店を出向いたりして見積書を依頼する会社を絞りましょう。
3-4.直接会って話を聞く
相見積もりを行う際、できるだけ直接会って話を聞くようにしましょう。
一括見積もりサイトなどを利用したとしても、最終的には担当者と話し合い、施工会社を決めるようにしてください。
見積もりをネットなどでもらう方法も良いですが、直接話を聞かずに施工会社を決めるのは控えましょう。あくまでも打ち合わせを行うための手段として活用してください。
3-5.値引き交渉ばかりするのは控える
相見積もりを行う際、値引き交渉を行いすぎないようにしましょう。値段を下げることばかりに気を取られてしまい、肝心な住みやすい家づくりということを忘れてしまう方は多く見られます。
住宅の値段は高いため安さを求める気持ちはわかりますが、「後々住みにくい家になってしまった」という方もいらっしゃいます。
せっかく注文住宅を建てるのであれば、家族が笑って暮らせるような住みやすい家づくりにしたいものですよね。
相見積もりを行う際は、値引き交渉ばかりするのは控えるようにしてください。
4.ハウスメーカーに相見積もりを依頼する際の注意点
ハウスメーカーに見積もりを依頼する際、いくつか注意点があります。具体的にどのような注意点があるのでしょうか。
4-1.ハウスメーカーはプランをあまり選べない可能性がある
注文住宅と聞くと「自由に間取りやキッチンなどを選べる」という認識をされている方も多いのではないでしょうか。
しかし、ハウスメーカーの場合、数種類の中からしかキッチンを選べなかったり、プランを決めれなかったりするのです。
そのため、ハウスメーカーで家を建てたが、「面白みのない普通の住宅になってしまい後悔している」という方がいらっしゃいます。
初めての注文住宅になるので、「心配だから安心できる大手ハウスメーカーで家を建てたい」という方は多いのです。
しかし、ハウスメーカーと工務店などの違いを理解せずに施工会社を決めてしまうと、後々後悔してしまいます。
ハウスメーカーに見積もりを依頼する際は、地域の工務店にも相見積もりを依頼して両者の良い部分悪い部分を比較しましょう。
そして、あなたの理想の施工会社を見つけ出してください。
4-2.ハウスメーカーは割高
ハウスメーカーは、広告宣伝費などの営業経費がかかるため、施工費用は割高です。また、実際に施工するのはハウスメーカーではなく、下請け業者である工務店などになります。
そのため、ハウスメーカーに工事を依頼したとしても実際に施工するのは地域の工務店になるのです。
そしてこのとき、仲介手数料を取ります。その割合は、施工金額の3~4割になります。
たとえば、2,000万円の注文住宅を建てるのであれば、以下のような計算式になります。
2,000万円(施工金額) × 0.4(仲介手数料の割合) = 800万円(仲介手数料の金額)
つまり、2,000万円の施工金額だとしても実際に工事に使われる金額は、仲介手数料800万円を引かれた1,200万円になるのです。
ハウスメーカーに相見積もりを依頼する際は、このような金額の内訳になっているということを認識した上で比較するようにしてください。
まとめ
注文住宅の相見積もりを取る際は、ここでお伝えしたことを参考にしてください。そうすれば、あなたの理想の施工会社を見つけ出すことができるはずです。
相見積もりは駆け引きです。ハウスメーカーや工務店もそのことを理解した上で、見積書を作成してきます。
値段勝負になってしまい、本当に重要な「生活しやすい家を建てる」ということを見失わないように見積もりを依頼しましょう。
そして、あなたの理想とする注文住宅を理想の施工会社で建ててください。
住宅は一生に一度の高価な買い物です。数千万円単位になるため、できれば値段を安くしたいものです。
実は値段の高い注文住宅ですが、建売よりも安く家を建てられる方法があるってご存知ですか?
建売でもいいですが、せっかくであれば自由に仕様や間取りを選べる注文住宅がいいですよね。
ただ、注文住宅は失敗してしまう方がほとんどです。夢のマイホームで後悔したくないですよね。
※お断り自由・完全無料